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それぞれどんな特徴があるの? 初心者のための包丁の選び方

包丁には様々な種類がありますが、現在日本で使われている包丁は構造の違いから主に洋包丁と和包丁に分けられ、刃についても片刃と両刃(もろ刃)に分けられます。用途に応じて様々な包丁を使い分けると、料理がより楽しくなりますよ。今回は包丁の種類についてご紹介します。

最終更新日:2024.2.26

目 次

【包丁の選び方】洋包丁とは? どんな種類、特徴があるの?

洋包丁の種類と名称

洋包丁とは、明治以降に西洋から伝わったもので、ほとんどが両刃です。以下の種類があります。

■ 牛刀
肉切り用の両刃洋包丁だが、たいていのものに使用できる。刃渡り(あごから刃先までの長さ)20cmくらいが使いやすい。

■ 鎌型包丁
万能包丁、三徳包丁ともいい、両刃。牛刀と菜切り包丁の兼用型で、牛刀より刃の幅が広いので野菜を切りやすい。刃渡り18cmくらいが使いやすい。

■ ペティナイフ
刃渡り12cmくらいの小型洋包丁。野菜や果物の皮むき、芯取り、くりぬきや飾り切り用に一本あると重宝。

■ パテントナイフ
側面にくぼみがある洋包丁。切ったものが刃に吸い付かないので、スモークサーモン、ハムなどを切るのに適している。

■ 冷凍ナイフ
のこ刃と波刃が片方ずつについており、のこ刃は半解凍から凍ったものまで幅広く使える。波刃はパン切り、ハム切りとしても使用できる。

【包丁の選び方】和包丁の特徴、それぞれ何に適しているの?

和包丁の種類と名称

和包丁とは、日本料理に使われるもので、菜切り包丁以外はすべて片刃です。以下の種類があります。

■ 出刃包丁
魚おろし、骨切り用の片刃和包丁。刃渡り15~17cmは中型までの魚を、鰹や新巻鮭などは18cm以上は使いやすい。

■ 菜切り包丁
野菜切り用の両刃和包丁。刃の幅が広いので、大根の輪切り、餅切りなどかさのあるものを切るのに適している。刃渡り17cmくらい。

■ 刺身包丁(柳刃)
正夫(しょうぶ)ともいう。刺身用片刃和包丁。主に関西地方で使用されていたが、現在は全国的に使用されている。

■ 刺身包丁(蛸引)
主に関東地方で使用されていた刺身用片刃和包丁。刃が薄くて細長いので切り口が美しく刺身に適している。

【包丁の選び方】中華料理に使う両刃包丁、中華包丁とは?

包丁で野菜を切る

中華包丁とは、中華料理に使われる両刃包丁です。1本で肉、魚、野菜を切る、たたく、つぶすなど用途が非常に広い包丁。研ぐ時は両刃の包丁と同じ様に研ぐ。刃渡り22cmくらいで薄めのものが女性には使いやすいようです。

【包丁の選び方】材質別の特徴とお手入れ

包丁の材質は大別すると次の4種類に分けられます。主に使われているのは鋼(はがね)とステンレスです。材質別の特徴、お手入れの方法をご紹介します。

【包丁の選び方】材質別の特徴とお手入れ

【包丁の選び方】注意点と長持ちのコツ

【包丁の選び方】注意点と長持ちのコツ

【選び方と一緒に知っておきたい】包丁の研ぎ方

包丁の柄とつばをしっかり持ち、角度を一定に保って研ぐようにします。初めから終わりまで、同じ力で研ぐようにしましょう。

【選び方と一緒に知っておきたい】包丁の研ぎ方

【選び方と一緒に知っておきたい】砥石について

包丁と砥石

砥石で研ぐと本格的に刃をつけることができます。天然砥石と合成砥石がありますが、天然砥石ではステンレスの包丁を研ぐことはできません。

また天然砥石は非常に高価なものなので、鋼もステンレスも研げる合成砥石のほうが主に使われています。合成砥石は、アルミナ(酸化アルミニウム)や炭化珪素が主流です。

また、荒砥、中砥、仕上げ砥があります。専門家はこの順番でだんだんと、きめの細かい砥石を使って研ぎ上げますが、一般的には合成(アルミナ)の中砥で十分研ぐことができます。

砥石の表面は必ず平らな状態で使います。もし、砥石の真ん中がヘコんでしまったら、ぬらしたコンクリートや荒砥、サンドペーパーで擦り合わせて平らにすれば、また使うことができます。

【選び方と一緒に知っておきたい】簡易研ぎ器や研ぎ棒

簡易研ぎ器や研ぎ棒

簡易研ぎ器には砥石が回転するもの、砥石がV字のように交差しているもの、電気式などさまざまです。

研磨部分の材質はアルミナやジルコニア、金属などがありますが、中にはダイヤモンドを使ったものもあります。簡易研ぎ器は砥石のように鋭い刃はつきませんが、牛刀や鎌型包丁などの簡単な手入れ方として便利です。

窒化チタンのセラミック包丁やシルバーストーンなど、コーティングされている包丁はコーティング素材を生かすために、また刃のつけ過ぎを防ぐために片刃用の簡易研ぎ器を使います。

研ぎ棒はパン切り包丁のような特殊な刃のついたものや、洋包丁に適しています。

包丁の各部の名称と使い方

包丁の各部の名称と使い方

知っトクポイント

セラミック包丁について

セラミックの包丁には、刃全部がジルコニアというセラミックでできているものと、ステンレスの上に窒化チタンというセラミックがコーティングされているものの2種類があります。

ジルコニアの方はダイヤモンドのついた砥石でなければ研ぐことができませんが、窒化チタンをコーティングしてあるものは、中はステンレスでセラミックのコーティングも数ミクロンという薄さなので、合成砥石で研ぐことができます。

セラミック包丁

おわりに

包丁にはさまざまな形状、材質があります。材質ごとに違うお手入れの方法も知って、いつまでも切れ味鋭く使いやすい包丁にしておきたいですね。

出典 : 東京ガス 食情報センター企画「料理道具100%活用百科」

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公開日:2016.3.29

最終更新日:2024.2.26

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