更新日: 2018年05月02日
13483 view

【実は違う!?】うま味と旨味の違いとは? 世界に広がる「umami(うま味)」とは

ふだん何気なく使っている「うま味」という言葉。「旨味」や「おいしさ」など、他の言葉とどう違うのかご存知ですか? 今回は「うま味」とはいったい何なのかをご紹介します。

「うま味」と「旨味」の違いとは?

Retina pixta 13950213 s
PIXTA
「うま味」はしばしば「旨味」と混同されることがあります。
「この2つって、表記が違うだけで同じじゃないの? 」と思う人もいらっしゃると思いますが、実は、この2つは意味が異なるんです。

「旨味」とは、広い意味での「おいしさ」のことを意味します。ここでいう「おいしさ」は、感覚的なおいしさを表し、味以外にも匂いや食感、体調、雰囲気などのさまざまな要素に影響されます。

では、「うま味」とはどのような意味なのでしょうか?
「うま味」とは、「甘味、酸味、塩味、苦味」と並ぶ「基本味」の一つ。感覚的な「おいしさ」ではなく、独立した味の要素なんだそう。

「うま味」は日本人が発見した?

Retina pixta 22417006 s
PIXTA
うま味が発見されたのは、100年以上前のこと。

日本では経験的に、昆布にはおいしさの元となる成分が含まれていることが知られており、日常の料理に使われていました。そのことに関心を示した、旧東京帝国大学の池田菊苗博士は、昆布の成分について研究を行います。そして、1908年に昆布だしから「グルタミン酸」を抽出することに成功し、その味を「うま味」と名づけました。

その後、煮干しや鰹節に代表される「イノシン酸」、干し椎茸などに含まれる「グアニル酸」なども新たな「うま味」成分として発見され、料理に活かされてきました。

「うま味」の相乗効果【合わせだしのスゴさとは?】

Retina pixta 25869133 s
PIXTA
うま味には「相乗効果」があります。和食を作るとき、昆布と鰹節や、椎茸の出汁を合わせて「合わせだし」を使いますね。これには理由があります。

うま味成分の「グルタミン酸」や「イノシン酸」、「グアニル酸」は、他の成分を一緒に使うことで、単独で使用するよりうま味を数倍も強く感じられることが科学的にわかっているそうです。

合わせ出汁を上手に使うことで、素材の味を引き出し、料理にコクや深みを与え、少ない調味料でも美味しく感じることができたり、減塩にもつながりそうですね。

「うま味」と熟成・発酵の関係とは?

Retina pixta 2692735 s
PIXTA
味噌や醤油を代表する発酵食品や、チーズや生ハムなど、原料を熟成させることによって作る食品にも、グルタミン酸が多く含まれています。

発酵や熟成の段階で原料の中に含まれるタンパク質が分解されると、グルタミン酸が増加してうま味が増すこともわかっているそうです。

「うま味」とは世界が注目する「新しい5つ目の味覚」!

Retina pixta 9592212 s
PIXTA
100年以上も前に日本で発見された「うま味」。
当初は食文化の違いから、日本「以外」ではなかなか理解を得られなかったそう。もともと味覚の基本は「うま味」を除いた4つであり、これらを合わせることによって、様々な味が作られると考えられていました。

しかし、2000年に米国マイアミ大学ニルパ・チャウダリ教授チームが、グルタミン酸に反応する受容体が舌の表面にあることを発見してから、うま味は新しい5つ目の味覚として世界中から注目されるようになりました。

「うま味」という言葉は英語に対応する言葉がないことから、日本語をそのまま使用し、「umami」として国際的に使われているそうです。

世界中にある「うま味」とは?

Retina pixta 22147240 s
PIXTA
実は、「うま味」は世界中の食文化の中で様々な形で利用されてきました。

ヨーロッパでは、チーズや生ハムなどの発酵食品をはじめ、野菜と肉を煮込んで作る、日本の合わせ出汁にあたる「ブイヨン」などがあります。またアジアでは、魚、豆類、穀物などから、魚醤やテンペなど発酵調味料や食材を作る文化があったりと、さまざまな形でうま味は使われています。

古くは古代ローマにも魚醤を使う食文化があり、アンチョビのペーストやソースはその名残であると言われています。

おわりに

いかがでしたか? 日本が誇る出汁文化の「うま味」は、私たちの食生活を支えると同時に、世界でも注目を集める存在だったんですね。「うま味」を上手に使えば、いつもの料理がランクアップできそうですね。ぜひ日々のお料理に、うま味を取り入れてみてくださいね。

参考: 農林水産省「日本料理の原点 だし」
参考:ニッスイ「おいしさを科学する」

ご飯のおともにもピッタリな、「うま味」たっぷりの和食のおかずレシピを9つ紹介します。ぜひ毎日の献立に活かしてください。

毎日のおかずや常備菜に最適! 定番和食レシピまとめ9選

Retina mainimage de1001473

※この記事に含まれる情報の利用は、お客様の責任において行ってください。
本記事の情報は記事公開時のものであり、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご注意ください。
詳しくは、「サイトのご利用について」をご覧下さい。

アクセスランキング

1

意外と知らない「そうめん・ひやむぎ」の違い&歴史と「色付き麺」の由来

189413view
2

【小麦粉大さじ1って何グラム? 】覚えておきたいグラム変換

543219view
3

【いきなり焼くのはNG!? 】食パンの焼き方をマスターして朝食がひと味変わる!

452908view
4

放っておくと後で困る・・・お風呂場のドアの掃除方法

467819view
5

「大吟醸」「純米酒」「本醸造酒」の差は? 16種類の「日本酒の種類と違い」を解説

326683view

おすすめ記事

【コンロのプロ直伝】意外と簡単! お鍋を使った「ご飯の炊き方と美味しい理由」

リビング? お風呂場? 「室内干し(部屋干し)」のコツとおすすめの干す場所

賢い主婦は知っている! めんどうな洗濯物干しから解放される楽チン術

意外と知らない人が多い!? お風呂のガンコなカビをしっかり落とすコツとは

【どんなことに気をつけたらいいの?】今さら聞けない「電力自由化」とは

おすすめキーワード