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「オリーブオイルと和食材」で美味しくデトックス(2)ダイエット編

1997年にフィレンツェに料理留学した際にオリーブオイルの美味しさに衝撃を受け、虜になったという【料理研究家兼オリーブオイルソムリエ】の青木敦子さん。「オリーブオイルを使ったダイエット」とダイエットにお勧めのオリーブオイルと「和食」でお馴染みの組み合わせについてご紹介いただきました。

最終更新日:2024.2.26

目 次

【オリーブオイル和食のレシピの前に】ダイエットと腸の関係とは?

ダイエットと腸

PIXTA

腸は人間の免疫の7割が作られると言われるほど、健康を維持する上で最も重要な器官の1つです。

腸内環境が悪くなると、全身の細胞にくまなく送られるはずの栄養が行き渡りにくくなります。すると代謝が悪くなり、皮下脂肪や内臓脂肪がつきやすくなってしまいます。
つまり腸内環境を整えて、腸を元気にすることが、ダイエットへの近道なのです。

オリーブオイルがダイエットに良いと言われる理由

オリーブオイル

PIXTA

オリーブオイルもほかの油と同様、1gにつき4kcalありますので、オリーブオイルを使う事によってカロリーダウンするわけではありません。

ただオリーブオイルには、オレイン酸という成分が75~80%も含まれていて、便秘の原因でもある悪玉菌を増やさずに、善玉菌を正常に保つ働きをしてくれるのです。
さらに腸を刺激して蠕動運動を活発にし、潤滑油の役割を果たすので、便秘解消に役立ちます。

またオリーブオイルに含まれるポリフェノールによって交感神経が刺激され、脂肪の燃焼を促す働きが高まることからも、ダイエットに向いているオイルと言われているのです。

オリーブオイルと食材の組み合わせで効果アップ

オリーブオイルは便秘解消効果やダイエット促進効果が期待できることに加え、さらに不溶性・水溶性の食物繊維、酵素、乳酸菌、オリゴ糖などを多く含んだ食材と組み合わせる事によって、その効果はもっとアップしますので、おすすめの食材をご紹介させて頂きます。

「オリーブオイル+大根」

オリーブオイルと大根

Atsuko Aoki

生の大根を食前に食べる「生大根ダイエット」なるものがあるそうなのですが、これは一理あります。大根の酵素は熱に弱く、熱すると効果が失われてしまいますので、生のまま食べる方が良いからです。さらに大根に含まれる辛み成分のイソシアネートには、活性酸素を除去し、代謝をアップさせて脂肪を付きにくくする働きがあります。

大根は擦ることで辛み成分が増すので、効果を2倍にも3倍にもアップさせるために、そのまま食べるよりも大根おろしにした方がベター。オリーブオイルとダブルで摂るとより効果が期待できますので、「大根おろしにオリーブオイル! 」をお勧めします。

「ごぼう+オリーブオイル」

ごぼうとオリーブオイル

Atsuko Aoki

野菜の中でも特に食物繊維が多いごぼうには、水溶性・不溶性両方の食物繊維が含まれており、腸の蠕動運動を活発にし、腸内の有害物質を吸着させて排出させる効果がとても高いのです。同じような効果を持つオリーブオイルと組み合わせることによって、その効果がさらにアップします。

また、ごぼうには、腸内細菌のビィフィズス菌のエサとなるオリゴ糖が含まれていますので、元気な腸を作る上では、もってこいの食材です。ごぼうの皮の部分に多く含まれるクロロゲン酸には、糖の吸収を抑える働きがあるので、皮ごと食べるように心がけましょう。

「お味噌汁+オリーブオイル」

お味噌汁とオリーブオイル

Atsuko Aoki

お味噌汁を飲むとなんだかほっこりした気分になり、「あ~日本人で良かったなぁ」と思わせてくれますね。この日本のソウルフードのお味噌汁、実はオリーブオイルとの相性が抜群なのです。

もともと味噌は発酵食品なので、乳酸菌や酵母菌を多く含んでいるだけでなく、イソマルトオリゴ糖なども含まれているので、整腸作用が期待できます。

さらにダイエットのための具材でおすすめなのが、わかめ。わかめには水溶性の食物繊維が豊富に含まれているからです。そこにオリーブオイルを一振りするだけで、野菜や豆腐に含まれるカルシウムの吸収率もぐ~んとアップしますので、お味噌汁にはオリーブオイル! と覚えておいてくださいね。

「納豆+オリーブオイル」

納豆とオリーブオイル

Atsuko Aoki

私の中で、納豆+オリーブオイルの組み合わせは鉄則になっています。

納豆には、大豆オリゴ糖や水溶性の食物繊維が豊富に含まれていますので、糖や脂肪の吸収を穏やかにする働きがありますし、酵素の働きによって消化促進が期待できます。

また、納豆菌は腸内で善玉菌となり、他の善玉菌の増殖を促すだけではなく、悪玉菌を殺して腐敗菌の増加を抑制してくれます。オリーブオイルにも善玉菌を正常に保つ働きがありますので、あわせて摂ると効果的なのです。

オリーブオイルを加えることで独特の臭さが緩和され、苦手な方でも食べられるのではないのかな?と思いますので、納豆嫌いの方も是非試してみてください!

「干しシイタケ+オリーブオイル」

干しシイタケとオリーブオイル

Atsuko Aoki

生しいたけに比べ、干しシイタケには約12倍もの食物繊維が含まれていますので、より便秘解消に向いた食材といえます。また、オリーブオイルとタマネギを一緒に摂るとさらに効果がアップしますので、とってもお勧めです。

干しシイタケにはメチオニンも豊富に含まれています。肝機能を強化して、肝臓への脂肪の蓄積を防いでくれますし、β―グルカンの働きにより免疫力のアップも期待できます。
オリーブオイルがしみ込んだ干しシイタケの美味しいこと。病みつきになりますので、干しシイタケを常備して、作ってみてくださいね。

おわりに

目標をかかげてダイエットするのはとても良いことだと思うのですが、あまり無理をしてストレスを溜めこんでしまうと、自律神経が乱れて悪玉菌が増えてしまうそうです。

腸が元気な状態でないと、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンが作られず、幸福を感じにくくなってしまうので、ゆったりのんびり楽しみながら、美味しいオリーブオイルを食べてダイエットに励んでくださいね。

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Atsuko Aoki

  • この記事監修者

    青木敦子(あおき あつこ)

    料理研究家、オリーブオイルソムリエ、栄養

    青木敦子(あおき あつこ)

    宮城県仙台市出身、実践女子短期大学家政科卒業。
    イタリア・フィレンツェにて料理・語学留学をし、その後、トリノ、ミラノ、ボローニャ、レッチェ、パリ、マドリッドなど40回を超える渡欧にてお料理を学ぶ。

    2007年イタリアにてオリーブオイルソムリエの資格を取得。著書に「オリーブオイル“冷えとり”レシピ」「寝かせおかず」「皮ごと野菜レシピ63」「調味料を使うのがおもしろくなる本」他多数

    青木敦子オフィシャルサイト

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公開日:2016.3.29

最終更新日:2024.2.26

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