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【みりんの使い方】を意識したことありますか?

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みりんの使い方、「レシピの材料にあるから・・・」となんとなく使っていませんか?
一番に思いつくみりんの使い方は、和食系のお料理が多いと思いますが、なぜみりんが和食でよく使われるのでしょうか?
みりんの調理効果を知ることで、みりんの使い方への意識が変わるかもしれません。
みりんには、「本みりん」「みりん風調味料」の種類があり、製法や成分が全く異なります。
ここでは本みりんについて紹介し、「みりん」と記載いたします。
【みりんの使い方】と併せて知っておきたい【調理効果】
まず、みりんには以下の6つの働きがあります。
みりんの使い方をマスターする上で重要な6つの「調理効果」となっていますので、チェックしておきましょう。
1. 「上品で優しい甘さ」を引き出す
みりんは、ブドウ糖やお腹に優しいことで有名なオリゴ糖など数種類の糖分で構成されているため、上品で優しい甘みに仕上がります。これは、砂糖だけでは引き出すことの難しい甘さだと言われています。
2. 「美しいテリとツヤ」をプラス

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みりんは、1の項目にも記載した複数の糖類のおかげで、お料理にテリとツヤを生み出します。見た目も綺麗に、美味しそうに仕上げるのには欠かせない要素ですね。
3. 「煮くずれ防止」にも一役買います!

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【肉や魚など動物性の食材にみりんを使うと】→糖類、アルコールの作用で筋繊維の崩れを防ぐ。
【野菜など植物性の食材にみりんを使うと】→糖類、アルコールの作用でデンプンが逃げ出すのを防ぐ。
煮くずれ防止は見た目だけでなく、食材のうまみを逃がさないということにもつながります。
4. 「味わい深いコクとうまみを引き出す」役割も
みりんの原材料のもち米から生まれるアミノ酸やペプチドのうまみ成分は、食材の成分と複雑にからみ合い、深いコクとうまみをひきだす役割を担っています。みりんはお料理の味に奥行きが加わるのに不可欠なんですね。
5. みりんの使い方でも重要?「味が早くしみ込んで時短に!?」
みりんのアルコール成分は分子が小さいため食材に素早くしみ込み、うまみにつながるアミノ酸・有機酸・糖類などの味も染み込みやすくなります。味付けが早く、しかも液体なので均一に仕上がることが期待できます。
6. 「消臭も兼ねている」ことでみりんの使い方にも幅が広がる

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みりんには、臭みを消す働きがあります。食材に染みこんだみりんのアルコール成分に熱が加わって蒸発する際に、食材特有の臭みも一緒に蒸発するからです。
お魚料理にみりんをよく使うのも納得ですね。
お料理へのみりんの使い方のコツは?
みりんの「6つの調理効果」を発揮させるために、みりんの使い方のコツをみていきましょう。
みりんの使い方のコツ:煮物

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野菜などの煮物は塩分が染みるのが早いので、お醤油や塩などの味付けよりも「先にみりんを加えて煮る」ことがコツになります。
ツヤをプラスしたい時は、仕上がり直前にみりんを少々加えるのがおすすめです。みりんの糖分が表面を覆い料理にツヤが生まれます。
みりんの使い方のコツ:煮魚

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煮魚は煮崩れを防ぐために短時間で仕上げたいもの。
そのためには「みりんを含む調味料などは先に合わせて」用意しておきます。
みりんを含んだ煮汁を煮立て→魚を入れるという手順をとることで、みりんが魚の生臭さを消し、煮崩れや、うまみが汁へ逃げてしまうことを防ぎます。
おわりに
みりんの調理効果や使い方を知ると、手順なども理解しやすくスムーズにお料理がすすみそうですね。身近な調味料の一つではありますが、これを機に使い方の幅を広げてみてはいかがでしょう。みりんは基本の和食だけではなく、他のカテゴリのお料理にも活用できますよ。
この記事の監修
もっと見る和文化研究家
三浦康子
古を紐解きながら、季節の行事や生活の知恵など、今の暮らしを楽しむ方法をメディアにて提案。著書『子どもに伝えたい 春夏秋冬 和の行事を楽しむ絵本』(永岡書店)、『粋なおとなの花鳥風月』(中経出版)、監修書『季節を愉しむ366日』(朝日新聞出版)、『おうち歳時記』(朝日新聞出版)ほか多数
三浦康子 和文化研究家
コピーされました
公開日:2016.9.16
最終更新日:2022.12.21
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