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手軽に蒸し料理! せいろに代わるモダンな「蒸し器・鍋」をご紹介!

蒸し料理と言うと、中華料理で使う大きな蒸籠をイメージする人が多いかもしれませんね。家庭で使うには本格的な蒸籠は大き過ぎたり、木製なのでカビやすかったりという点も気になるもの。キッチンジャーナリストの本間美紀さんが、ガラス製やシリコン製の蒸し器を紹介してくれました。

最終更新日:2024.1.20

目 次

蒸し料理を中心とした食卓

Miki Honma

寒い季節になると、思い出す文章がある。
「熱々を食べるということが、なにより一番のごちそう」

詳細はちょっと違ったかもしれないけれど、フードジャーナリスト平松洋子さんが、湯気をゆたかに広げるせいろ(蒸籠)料理に触れたコラムの内容だったと思う。蒸し料理こそ、強い火力でもうもうと湯気を立てておいしくなる。

和食はもちろん、中華料理で点心などに使われる蒸籠(せいろ)も、ヘルシーブームで人気のある料理道具の一つ。ただし本格的なものは収納場所をとる、天然素材のため、お手入れを怠ると傷んでしまうなど、扱いにくい一面もある。

ルクエ「2層同時調理スチーマー」

ルクエ「2層同時調理スチーマー」

そんな中、素材、デザインなど、モダンな発想の蒸し器が続々登場している。

その一つがシリコンのスチーマーである。シリコングッズは、ここ数年のキッチンツール業界のヒット商品。その火付け役となったブランドは、スペインのメーカー「ルクエ」。

ルクエの調理例

ルクエの耐熱温度は260℃

そこで見つけたのがこちらのモダンなスチーマー。蒸籠(せいろ)と同じように、鍋にのせて蒸し上げる。200℃~300℃程度の熱に耐える。

普通の蒸し器と違うのは、しなやかな弾力性でフタや鍋の間がぴったりと密着する。だから蒸気の「逃げ」が少ない。その絶妙な密着感には驚く。使った後は、食器洗い機で丸ごと洗ってしまえるのもいい。

この商品をデザインしたルキ・ヒューバーさんというデザイナーに、以前お目にかかったことがある。スペインの「エル・ブリ」という実験的な料理で知られるレストランのために、特殊な調理道具や食器をデザインしていたそうだ。シリコンでせいろ、という発想も、そんな経験の中から生まれている。

リュミナルク社「ヴィトロフラム」

リュミナルク社「ヴィトロフラム」

もうひとつはこちら。実はこれ、100%ガラス製のお鍋なのである。フランス発のお鍋で、人気の鋳物鍋とはまた違ったかわいらしさ。リュミナルク社の「ヴィトロフラム」というものだ。

ガラスで蒸しもの? と思うけれど、このお鍋に使われているのは、車や建築の窓ガラスなどに使われる強化ガラス。底面に穴のある透明な上部パーツと、白いお鍋はどちらもガラス製で、これを組み合わせて使う。

ガラスの何がいいって、蒸している食材の様子が見えること。
調理の進行もわかるし、なにより熱々の湯気がこもっている感じが食欲をそそる。

蒸し器で調理する

Miki Honma

直火で特徴を発揮できる鍋で、炎の熱を超耐熱ガラスが効率よくまわす。湯気の熱とガラスの保温熱のダブル効果で、あっという間に蒸し料理が出来上がるのだ。さらにいいことは、上の蒸し料理のうま味が下の鍋に落ちて、スープも一緒にできあがってしまうこと。時間も手間も節約できる。

卓上コンロでも使えるし、上のガラス容器は、そのまま食卓に出す大皿としても見栄えがいい。蒸し器として使わない時は、下の鍋だけ煮込み料理などに使える。

蒸し料理を中心とした食卓

Miki Honma

蒸し料理というと、どうしても中華の点心や蒸し野菜しか思いつかなかった私だけど、こんな新しいお鍋を知ると、もっともっといろんな料理に挑戦したくなる。

炎の見えるキッチンと、熱い湯気がこもるお鍋。こんな光景は、寒い外から帰ってきた家族の心を、きっと温めてくれるに違いない。

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  • この記事取材先プロフィール

    本間美紀

    キッチンジャーナリスト

    本間美紀

    早稲田大学卒業後、インテリアの専門誌の編集部を経てインテリアやキッチン、暮らしに関する執筆、編集で活動中。日本国内や海外のキッチンライフを取材し、「パーフェクトキッチン」「インターナショナルキッチンAtoZ」ほか、ライフスタイル系キッチンムックを刊行。2010年秋には「ザ・リアルキッチンガイド」を出版。

    ブログ:キッチンジャーナル「キッチンのこころ」

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公開日:2016.10.5

最終更新日:2024.1.20

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