【事例：建築家と建てるプロジェクト】二世帯オーナー邸付賃貸マンション建築の流れ(1)

第一回目は、物件の起工式の様子と物件概要についてご紹介します。

東京23区某所、家づくりのサポートメニュー「OZONE家design」を利用して計画を進めていた、二世帯オーナー邸付き賃貸マンションの起工式が和やかにとり行われました。

このプロジェクトは、OZONE住まいづくりコンサルタントと一緒に、ご自宅・賃貸部分の住まい方の要望を整理して、建築家3名によるコンペを経て進んでいます。工事会社も3社以上で相見積を取って決定しました。

今回は起工式の様子をお届けします。

ちなみに、起工式は今回のような仏式の他、神式やキリスト教式もあります。

通常ですと神式の場合が多いと思いますが、仏式も建主さま他関係者が、カマ、スキ、クワを「えい! 」と声高にふるうのは同じです。

そうして無事、起工式は終了しました。

こちらの物件は建主のお母様、息子さん達ご家族、そして賃貸という構成の共同住宅です。概要は以下のようになっています。

　・敷地面積：311.01㎡
　・建築面積：194.90㎡
　・法定床面積：575.49㎡
　・施工床面積：721.88㎡

コンペで選ばれた建築家の設計で、鉄筋コンクリート造(地下1階、地上3階建て)の計画です。

約30㎡の賃貸住宅が10戸、約50㎡の地下1階の1戸は建主であるお母様のお住まいに、約70㎡の最上階の2戸は息子さん達ご家族がお住まいになるというものです。

敷地が道路から1.6ｍ程度上がっている為、その高低差を利用して道路と同じレベルからのアプローチ階を地下という扱いにしています。

階段なしに生活できるため、高齢なお母様の住まいのバリアフリー化にも繋がりました。
法律では地下1階表記となりますが、光が入りやすい断面計画や金属の格子カゴの石積みのアプローチなど高低差のある敷地に対して独特な計画が盛り込まれています。
(どのようなものかはまた次回以降に写真付きでお伝えできればと思います)

地上3階部分は設計地盤面より10ｍ以内で計画し、ご近隣の日照など配慮しています。建主さんに様々な建築条件の負担がかからない規模になっています。

起工式が終わると、いよいよ工事が始まります。
今回の建設地は、以前建っていた鉄筋コンクリートの建物の杭が残っており、その位置をよけて新たな杭を施工する必要がありました。
高額な工事費とならないように、建物の位置・間取りに配慮して計画をしています。

杭の本数は34本、長さは約16ｍあります。
写真は、杭の施工機械と鋼管杭の先端部分。杭は回転させて貫入させるタイプです。

横浜での「分譲マンションの杭の施工不良事件」があったのは記憶に新しいですね。

今回は監理者と構造設計者による納入時の材料検査、試験杭の支持層確認を行い、しっかりした施工と監理をして頂いています。

この続きは、第2回でご紹介します。第2回は物件の壁配筋と、コンクリートが打ち上がった後の工事確認の様子をお届けします。

リビングデザインセンターOZONEで開催している無料の住まいづくりセミナーの1つに、賃貸事業を検討されている方に向けた講座があります。

借り手から選ばれ続け、オーナー自身も長く満足できる集合住宅を作るための、様々な計画の知恵をお伝えしています。

(このイベントは終了しています）

ご紹介している物件でご利用いただいたのは、OZONEの家づくりサポートメニュー「OZONE家design」です。(※新築コンサルティングのフルコース＋賃貸マンション計画コースをご利用いただいています）