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2023年の秋分の日はいつ? 意味や由来とは? なぜお墓参りするの?

9月の祝日の1つである「秋分の日」。秋彼岸の中日で「お墓参りの日」とイメージする方も多いのでは? 秋分の日の由来や意味とは? 年によって日付が変わる理由とは? なぜ祝日なの? 秋分の日について和文化研究家の三浦康子さんに詳しく伺いました。

最終更新日:2023.11.24

目 次

秋分の日の意味とは? 2023年はいつ?

二十四節気

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秋分の日とは、「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ」という趣旨の国民の祝日です。1948年に「国民の祝日に関する法律」(祝日法)によって制定されました。

2023年の秋分の日は9月23日(土)です。

秋分の日は春分の日同様、昼夜の長さがほぼ同じになる日です。秋分の日から徐々に日が短くなり、夜が長くなっていきます。暦のうえで秋になる立秋を過ぎ、本格的な秋が到来するのが秋分の日です。
 
なお同法にて、春の祝日、春分の日は「自然をたたえ、生物をいつくしむ」日として定められています。

高麗ルビーの赤花の絨毯とすすき

PIXTA

なぜ春分の日と秋分の日は、祝日とされたのでしょうか。夏や冬の到来を示す夏至や冬至は祝日ではないので、不思議に思うこともあるかもしれませんね。

それは、春分の日・秋分の日は宮中行事「春季皇霊祭」「秋季皇霊祭」に由来しているためです。皇霊祭とは皇霊殿で行われる大祭で、歴代の天皇・皇后・皇親の霊を祭る儀式として古来より重視されていたため、祝日として制定されたのです。

なぜ秋分の日は毎年違うの?

二十四節気と地球の動き

PIXTA

「秋分」とは1年を24の節気(せっき)に分けた二十四節気(にじゅうしせっき)の1つです。毎年日付が同じ訳ではなく、9月23日頃~10月7日頃になります。「秋分」の初日が「秋分の日」です。

秋分の日が決まるのは毎年、前年の2月。官報で暦要項(れきようこう)として発表されます。なぜ、毎年同じ日付ではないのでしょうか。

それは地球の運行状況が常に変化し続けるためです。秋分とは太陽が秋分点を通過する瞬間を指します。秋分点とは、太陽の通り道である「黄道」と、地球の赤道を天にまで延長した「天の赤道」が交わる2つの交点のうち、太陽が赤道を北から南へ横切る点をいいます。

国立天文台が天文観測により秋分点を測定し、その後、秋分の日の日程が確定します。

秋分の日にお墓参りや彼岸会をするのはなぜ?

お墓参り

PIXTA

秋分の日は、昼と夜の長さが同じになる日。太陽が真東から昇って真西に沈みます。仏教では極楽浄土は西のかなたにあるとされるため、秋分の日は「現世と極楽浄土が最も近くなる特別な日」の一つだと考えられてきました。

そのためお墓参りや彼岸会が開催されてきたのです。

外出や親族で集まるのが厳しい場合もありますよね。そうした場合は、ご先祖様へ思いをはせる日にしてはいかがでしょうか。

2023年の秋のお彼岸はいつ?

秋のお彼岸は、9月の「秋分の日」を中日とした前後3日間の計7日間。
2023年の秋分の日は9月23日(土)なので、お彼岸は以下の日程です。

2023年の秋のお彼岸
9月20日 彼岸入り
9月23日 彼岸の中日(秋分の日)
9月26日 彼岸明け

秋のお彼岸に供えるのは、おはぎ? ぼたもち?

おはぎ

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春彼岸も秋彼岸も、あんこの餠をお供えしますが、呼び方が異なります。

萩の花

PIXTA
萩の花

秋彼岸に作る「あんこの餅」は、萩の花にちなんで「おはぎ(御萩)」といいます。萩の花が小さくてやや細長い形をしているので、「おはぎ」は「ぼたもち」に比べると小ぶりに、形は俵状に作ります。

また、「おはぎ」のあんこは、こしあんではなく粒あんを使います。これは、あんこの材料となる小豆が秋に収穫時期を迎えるから。採れたての小豆は皮が柔らかいので、皮ごと使う粒あんに適しているのです。

牡丹の花

PIXTA
牡丹の花

一方、春彼岸では、牡丹の花にちなんで「ぼたもち(牡丹餅)」を作ります。牡丹の花を模して丸く大きめに、とされています。また、あんこはこしあんを使います。

最近はこうした区別をしないこともあり、また地域によって「おはぎ」と「ぼたもち」の定義が違うこともあるようですよ。

いずれにしても、お供え物をして先祖への感謝の気持ちを表現するのは素敵な文化ですね。

「暑さ寒さも彼岸まで」の意味とは?

天気予報

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秋分の日や春分の日の前後では「暑さ寒さも彼岸まで」と言われることも多いですよね。

これは、「余寒は春分の頃、残暑は秋分の頃まで」で、暑さ・寒さも彼岸の頃には和らいで過ごしやすくなるという意味です。

秋分の日を境に日が短くなり、夜が長くなっていきます。つまり、日照時間が減って涼しくなっていくのですね。厳しい暑さの目処がつく頃なので「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉は慣用句として定着してきました。

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おはぎ

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おわりに

秋のお彼岸である秋分の日に、ご先祖様に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
秋分の日を過ぎると涼しくなっていきます。祝日を利用して、衣替えをするのも良いかもしれませんね。

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公開日:2020.9.4

最終更新日:2023.11.24

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