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今まさに第3次ブームが到来中?! おすすめの紅茶のいれ方とは

2019年のタピオカミルクティーブームにはじまり、大手カフェチェーンが紅茶門店を出店したり、飲料メーカーが相次いで紅茶系飲料の新商品を発売したりするなど、現在は第3次紅茶ブームが到来しているともいわれています。紅茶の歴史や茶葉の種類、おすすめのおいしいいれ方などについて、日本紅茶協会さんに伺いました。

最終更新日:2023.12.31

目 次

紅茶について詳しくなって、おいしい紅茶を楽しもう!

タピオカティー

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近年、タピオカミルクティーブームや、大手カフェチェーンによる紅茶門店の出店、紅茶系飲料の新製品ラッシュなどが相次ぎ、第3次紅茶ブームともいわれています。紅茶は、茶葉から本格的にいれる場合もあれば、手軽にティーバッグを使ったり、ペットボトルの製品を購入したりと、さまざまな飲み方を楽しむことができる飲み物です。せっかくの紅茶をもっとおいしく味わうため、紅茶の歴史や茶葉の種類、いれ方などについて、日本紅茶協会さんに伺いました。

紅茶の原料は緑茶やウーロン茶と同じ!? 紅茶の豆知識をご紹介

紅茶をティーカップに注いでいるところ

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紅茶は、緑茶やウーロン茶と同じツバキ科の常緑樹を酸化発酵した発酵茶です。それぞれの違いは、製造法の違いです。お茶の葉の中には、酸化酵素が含まれていて、その作用により発酵が進んだものが紅茶、少しだけ発酵した状態であればウーロン茶、発酵しない状態で製造されたものが緑茶です。

紅茶の歴史と「紅茶の日」

紅茶の歴史は17世紀からと世界的にもまだ浅く、さらに日本に伝わったのは19世紀と言われています。欧米文化の象徴となる舶来品として当時の貴族の間で流行し、徐々に庶民に広がっていきました。

17世紀、中国からヨーロッパにお茶がもたらされた頃、お茶といえば紅茶ではなく、緑茶でした。ヨーロッパでは中国のウーロン茶系のお茶が人気となり、買い手の好みに合わせて発酵を強くした結果、紅茶が生まれたといわれています。

ちなみに日本人で初めて紅茶を飲んだのは、江戸時代の終わりにロシアに海難で漂着した大黒屋光太夫という人物で、彼がロシアの正式な茶会に招かれた日を記念して、日本では11月1日が紅茶の日として制定されています。

世界で生産される茶葉のうち、約55%が紅茶に!

年間約600万t生産されている茶葉のうち、紅茶は55%程度を占めます。
そのうち約280万tの茶葉を生産する中国では約60%にあたる約170万tが緑茶になり、紅茶になるのは約30万t程度。一方、約135万tを生産するインドではそのほとんどが紅茶になります。その他にはケニア、スリランカ、トルコなどが紅茶の生産国と知られています。(2019年 日本紅茶協会調べ)

生産地で味が違う!? 紅茶の特徴とは?

紅茶の茶葉と紅茶

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産地によって、味わいに違いがあるのが紅茶の醍醐味です。以下で主な産地と特徴などをご紹介します。いろいろ試してみて、お気に入りを見つけてくださいね。

セイロン(産地:スリランカ)

ウバ、ディンブラ、ディコヤ等の総称をセイロン紅茶といい、色、味、香りのバランスがとれた紅茶。ストレートだけでなく、ミルクやレモンと一緒でもどんな飲み方にしても合う。

ダージリン(産地:北インド・ヒマラヤ山系の高地)

「紅茶のシャンペン」ともいわれる独特の香りが特徴。紅茶の香りを引き立てるために、ストレートかミルクティーで飲むのがおすすめ。

アッサム(産地:北インドのアッサム地方)

濃厚な味と香りが特徴でミルクティーにするのがおすすめ。

ニルギリ(産地:南インドのガッツ山脈の高原)

セイロン紅茶に似た特有な芳香とやわらかな味で、レモンティーやミルクティーなど何にでも合う。

キーモン(産地:中国安徽省南部)

明るい色とスモーキーな香りが特徴で、ストレートで飲むのがおすすめ。

ケニア(産地:ケニア)

セイロン茶に似たコクがあり、若い葉のフレッシュな香りが特徴。ブレンド用に広く世界で使用されている。ミルクティーやレモンティーにおすすめ。

茶葉の等級とは? おいしさに違いはあるの?

紅茶の茶葉

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紅茶は仕上げの工程でふるいにかけられるため、茶葉の大きさや外観によって区分され等級に分けられます。等級といっても、品質の善し悪しではありませんがそれぞれに特徴があります。

OP(オレンジ・ペコー)

一般に細かい針状の長い葉で、葉肉は薄く、しばしば橙黄色の芯芽を含む。紅茶の色は明るく薄いものが多く、香味が強いのが特徴。

P(ペコー)

太めの茶葉でよく揉まれたもの。OPよりも短く、針状ではなく、芯芽はあまり含まれない。一般的にOPよりもやや濃い色が出る。

BOP(ブロークン・オレンジ・ペコー)

葉のサイズが小さく、もっとも多く芯芽を含み、よく揉まれている。紅茶の色は濃く、香味も強い。

BP(ブロークン・ペコー)

BOPよりややサイズは大きく、芯芽をふくまず形も扁平なものが多い。紅茶の色はやや弱く、主に増量用に使用される。

おすすめの紅茶のいれ方をご紹介!

紅茶ポットとティーカップ

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気に入った茶葉が見つかったら、次は自分でおいしい紅茶をいれてみたいですね。おいしい紅茶を楽しむには、いれ方にちょっとしたコツがあります。おすすめの基本的な紅茶のいれ方をご紹介しますので、ぜひお気に入りの茶葉で試してみてください。

ステップ1 お湯を用意する

日本の水は軟水であるため、紅茶に適しています。特に、空気を多く含んだ汲みたての水を使うのがおすすめです。100℃に沸騰させたお湯でいれることで、紅茶の香り成分をしっかりと引き出してくれます。

ステップ2 ポットとカップを用意する

紅茶を入れる前に、ポットとカップにお湯を注ぎ、全体を温めておきましょう。
ちなみに鉄分を含むポットの場合、紅茶に含まれるタンニンが鉄分と結合して香味や色を損なってしまうため、陶磁器やガラス、銀製のポットがおすすめです。また、紅茶の味と香りを十分に楽しむためには、カップ選びも重要。内側が白く、香りが広がりやすい形のものを選ぶことで、より一層おいしく感じられます。

ステップ3 紅茶の茶葉を量る

温めたポットに茶葉を人数分入れます。茶葉は一人分につき2.5~3gを使用します。大きい茶葉の場合は量を多めにして、細かい茶葉の場合は少なめにしましょう。

ステップ4 お湯を注ぎ蒸らす

ポットに茶葉を入れて、沸騰したてのお湯を人数分注ぎ(1杯分150~160mlが目安)、すぐにフタをして蒸らしてください。この時、沸騰したお湯を勢いよく注ぐのがコツです。細かい茶葉は2分半~3分、大きい茶葉は3~4分ほど蒸らします。茶葉の量と蒸らし時間はできるだけ正確にすることが、紅茶をおいしくいれるための重要なポイントになります。

ステップ5 カップに注ぐ

茶こしで茶ガラをこしながら、濃さが均一になるようにカップに紅茶を回しながら注ぎましょう。最後の一滴まで注いでください。

マイボトルに入れて、いつでも紅茶を楽しみましょう!

水筒から飲み物を飲む女性

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外出先でおいしい紅茶を楽しみたいという場合には、マイボトルを活用しましょう。長時間高温で置くと熱変化がおきて紅茶の新鮮な香りがなくなってしまうため、ボトルに淹れるときは70℃以下まで冷ますのがポイントです。

また飲み方に合わせた濃さにも注意しましょう。紅茶の味わいをしっかりと楽しむならカップで飲むときと同じようないれ方で、がぶがぶと飲みたいのなら茶葉を少なくして薄めにいれるのがおすすめです。いれてからあまり長い時間置くと味が落ちるため、10時間以内に飲み切ることをおすすめします。

おわりに

紅茶の茶葉の種類やおいしいいれ方などを、日本紅茶協会さんにお伺いしました。自分好みの紅茶を見つけて、生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

  • この記事取材協力

    noimage

    日本紅茶協会

    消費者への促進活動や、海外国際機関や関係官庁機関等との窓口業務を中心に活動。その他、紅茶統計発行等の広報活動や、「ティーインストラクター養成研修」「ティーアドバイザー養成研修」、「紅茶特別研修」などを開催するなど、幅広く普及活動を行っている。

    日本紅茶協会

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公開日:2021.3.30

最終更新日:2023.12.31

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