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お金について考えるなら、まず家計の管理と見直しから

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皆さんには「お金の不安や悩み」はありますか? 「貯蓄額を〇〇円まで増やすために、もっと節約しなければ」「少しでも収入を増やしたいから、投資を含めた資産運用を検討している」、そんな声がよく聞かれます。
では、一体何から始めればいいのでしょうか?
そんな疑問に答えてくれたのは、1904年の発刊以来100年を超えて愛用される家計簿を販売し、たくさんの家庭の家計管理を支えてきた株式会社婦人之友社で、「羽仁もと子案家計簿」から生まれたクラウド家計簿「kakei+(カケイプラス)」の開発、プロモーションを担当し、日々家計簿の魅力の発信を行っている、岩井純一さんと関本兼曜さんです。
実は、家計管理が十分にできていない家庭は多い!?

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「節約や資産運用を考える前に、まずやっておきたいことがあります。それは、家計の正確な管理と見直しです。わが家に毎月いくらのお金が入ってきて、いくら出ていくのか。何にどれだけのお金を使っているのか。これらをきちんと把握して初めて、適切なお金の使い方や理想的な貯蓄額を検討することができるのです」と話す婦人之友社の岩井さん。意外にも、この家計の管理と見直しができていないご家庭がとても多いのだそう。
「近年はダブルインカムで家計簿をつける時間が取れず、○○は夫、○○は妻とそれぞれ支出して、家庭のお金の全体像がつかめない人が多くいると考えられます」(岩井さん)
しかし、お金についての計画を立ててきちんと蓄えておくことは、人生におけるさまざまな希望を諦めないためにやはり必要不可欠ですよね。結婚、家や車など高額な買い物、お子さんの進学・・・。そうしたお金の悩みに直面しやすい大きなイベントに備えるためには、まずは家計簿をつけてご家庭の収支を正しく管理することから始める必要がありそうです。
支出はカテゴリーに分けて管理! ルールは自分流でもOK

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家計を見直すにあたり、多くの人がつまずきがちなのが、先ほども話題に上った支出の管理。何にいくら使ったかを明確にすることで、初めて家計のバランスの見直しが可能になります。
では、どのようにすればご家庭の支出を正しく知ることができるのでしょうか?
支出を正しく管理するポイントは?
岩井さんは「支出はカテゴリー分けして管理してほしい」と話します。具体的には、以下の14の費目に分けることをすすめてくれました。
・副食物費(「食費」の1つ。食材など)
・主食費(「食費」の1つ。米、パン、外食など)
・調味料費(「食費」の1つ。調味料、飲料、お酒など)
・光熱費(電気、ガスなど)
・住居、家具費(住宅ローン、家電、電話代など)
・衣服費(衣類、クリーニング代など)
・交際費(通信、慶弔、プレゼントなど)
・教育費(授業料、保育料、クラブ活動費、こづかいなど)
・保健、衛生費(医療費、化粧品、散髪代など)
・教養費(新聞や本、習い事、テレビの受信料など)
・娯楽費(旅行費など)
・特別費(掛け捨て保険、帰省代など)
・職業費(職業上にかかる費用など)
・公共費(募金など)
このカテゴリー別に支出を管理できれば、買ったものが必ずどこかに収まるので、お金の使い過ぎにも気付くことができ、お金の使い方の傾向を知ることができますね。
とはいっても、カテゴリー分けが難しいと感じる方も少なくないはず。
この点について関本さんは、次のように話します。
「例えば当社の家計簿では、お子さんの学校制服は衣服費に分類します。教育費と迷うかもしれませんが、制服は冠婚葬祭など学校以外のシーンでも着用するため、衣服費と考えるんです。これは、当社の家計簿の特徴で、費目分けは“モノや事”だけで分けるのではなく、その支出の目的に合わせて分けるという考えでもあります。ですから、ご自身の生活や感覚と照らし合わせ、費目分けのマイルールをつくっても大丈夫。あまり縛られ過ぎると、続かなくなってしまいますからね。大切なのは、柔軟に自分のやり方を確立していくことです」(関本さん)
家計簿は生活スタイルや家族構成に合ったものを選んで

画像提供:株式会社婦人之友社
家計簿をつけるにあたっては、継続することが何よりも重要です。そこでポイントになるのが、自分に合ったツールを選ぶことです。家計簿と一口に言っても、近年は「紙」とアプリやウェブサービス等の「クラウド型」の2種類があります。
「紙」の家計簿の特徴

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まずは、昔からある紙の家計簿。数字の管理だけでなく、日々の出来事を記録するなど、自由度の高い使い方ができることが大きなメリットです。
「紙の家計簿は、映画を観に行ったらその半券を貼るなど、日記のように使われているケースが多いですね。じっくりと暮らしを振り返りたい方や、手書きの手帳などが好きな方に向いていると思います」(関本さん)
「クラウド型」の家計簿の特徴

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しかし、紙の家計簿は集計に手間がかかったり、間違いを見つけにくかったりするというデメリットも。そこをカバーしてくれるのが、クラウド型家計簿です。
「クラウド型家計簿なら、データの集計が自動で行われます。出先でもデータの入力ができますし、時間がない中で効率的に家計管理をしたい方に向いていると思いますね」(岩井さん)
「家族の人数が多い場合も、クラウド型がおすすめです。一人暮らしの家計なら紙でも管理できますが、お子さんが多ければ自ずと支出が増え、記録する量が膨大になって集計も大変ですから」(関本さん)
家計簿でお金の不安を払拭! 家族と理想の未来を描こう

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岩井さんと関本さんは、家計簿をつけるメリットは単に家計の管理と見直しができることだけではないと言います。
「家計簿をつけて分析すれば、一年、一カ月、一週間、一日にどれだけのお金を使えるのかを明確にすることができます。すると、お金に悩まされることなく健全な生活ができるようになるんです。私自身もそうでしたが、漠然とお金の不安を感じている方は、きっと家計簿を活用することで気持ちが楽になりますよ」(岩井さん)
「家計を管理し、見直すことは、すなわち未来を考えること。収支を管理できれば今の暮らしを深く理解できますし、そこから予算を立てられるようになればこれからの生き方をデザインできます。例えば、『来年は旅行に行きたい』と計画して予算を組むのは楽しいですよね。家計簿をつけるのは、決して面倒なことだけではないんです」(関本さん)
また、お二人は「家計簿をつける作業を、家庭内のコミュニケーションの機会にしてほしい」とも話します。夫婦なら、二人で一緒に家計簿に向き合うことで、自分たちの生活をどうしたいか自然と会話することができますね。
光熱費は家計見直しのポイント!

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最後に、家計の見直しをする上で、手軽に始められて、節約にもつながりやすいポイントについて伺いました。
「光熱費は生活していく上で絶対に必要なお金ですが、毎月かかるものだからこそ、ムダがないかきちんとチェックしたいところです」(岩井さん)
光熱費の節約を意識して工夫するとしないとでは、単月で見ると小さな差でも、年単位で考えると予想以上に大きな金額の違いになるもの。暮らしに影響が出るほど無理をする必要はありませんが、契約プランの見直しなど、できることがないか検討してみましょう。
家計の見直しには【ガスと電気のおまとめ】も効果的!
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おわりに
今回は、家計を管理することの大切さや家計簿の選定・活用のポイントを、婦人之友社の岩井さんと関本さんに伺いました。
「お金の不安はあるけれど、具体的に何から手をつけていいか分からない」「毎月貯金はしているものの、それで十分なのかいつも不安」、そんな方は、ぜひ家計簿を使って現状の管理や見直しから始めてみてください。倹約しているつもりでも、意外なムダが見つかるかもしれません。家計簿を使って、安心して暮らせる未来を手に入れましょう!
この記事の取材先プロフィール
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1903年創業の老舗出版社。家計簿のほか、「婦人之友」「明日の友」「かぞくのじかん」をはじめ、子育てや料理などライフスタイルに関するテーマの雑誌・書籍を出版している。2020年にはクラウド型家計簿「kakei+(カケイプラス)」をリリース。家計簿づくりのパイオニアである同社の知見を生かした生活に根づく設計で、集計データのグラフ化など多彩な機能を搭載している。
株式会社婦人之友社
クラウド家計簿「kakei+」
note クラウド家計簿カケイプラス 婦人之友社
コピーされました
公開日:2021.8.13
最終更新日:2023.2.8
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