【2024年度最新版】太陽光発電の補助金はどのくらいもらえるの?
公開日:2024.2.29 更新日:2024.2.29
電気代の高騰を機に、太陽光発電の導入を考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。とはいえ、気になるのは設置にかかる費用。電気代の節約につながることで、長い目で見れば設置費用が回収できるとは聞くものの、一時的にかかる費用負担は小さくありません。そこで、導入費用を抑える方法として、太陽光発電の補助金制度をご紹介します。新築予定やリフォーム計画のある方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
東京都では新築住宅への太陽光発電設置が義務化!
国や地方自治体では、補助金を含めたさまざまな支援事業によって、太陽光発電など再生可能エネルギーの普及を進めようとしています。
そんな中、東京都では新築住宅への太陽光発電の設置義務化が決まりました。これは「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例」を改正して新設した「建築物環境報告書制度」に盛り込まれたもので、令和7年4月から施行されます。
設置義務があるのは大手ハウスメーカー(年間延べ床面積2万㎡以上の住宅供給事業者)で、新築住宅への太陽光パネルの設置や断熱・省エネ性能の確保などが義務付けられています。
制度の新設を機に、東京都は太陽光発電の設置を促進させるため補助金などの支援策を拡充していますので、設置を検討している方には導入する良い機会かもしれません。
太陽光発電の補助金のキホン
太陽光発電は導入費用が高額になりますが、その負担を軽減するための補助金制度があります。ここでは太陽光発電補助金の概要と具体的な例を紹介します。
補助金は自治体が支給
2024年1月現在、太陽光発電の補助金は、各自治体の事業として支給が行われています。
ただし、すべての自治体が補助金事業を行っているわけではありません。また、それぞれの補助金は事業予算が上限に達した時点で受付終了となります。
申請時期も決められているため、太陽光発電システムの導入を検討する際には、自治体の公式サイトなどで早めに補助金情報を確認しておくことが大切です。
都道府県だけでなく、市区町村でも独自に補助金事業を行っている場合もあります。
例えば東京都の場合は「令和5年度 災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」で補助金を利用できるほか、都内の市区町村の補助金も利用可能です。
以下は東京都、23区の補助金事業の例です。
東京都「令和5年度 家庭における太陽光発電導入促進事業 災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」
新築住宅 | 既存住宅 |
---|---|
[3.6kW以下の場合] 12万円/kW (上限36万円) |
[3.75kW以下の場合] 15万円/kW (上限45万円) |
[3.6kWを超える場合] 10万円/kW (50kW未満) |
[3.75kWを超える場合] 12万円/kW (50kW未満) |
東京23区の補助金事業の例
区 | 補助金額 |
---|---|
新宿区 | 10万円/kW (上限30万円) |
港区 | 20万円/kW (上限80万円) |
文京区 | 次の⑴と⑵のいずれか低い額 (1)10万円/kW(5kWを超える場合、超える部分については5万円/kW) (2)実質負担経費(助成対象経費の実支出額から、 他機関より受給した補助金の額を差し引いた額)に2分の1を乗じた額 (上限70万円) |
北区 | 8万~9.6万円/kW (上限20万~24万円) |
中央区 | 20万~30万円/kW (上限70万~84万円) |
江東区 | 5万~6万円/kW (個人住宅用の場合、上限20万~24万円) |
参考:東京都「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」
参考:新宿区「令和5年度 新宿区省エネルギー及び創エネルギー機器等補助制度のご案内(個人住宅・集合住宅・事業所)」
参考:港区「地球温暖化対策助成制度」
参考:文京区「新エネルギー・省エネルギー設備設置費の助成について」
参考:北区「再生可能エネルギー及び省エネルギー機器等導入助成(令和5年度)」
参考:中央区「住宅・共同住宅用自然エネルギー・省エネルギー機器等導入費助成」
参考:江東区「(個人住宅用・集合住宅用)地球温暖化防止設備導入助成」
国からの補助金はない?
経済産業省は1990年代から太陽光発電システム導入に対する補助金を支給していました。しかし、こうした国からの補助金支給は2014年に終了しています。2024年1月現在も、国として太陽光発電システムのみに対する補助金事業は行っていない状況です。
ただし、再生可能エネルギーの発電をサポートする補助金事業はあります。例えば、経済産業省と環境省が主導する「経済産業省及び環境省による戸建ZEH補助事業」(ZEH補助金)です。ZEH(Net Zero Energy House)は、年間で消費するエネルギー量が生産するエネルギー量と等しくなることを目指した住宅を指します。
太陽光発電システムをはじめ、再生可能エネルギーの発電、高い省エネ性能などの要件を満たすことで、ZEH住宅であれば55万円、より高性能なZEH+住宅であれば100万円の補助金の交付を受けることができます。なお、蓄電池などの追加設備を導入する場合は、補助金額はさらに加算されます。
ZEH補助金の詳しい交付要件や公募期間、申請期間などは一般社団法人 環境共創イニシアチブのホームページをご覧ください。
参考:一般社団法人 環境共創イニシアチブ「経済産業省及び環境省による戸建ZEH補助事業」
参考:経済産業省 資源エネルギー庁「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)に関する情報公開について」
どのような補助金の種類があるのか?
ここでは家庭用の太陽光発電システムの導入を対象とした、東京都の補助金事業を解説します。基本的に、補助金事業は予算上限に達すると申請受付終了するため、それぞれの支給条件や金額、公募期間などをチェックして早めに申請することを心がけしましょう。
災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業
項目 | 説明 |
---|---|
主な支給条件 | 都内の住宅に太陽光発電システム、蓄電池システムなどの設備を新規導入 |
助成金額 | 10万~15万円/kW |
申請期間 | 令和4年度から令和9年度 |
詳細ページへのリンク | クール・ネット東京 「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」 |
同じく「クール・ネット東京」の一事業です。この事業は、助成対象の設備ごとに複数の事業で構成されており、2023年度の場合は「家庭における太陽光発電導入促進事業」「家庭における蓄電池導入促進事業」などが含まれています。
この事業の目的は、省エネルギー性能に優れた住宅設備や・環境にやさしく災害にも強い太陽光発電システムの普及を促進することで、東京都が目標としている「カーボンハーフ」へと貢献することです。
カーボンハーフとは、2030年までに都内の温室効果ガス排出量を2000年比で50%削減する目標です。
具体的には、この事業では高断熱性能を持つ窓やドアへの改修、太陽光発電システムや蓄電池の導入などの費用を助成することで、エネルギー効率の高い住宅環境の構築を支援します。助成金の利用が進むことで、災害時の安全性の向上とともに、快適で健康的な居住環境の普及が期待されています。
その中で、太陽光発電設備に対する助成金額は、本記事の冒頭でも示したとおり下表のとおりです。市区町村が行っている補助金とは、原資が異なっていれば併用が可能です。お住まいの地域の担当窓口に確認してみるとよいでしょう。
新築住宅 | 既存住宅 |
---|---|
[3.6kW以下の場合] 12万円/kW (上限36万円) |
[3.75kW以下の場合] 15万円/kW (上限45万円) |
[3.6kWを超える場合] 10万円/kW (50kW未満) |
[3.75kWを超える場合] 12万円/kW (50kW未満) |
「東京ガスの太陽光発電」の無料訪問相談にお申込みいただければ、お客さまの家の屋根にどれくらいの容量の太陽光発電が搭載できそうか、補助金額はどれくらいになりそうかも合わせてご提案いたします。また、補助金申請のサポートも行っておりますのでお気軽にお問い合わせください。
住宅用太陽光発電初期費用ゼロ促進の増強事業
項目 | 説明 |
---|---|
主な支給条件 | 都内の戸建て住宅・集合住宅で 本事業に登録された事業プランを契約 |
助成金額 | 契約プランによりさまざまな形で 事業者から住宅保有者へと還元される (詳細は各プラン内容を確認ください) |
申請期間 | 令和5年2月28日~令和6年3月29日17時まで |
詳細ページリンク | クール・ネット東京 「住宅用太陽光発電初期費用ゼロ促進の増強事業」 |
公益財団法人 東京都環境公社内の東京都地球温暖化防止活動センター「クール・ネット東京」の一事業です。この事業では、初期費用ゼロで太陽光発電および蓄電池を設置するサービスに助成を行っています。
東京都環境公社に採択された事業者の指定されたプランを契約することで、「事業者」に助成金が支払われます。
助成金を直接受け取ることはできないものの、この助成金はプランによりさまざまな形で住宅保有者へと還元される仕組みになっています。
この事業で採択されているプランは、いずれも初期費用ゼロで太陽光発電システムを導入できるものなので、導入費用が気になる方はこの事業の採択プランから選択するのも一つの手です。
東京ガスからは、初期費用ゼロで太陽光発電システムを導入できるサービスとして「IGNITUREソーラー」がプランとして本事業に採択されています。助成により、住宅保有者さまは魅力的な月額利用料で太陽光発電のあるくらしを手に入れられるため、初期費用を抑えたい方はぜひご検討ください。
2024年度はどのくらいの補助金が支給されるのか?
2024年度も継続される補助金制度はありますが、2023年度と同様に各自治体ごとに条件や支給額は異なると考えられます。
東京都で利用できる補助金の例については前述しましたが、ここでは参考までに、2024年1月現在受付中の江東区の補助金を紹介します。
江東区では、太陽光発電や省エネルギー設備の導入費用に対する助成を行っています。太陽光発電システムには発電容量1kWあたり5万~6万円の助成金があります。蓄電池の助成金は容量1kWhあたり1万~2.5万円です。太陽光発電システムと蓄電池を同時申請することで、それぞれ助成率が高くなります。
太陽光発電の補助金は、自治体、年度により内容が変更される可能性があります。また、2023年の補助金事業が終了している自治体でも、2024年の新事業を予定している場合があるので、補助金の利用を検討される際には、必ず各自治体の担当窓口やホームページで最新の情報をご確認ください。
太陽光発電・蓄電池のご相談は東京ガスへ!
「太陽光発電に興味はあるけど、どこに相談すればいいの?」とお困りの方、ぜひ東京ガスにご相談ください! お客さまのお悩み・ご要望に寄り添いながらアドバイスいたします。補助金に関する相談も承っておりますので、お気軽にご相談ください。
おわりに
太陽光発電システムの導入にかかる費用について、補助金を活用することで大きく削減できることが分かりました。
東京都の設置義務化を機に太陽光発電の導入を考えた方もいると思いますが、その際には活用できる補助金があるかどうかを知っておくことが重要です。そして、条件に当てはまる補助金を確実に受け取るには、早めの準備が必要になります。太陽光発電の導入を検討すると同時に、お住まいの自治体の補助金制度についても確認しておくと安心ですね。
監修者: 東京ガスの太陽光発電サービス コラム編集チーム
太陽光発電・蓄電池の仕組み、メリットから設置、メンテナンスなど幅広いトピックを解説します。みなさまの太陽光発電・蓄電池選びに役立つ情報を発信していきますのでぜひご活用ください!
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東京ガスの太陽光発電サービス
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