洗濯乾燥機だけじゃない! 衣類を乾燥させる方法は4つ
家電+ライフスタイルプロデューサーの神原サリーさんによると、衣類を乾かす「乾燥機」の種類は大きく分けて4つあるといいます。
●洗濯乾燥機
洗濯機と乾燥機がセットになった、最も身近な乾燥機。ドラム型と縦型の2種類にわかれます。
●衣類乾燥機
「乾燥」に特化した、洗濯機とは独立したタイプの乾燥機。通常は洗濯機の近くに設置されます。
●衣類乾燥除湿機
部屋干しの洗濯物をすばやく乾かす、床置き型の乾燥機。
●浴室暖房乾燥機
浴室内に温風を吹かせながら換気することで洗濯物を乾かします。浴室乾燥や衣類乾燥に利用できます。
神原さん「それぞれに特徴や得意分野、かかるコストが違います。ライフスタイルや住居環境によって、乾燥機にもさまざまな選択肢があることを知っていただきたいですね」。
【乾燥機の種類その1:洗濯乾燥機】一体型ならドラム型がおすすめ
乾燥機といえば、洗濯乾燥機という人も多いかもしれませんね。
洗濯と乾燥の両方の機能を一台で兼ね備え、洗濯物と洗剤を入れてスイッチを押せば、自動的に乾燥まで終えることができます。
洗濯乾燥機にはドラム型と縦型がありますが、家電通はどちらがおすすめなのでしょう?
神原さん「乾燥を考えるなら、圧倒的にドラム型がおすすめ。乾燥時間が速く一度に乾燥できる容量も大きいので、その分だけ電気代を節約できますし、ドラム内で衣類を広げて乾かすのでシワがつきにくく、仕上がりもいいのが魅力です。
一方、縦型は洗濯がメインの家電です。乾燥できる容量も少なく、乾きにくいため時間も電気代もかかります。縦型洗濯機においては、乾燥はあくまで補助的な機能と考えておいた方がいいでしょう」。
洗濯乾燥機の乾燥方式は2つ。コストが安いのはヒートポンプ式。
●ヒートポンプ式
空気中の熱を利用して効率よく温風を発生させる方式。除湿状態で衣類を乾燥させるため時間も短縮されます。温風の温度は60℃前後のため、熱による衣類のダメージが少なく、衣類が傷みにくいのが特徴です。
●ヒーター式
ドライヤーのように熱を発生させて温風を吹き付け、乾燥させる方式です。100℃前後と高温になることから、衣類が縮んだり傷みやすくなります。乾燥するときに発生する水蒸気をそのまま機外へ排気する「排気タイプ」と、冷水を用いて除湿し機内で回収してしまう「水冷除湿タイプ」があります。
神原さん「ドラム型はヒートポンプ式とヒーター式の2種類があり、縦型はヒーター式のみです。ヒートポンプ式は本体価格こそ高額ですが、1回の洗濯乾燥コストはヒーター式の半分から1/3程度。温風の温度も低いため、ヒーター式に比べて洗濯物が傷みにくいです。乾燥の頻度が高いご家庭は、長い目で見るとヒートポンプ式がおすすめですね」
【乾燥機の種類その2:衣類乾燥機】時短の切り札! ガス式は最強パワフル
衣類乾燥機でできることは、基本的に「乾燥」のみ。洗い上がったあとの濡れた洗濯物を機内に入れ、温風または冷風で洗濯物を乾かします。
衣類乾燥機にはガス式と電気式があり、いずれも洗濯機の近くに設置するのが一般的です。
神原さん「住環境に制約がある日本では、洗濯と乾燥が一体化した洗濯乾燥機が身近ですが、衣類乾燥機は根強い人気があり、大手電機メーカー、ガス機器メーカー各社が製品化しています」
衣類乾燥機、ガス式と電気式の違いとは?
ガス式と電気式の違いは、ヒーターの熱源の違い。
ガス式は衣類乾燥機にガスを引き込み、ガスを燃焼させて熱を発生させます。
電気式は、ドライヤーのようにヒーターを温めて温風をつくり出します。
神原さん「ガス式は何といっても『燃やして作る熱』で乾かしますから、パワフルなのが魅力ですね。乾燥時間が短くてすみますし、カラッとふわふわな仕上がりは何にも代えがたいメリットだと思います」
電気式の1/3の時間でOK! ガス式衣類乾燥機「乾太くん」がおすすめの理由
衣類乾燥機の最大のメリットは、時短ができること。
乾燥機を回している間に2回目の洗濯ができるため、洗濯物が多い家庭でも効率よく洗って乾かし、すぐに衣類をしまうことができます。
東京ガスの衣類乾燥機「乾太くん」なら、8kgの洗濯物を約80分、5kgの洗濯物を約52分で乾燥。電気式の約1/3の時間で済むので、家事の時間を大幅に短縮できます。
【乾燥機の種類その3:衣類乾燥除湿器】梅雨どきも冬の結露も1台で解決!
近年増えている「部屋干し派」に神原さんがおすすめするのが、衣類乾燥除湿機です。
除湿機は、室内の湿気を取り除く機能を備えたもの。一昔前までは、押し入れの布団を乾燥させたり・・・というイメージがありましたが、近年は「衣類の乾燥」に特化した除湿機が登場。室内干しニーズの高まりに合わせて、目覚ましい進化を遂げているそうです。
神原さん「赤外線センサーで濡れた洗濯物だけを狙って乾かしたり、生乾きになりがちなバスタオルやデニムに自動制御で多く風を当てて、乾くタイミングを均一にしたり・・・。乾いたかどうかをセンサーが判断して自動停止するので、セットしたまま外出もできます。家電の中でもすごく進化したジャンルですね」
衣類乾燥除湿機を使うと、洗濯物を乾かしながら室内が快適になる
衣類乾燥除湿機がサーキュレータや扇風機と違う点は、除湿をしながら風を送るところです。
神原さん「洗濯物を乾かすのと同時に、室内が快適になっていくところがポイントです。狭いスペースでも効率よく洗濯物を乾かせますし、部屋干しで室内がじめじめするのを防ぐこともできます。梅雨時や結露しやすい冬場も、季節・天候・場所を問わずに使えるのがすごくいいんですよ。ただし、室温は少し上がりますので、夏場は外出中や人の居ない部屋で使用するのがコツです。」
【乾燥機の種類その4:浴室乾燥機】ガス式
浴室乾燥機にはガス式と電気式があります。
●ガス式
ガスを熱源にお湯をつくり、そのお湯で浴室内に温風を送ります。ハイパワーで短時間での暖房や乾燥ができ、ランニングコストが安価な点もメリット。
●電気式
電気によってヒーターを温め、浴室内に温風を送ります。設置は手軽ですが、ドライヤーとほぼ同じ原理のため、電気代がかかりやすいというデメリットもあります。
神原さん「浴室乾燥機のいいところは、室内干しで居室が狭くなったり見た目が気になるといったことがないことや、洗濯物を乾かしながら浴室のカビ対策もできること、また洗濯機置き場は浴室と近い場合が多いので干すのが楽でハンガーに干してそのまましまえるなど効率的な点などが挙げられると思います。夜寝ている間に浴室と衣類の乾燥を一気にやってしまえる、住まいを快適に維持できるというメリットがありますね」
ガス式の浴室暖房乾燥機「ホットドライ」ならコストも抑えられる!
浴室暖房乾燥機はランニングコストが気になるところですが、東京ガスの浴室暖房乾燥機「ホットドライ」は、パワフルなガス温水式なので短時間でしっかり乾燥できて、ランニングコストを抑える事ができます。機器や工事費用などのイニシャルコストは設置条件によって異なるので、東京ガスにお問合せください。
神原さん「梅雨時や花粉が気になる時期など外干しが難しい場合や、夜洗濯が多い方は、乾燥の手段として、浴室暖房乾燥機があると安心ですね。
おわりに
雨の日に限らず、室内干しを選ぶ人がいま増えています。花粉やホコリなど浮遊物を衣類に付着させたくないという人、洗濯から収納まで一連の家事を家の中に集約して時短したいという人、紫外線や外気から衣類を守って長持ちさせたいという人など、価値観の多様化によって乾燥の手法も多様化しています。
衣類を乾かす方法は、全自動洗濯乾燥機だけではありません。視野を広げ、選択肢を広げて、より快適な洗濯ライフを楽しみたいものですね。