カフェインレスコーヒーとは? カフェインはゼロじゃなかった!?
カフェインを気にしている人に人気のカフェインレスコーヒー、通常のコーヒーとはどう違うのでしょうか。
「レギュラーコーヒー及びインスタントコーヒーの表示に関する公正競争規約」では、カフェインレスコーヒーについて以下のように定義づけられています。
「カフェインを90%以上除去したコーヒーにあっては、「カフェインレスコーヒー」、「カフェインフリーコーヒー」、「デカフェネィテッドコーヒー」等と表示する」
一般的なコーヒーに含まれるカフェインの量は3%以下なので、その90%となると0.27%、端数を処理すると約0.3%になります。
つまり0.3%以下であれば、カフェインが含まれていても、「カフェインレス」や「カフェインフリー」、「デカフェ」とコーヒーに表示できることになります。
「カフェインゼロ」「ノンカフェイン」は、カフェインが限りなく「0」に近い時に使われる表示です。
0.3%の微量であってもカフェインを避けたいという時は、「カフェインゼロ」や「ノンカフェイン」を選ぶといいですね。
カフェインレスコーヒーとは? カフェイン除去の仕組みとは?
カフェインレスコーヒーを作るには、コーヒー豆の状態でカフェイン除去します。水や抽出液に浸してカフェインを除去する方法に加え、「超臨界二酸化炭素抽出」と呼ばれる方法などがあります。
風味や香りが損なわれにくいことから、近年は「超臨界二酸化炭素抽出」が主流のようです。以下に詳しくご紹介します。
有機溶媒による抽出
昔から行われている方法で、有機溶剤を使用してコーヒーからカフェインを抽出・除去する方法です。日本では法律で禁じられているので、流通していません。
水による抽出
水にコーヒー豆を浸してコーヒーの成分を抽出し、その液体からカフェインだけを取り除きます。その後、カフェイン以外のコーヒー成分が溶け出した水に豆を浸して、カフェイン以外の成分を豆に戻す方法です。
液体二酸化炭素による抽出
水蒸気で水分を含ませ約2倍に膨張させたコーヒー生豆を、液体CO2(二酸化炭素)につけ、気圧65~70バール、温度20~25℃にし、カフェインを溶かし除去する方法です。
超臨界二酸化炭素による抽出
高圧下で超臨界状態もしくは液体となった二酸化炭素によってカフェインを抽出する方法です。比較的新しい方法で、カフェインのみを抽出する精度が高く、ショ糖などの他の成分の含有率が高いことが特徴と言われています。
カフェインレスコーヒーのメリットとは?
カフェインレスコーヒーはこんなときにおすすめです。
○夜寝る前のコーヒータイムに
覚醒作用があるカフェイン含有量が少ないため、就寝前にゆっくりコーヒーを楽しみたい時などにも、寝つきが悪くなることを気にせず飲むことができそうですね。
○妊娠・授乳期も安心して飲むことができる
妊娠・授乳中はカフェインを控えたい方も多いのでは? コーヒーはやめられないけどカフェインは気になるという方も、安心して飲めますね。
○カフェインの摂りすぎを避けたいとき
カフェインを摂取しすぎると、偏頭痛やイライラ、不眠など、不調をきたすこともあるようです。気になる方は、普段飲んでいるコーヒーをカフェインレスに切り替えてみるといいかもしれませんね。
おわりに
摂取しすぎると身体にとって良くない面もあるカフェイン。
自然派志向も相まって近年はカフェインレスコーヒーが人気を集め、その製法も注目されているようです。体調や気分に合わせてカフェインレスコーヒーを上手に選んで、コーヒーをもっと楽しめるといいですね。