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【データで検証】時短なのに美味しい!【蒸し料理】のメリット4つ【東京ガス都市生活研究所】

ご家庭で「蒸し料理」は作りますか? 「蒸し器」は、食材を入れて火をかけるだけで料理ができる便利な道具です。また、蒸し調理は、油を使わずに野菜を多く摂取することができ、健康に良いイメージを持っている人が多いそうです。東京ガス都市生活研究所の調査データより【蒸し器を使う4つのメリット】についてご紹介します。

最終更新日:2023.5.29

目 次

【はじめに】蒸し料理のイメージは?

しゃぶしゃぶ

「蒸し器」を使った料理について、どんなイメージを持っていますか?

2013年に東京ガス都市生活研究所が実施した調査では、「蒸し料理」について

「油を使わずに野菜を多く摂取することができる」
「健康に良い料理を作ることができる」

など、「身体に良い調理法」というイメージを持っている人が多いことがわかっています。

実際のところ、蒸し料理にはどんな特徴があるのでしょうか?
いくつかの食材を「蒸し器」「鍋ゆで」「グリル」「フライパン」を使って調理し、蒸し料理との比較を行った結果をご紹介します。

最後に、蒸し器を使った簡単レシピもご紹介します。

【蒸し器を使うメリット1】お肉が柔らかくジューシーに

鶏もも肉食味試験のグラフ

東京ガス都市生活研究所「蒸し調理に関する研究」

東京ガス都市生活研究所が行った、「蒸し器」と「鍋ゆで」「電子レンジ」など、数種類の調理器具による比較実験の結果によると、「蒸し器」で作った調理は、「鍋ゆで」や「電子レンジ」調理に比べて、水分や脂が保たれ、しっとりとやわらかく、ジューシーな仕上がりであると評価されています。

蒸し料理は、脂が落ちてヘルシーというイメージを持つ方が多いですが、実際には肉汁の流出が少なく、やわらかくジューシーに仕上がると言えます。

【蒸し器を使うメリット2】しっとりと甘みのある味わいに

さつまいも

PIXTA

次に、さつまいもの調理比較結果をご紹介します。

ホクホクした甘味が魅力のさつまいも。
さつまいもの甘みを引き出すには、どの調理法が適しているのでしょうか?

さつまいも調理後の水分含有率のグラフ

東京ガス都市生活研究所「蒸し調理に関する研究」

「蒸し器」で調理したさつまいもは、「グリル」や「電子レンジ」調理に比べて水分の減少が少なくしっとりとした仕上がりになることが分かります。

「蒸し器」と「鍋ゆで」は、食材に水を与えながら調理するため、しっとり仕上がると言えそうです。

さつまいも食味試験(甘さ評価)のグラフ

東京ガス都市生活研究所「蒸し調理に関する研究」

また、さつまいも調理後の甘さを比較したところ、「蒸し器」「鍋ゆで」「グリル」は甘いと評価されました。
これは調理することで、でんぷんが麦芽糖(甘味)に変化し、その含有率が調理方法によって異なることが考えられます。

さつまいも麦芽糖含有率のグラフ

東京ガス都市生活研究所「蒸し調理に関する研究」

実際に、調理後の麦芽糖の含有量を見ると、「蒸し器」「鍋ゆで」「グリル」「電子レンジ」の順に麦芽糖が多いことがわかります。

「麦芽糖」は、さつまいものでんぷんとアミラーゼが作用し、加水分解することで生まれます。麦芽糖が多く生成されるためには、水とアミラーゼが反応する温度を長い時間保つ必要があります。

「蒸し器」による調理は水分を多く含み、加熱時間が長めなことから、麦芽糖が多く生成されたと考えられます。蒸気で穏やかに加熱する蒸し料理は、さつまいもの甘みを引き出してくれると言えそうです。

【蒸し器を使うメリット3】調理時間の調整が簡単

プリンの調理後の断面の比較写真

東京ガス都市生活研究所「蒸し調理に関する研究」

「蒸す」に近い調理ができる「電子レンジ」と比較するため、プリンとかぶの調理実験を行った結果をご紹介します。

まず、プリンを「蒸し器」と「電子レンジ」で調理した結果、以下のことがわかります。

●「蒸し器」では均一でなめらかな仕上がりになっている。
●一方で、「電子レンジ」ではプリン内部に「す」が入ってしまうことが多くなる。

電子レンジでは、加熱ムラをなくすために調理時間を10秒単位で設定し、加熱時間の調整を行いました。それでも加熱を終了するタイミングが難しく、加熱しすぎたことで「す」が入ってしまったと考えられます。

「電子レンジ」は食材内部の水分を直接加熱することで、食材の内側から急激に温度が上昇します。そのため、卵のように低温で固まる食材の調理は難しく、仕上がりにムラができてしまう傾向があります。

かぶの調理後の断面の比較写真

東京ガス都市生活研究所「蒸し調理に関する研究」

また、かぶを「蒸し器」と「電子レンジ」で調理した結果、

●「電子レンジ」では内部が加熱されすぎて実が崩れてしまいましたが、「蒸し器」では形を崩さずに調理することができました。
●「蒸し器」は蒸気で加熱するので、安定した温度で食材の外側から均一に加熱することができます。また、ムラなく調理することができるので、火加減や調理時間の調節が簡単といえます。

【蒸し器を使うメリット4】茹でるよりも短時間・低コスト

鍋

PIXTA

美味しく仕上がる、調理時間の調整が簡単などのメリットの他にも、蒸し料理には嬉しいメリットがあります。

それは、「時短」と「低コスト」。

鶏もも肉を「蒸し器」「鍋ゆで」「フライパン」「グリル」で調理した結果から、調理時間とコストを算出したのが以下のグラフです。

鶏もも肉調理方法別調理時間のグラフ

東京ガス都市生活研究所「蒸し調理に関する研究」

鶏もも肉を調理した結果、「蒸し器」と「鍋ゆで」は、お湯を沸騰させる必要があることから、「フライパン」「グリル」調理に比べて時間がかかりますが、「お湯を沸騰させる」という点で同じ条件の「蒸し器」と「鍋ゆで」を比べると、「蒸し器」の方が短時間・低コストで調理できることがわかります。

簡単に美味しく料理ができる上、「時短」「省コスト」にもつながるのは嬉しいですね。

おわりに

いかがでしたか?「蒸し器」は食材を生かして美味しく、しかも短時間で料理ができる嬉しい調理法です。蒸し器を普段の調理に活用して、この後ご紹介する簡単蒸しレシピも是非チャレンジしてみてくださいね。

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  • この記事監修者

    東京ガス都市生活研究所

    東京ガス都市生活研究所

    社会の変化や都市に暮らす生活者についての多面的な調査・分析を実施。将来のライフスタイルやニーズを予測し、生活者が豊かな暮らしを創造するための情報を提供するとともに、さまざまな提言を行っています。

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公開日:2017.7.5

最終更新日:2023.5.29

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