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【教育研究家に聞く】「入浴」と「沐浴」はどう違うの? 新生児の沐浴の【ポイント】と【注意点】

赤ちゃんをお風呂に入れる方法を調べていると「入浴」と「沐浴」が同時に出てきますね。2つの入浴方法の違い、分かりますか? ここでは、入浴と沐浴の違いと新生児の沐浴方法について、教育研究家・征矢里沙さんにご紹介いただきました。

最終更新日:2024.1.15

目 次

【新生児の沐浴の方法】入浴とはどう違うの?

沐浴

PIXTA

入浴と沐浴の違いと新生児の沐浴方法について、教育研究家・征矢里沙さんに伺いました。

一般的なお風呂に浸かることを「入浴」と呼び、ベビーバスなどでお湯に浸かることを「沐浴」と言います。

生まれたての赤ちゃんは細菌などへの抵抗力が弱いため、感染などを防ぐために、大人と一緒の浴槽ではなく、ベビーバスなどを使って身体を洗います。これが「沐浴」です。

【新生児の沐浴の方法】沐浴はどうして必要なの?

沐浴

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生まれたばかりの赤ちゃんは、新陳代謝が活発。動いて汗をかいたり、ミルクをこぼしたりと汚れてしまいがちです。また、赤ちゃんの肌はデリケートなので、清潔にしてあげる必要があります。

沐浴には、体を清潔にするだけではなく、血行を良くしたり新陳代謝を高める働きも。親子のスキンシップの時間にもなりますよ。

【新生児の沐浴の方法】沐浴の時間は? 毎日必要なの?

時計

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汗をかきやすい赤ちゃんは、基本的には毎日沐浴させてあげたほうがいいです。ただし、体調が悪い時や熱がある時は控えましょう。沐浴できないときは、ガーゼなどで汚れを拭き取ってあげるのがオススメです。

また沐浴する時間帯は、生活リズムをつけるためにも、なるべくいつも同じ時間に入れるようにしましょう。
夏場は汗をかきやすいので、特にあせもなどが気になる場合は、一日に何回か沐浴を行っても良いです。ただし石鹸で洗うのは一日の最後の沐浴のときだけでOK。それ以外は、温水シャワーをさっとかけて汗を流す程度にし、沐浴後は保湿と水分補給を忘れないようにしましょう。

冬場は湯冷めしないように、室温やお湯の温度に気をつけてあげましょう。

【新生児の沐浴の方法】授乳前後は避けたほうが良い?

授乳

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授乳直後の沐浴は、赤ちゃんの小さな胃に負担をかけてしまう恐れがあるため、避けたほうがよいです。
一方で授乳の直前は、赤ちゃんが空腹で機嫌が悪くなることがあるので、オススメではありません。適切な時間を見計らって沐浴させてあげましょう。

【新生児の沐浴の方法】沐浴にかける時間はどれくらい?

赤ちゃんの体格にもよりますが、5分程度を目安にするのが良いでしょう。

赤ちゃんは体力が十分ではないので、長時間のお湯に浸かると疲れてしまいます。また、体が小さいのでのぼせやすいことも。

ただし、時間を気にしすぎて洗い残しがあると、肌荒れの原因になってしまいます。時間はあくまでも目安として、石けんが残らないようにきちんと流してあげてください。

洗うのに慣れず、時間がかかってしまう場合には、洗い流す必要のない沐浴剤を使うと良いでしょう。

【新生児の沐浴の方法】準備するもの

ベビーバス

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・ベビーバス 
・洗面器
・石けん(または沐浴剤)
・バスタオル
・沐浴布(入浴時に身体にかける用)
・ガーゼ(顔を洗う用)
・温度計
・綿棒(赤ちゃん用)
・消毒用アルコール

着替えを一式開いたままの状態で準備。すぐ着られるように、赤ちゃんの肌着、ベビー服を袖に通しておきましょう。

【新生児の沐浴の方法】お湯の温度は38〜40℃

温度計

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ベビーバスに入れるお湯の温度は、38〜40℃を目安にしましょう。ただし、冬などの寒い時期はお湯の温度が低くなりがち。ぬるすぎて赤ちゃんが風邪を引かないように注意しましょう。

洗面器にもそれよりも少し熱めのお湯を入れておくと、最後のかけ湯に使えるのでおすすめです。

【新生児の沐浴の方法】赤ちゃんをお湯にいれる

ベビーバス

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赤ちゃんのおしりと頭をもって、足からお湯につけます。なにが起こっているか分からず、驚いて泣いてしまうこともあるので、ゆっくり入れてあげましょう。

両耳の後ろに指をあてると安定しやすいです。

お湯に入れることができたら沐浴布(ガーゼ)を胸のところにかけてあげましょう。赤ちゃんが安心するそうです。

【新生児の沐浴の方法】顔を拭く

沐浴

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まずはじめに濡らしたガーゼを使って、額から目のまわり、鼻、頬などを丁寧に優しく拭いてあげましょう。

指しゃぶりやこぶししゃぶりをするようになると唾液もたくさん顔周りにつきますので気をつけてください。

【新生児の沐浴の方法】首と頭を洗う

沐浴

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首のしわ部分はしっかり洗いましょう。汗をかきやすく、垢がたまりやすい場所です。

頭も丁寧に洗いましょう。赤ちゃんの髪や頭には脂漏性湿疹ができることもあります。湿疹を悪化させないためにも汚れを落としましょう。

【新生児の沐浴の方法】全身を洗う

ベビーバス

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胸、お腹、腕などを洗います。わきの下は汗をよくかくので、しっかり洗ってあげてください。もものつけ根やくびれのしわの部分は、汗や汚れのカスがたまりやすいのでていねいに。

赤ちゃんの握りこぶし

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赤ちゃんは手をギュっといつも握っているので、綿ぼこりのようなゴミが溜まっていることもあります。手をやさしく開いてあげて、手のひらや指の間の汚れを洗いながしましょう。足の裏も同じように洗いましょう。

赤ちゃんうつ伏せ

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背中を洗う際は、赤ちゃんのわきをしっかり持ち、ゆっくりうつ伏せにします。その後上から下まで丁寧に洗います。うんちで汚れやすいおしりは特に丁寧に洗ってあげてくださいね。
上手くうつぶせにできなければ仰向けのままでもOK。
全身洗い終わったらかけ湯をして終了です。

【新生児の沐浴の方法】沐浴後のケア

赤ちゃんバスタオル

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沐浴後のケアのやり方

1. 身体を拭いて水気を取ってあげたら、すぐにおむつを履かせましょう。お風呂のあとはおしっこをすることが多いそうです。

2. おへそ、耳、鼻の水は綿棒でとってあげましょう。

3. 赤ちゃん用の保湿ローションなどで、赤ちゃんのお肌の保湿をするのがおすすめです。赤ちゃんのお肌は、潤っているように見えても乾燥している場合があります。保湿によって肌のバリア機能を高め、お肌のトラブルを防ぐことができます。

4. 母乳やミルクで水分補給をしましょう。一昔前は「白湯」を飲ませることが推奨されていましたが、現在は母乳やミルクだけで良いといわれています。

【新生児の沐浴の疑問】沐浴はいつまで必要なの?

沐浴

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だいたい生後1ヶ月までの新生児が沐浴をし、約1ヶ月を過ぎてから、入浴に切り替えられる場合が多いです。
へその尾が取れて乾いた頃が目安と言われています。1ヶ月健診の際、入浴にしても大丈夫か、お医者さんに確認しておきましょう。

【新生児の沐浴の疑問】沐浴剤? 石けん? どちらがいいの?

沐浴剤

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赤ちゃんの沐浴には、石鹸を使う方法の他、沐浴剤という液をお湯に入れて洗う方法もあります。
赤ちゃんはお肌が弱いので、香りが強いなど、刺激の多い石鹸は避けた方が良いと言われています。生後1ヶ月までは石鹸を使わない方が良いという考え方もあります。体質・肌質や汚れの度合いによっても判断は異なるので、赤ちゃんに合わせた方法を選びましょう。

もし石鹸を使う場合は、無添加・無香料のものか、赤ちゃん用の石鹸がおすすめです。沐浴剤を使うときは、用量やすすぎ方など、使用方法をしっかりと確認しましょう。

【新生児の沐浴の疑問】洗面台で沐浴させても良いの?

洗面台は菌が繁殖しやすい場所でもあるので、洗面台を使う場合は、事前にしっかり掃除・消毒・乾燥を行いましょう。
固さや冷たさをカバーするため、シンクに取り付ける沐浴用シートなども活用すると良いでしょう。

【新生児の沐浴の疑問】沐浴中にうんちをしたら?

沐浴中にうんちをした場合は、もったいないと感じるかもしれませんが、赤ちゃんの体を清潔に保つためにお湯をすべて変えましょう。

おわりに

沐浴の方法をはじめから知っている人はいませんし、全員が初心者から始まります。思うようにできなくても落ち込まずに、少しずつできるようになっていってくださいね。

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公開日:2016.7.14

最終更新日:2024.1.15

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