汚れた壁紙(クロス)、どう掃除すれば良い?
床をこまめに掃除していても、壁紙(クロス)はそれほど頻繁に掃除しないという方は多いのでは? 全体が薄汚れていたり、黒ずみやカビが見られることもあります。
手垢やタバコのヤニ、調理中の煙などで壁紙は意外と汚れています。また、子どもが油性ペンやクレヨンで汚してしまうこともありますね。
壁紙は素材によって掃除方法が異なります。また壁紙の種類によっては、水や洗剤が使えない場合もあります。
素材ごとに異なる壁紙の掃除方法や、壁紙を傷ませないコツについて、インテリア商品を企画・販売するリリカラ株式会社さんに伺いました。
【壁紙(クロス)の掃除方法】ビニル壁紙の場合
ビニル壁紙は最もよく使われているタイプの壁紙です。耐久性が高く水拭きできるというメリットがあります。
普段のお手入れはスポンジやタオル、ハタキを使います。食べ物などが付いてしまったときは、固く絞ったスポンジやタオルで汚れを吸い取るように拭き取ってください。
ビニル壁紙の掃除方法
1. きれいな水にスポンジやタオルをひたし、固く絞る。
2. ていねいに汚れを拭き取る。
3. 乾拭きをする。
汚れが落ちにくい場合は、食器用の中性洗剤を使うと効果的です。洗剤を含ませたスポンジやタオルで汚れを落とした後は、洗剤を残さないよう、きれいな水にひたしたスポンジやタオルでしっかり拭き取ります。洗剤の成分が壁紙に残ったままだと変色の原因になるのでご注意ください。
強くこすると、壁紙にキズをつけたり表面の起伏のあるデザインを潰してしまうリスクがあります。力加減には注意してください。
また、つなぎ目に水が入ると剥がれの原因になります。濡らしたスポンジやタオルで拭くときは、よく絞り、つなぎ目に水が入らないよう注意してください。
通常のビニル壁紙に油性ペンやクレヨンなどが付くと、拭いても落ちません。汚れがつかないように注意してくださいね。
※強い洗剤やシンナー、ベンジン等は変色や表面破損の原因になるので使用できません。
【壁紙の掃除方法】汚れ防止壁紙の場合
お子さんのいらっしゃるご家庭に特にオススメなのが、汚れ防止機能付きの壁紙。表面がフィルムでラミネート加工されていて、油性ペンやクレヨンなどの汚れが付いた時、通常のビニル壁紙より落としやすいのが特徴です。日常生活での汚れは、かたく絞ったスポンジやタオルで水拭きしてください。
汚れ防止壁紙の掃除方法
1. きれいな水にスポンジやタオルをひたし、固く絞る。
2. 壁紙のつなぎ目にそって、ていねいに汚れを拭き取る。
3. 乾拭きをする。
汚れが落ちにくい場合は、食器用の中性洗剤を使って、水拭きしてみてください。それでも落ちにくい場合は、歯ブラシでこすると落としやすいですよ。
しかし、硬いもの・鋭利なものを使って汚れを取るのはNG。表面のフィルムが破損してしまうと、せっかくの汚れ防止機能が損なわれてしまいます。また、長時間放置した汚れや古くなった壁紙では、汚れがきれいに落ちないこともありますので、ご注意ください。
油性ペンやボールペンの汚れが付いた場合
消毒用アルコールを染み込ませた布で拭き取るのがオススメ。強い洗剤やシンナー、ベンジン等は、種類によって変色を起こすことがあります。目立たないところで試してから行いましょう。
【壁紙の掃除方法】紙壁紙の場合
和紙などの素材を使った紙壁紙。通気性が良く美しい独特の風合いが人気です。
紙壁紙は一度汚れが付着すると取れにくい素材です。日頃からハタキなどを使って表面のホコリをこまめに取るようにしましょう。また、水汚れは壁紙のシミの原因なるので、汚れたら直ちに拭き取るようにしてください。
紙壁紙の掃除方法
・乾いた布やティッシュペーパーなどで、軽くポンポンとたたくようにして汚れを吸い取る。
キズや擦れに比較的弱いので強くこすらないよう注意しましょう。また水を吸い込みやすいので、水拭きは避けます。手垢などの小さな汚れは、消しゴムで軽くこすると落とせる場合があります。
【壁紙の掃除方法】珪藻土壁紙の場合
湿度調整に優れ、最近人気の素材なのが珪藻土壁紙です。
珪藻土はホコリや水分を吸着しやすい素材です。普段から汚れが付着しないように注意し、月に一度を目安にハタキを使ってホコリを取りましょう。
また、一度水汚れが染み込んでしまうと落とすことができません。直ちに拭き取るようにしてください。
珪藻土壁紙の掃除方法
・乾いた布やティッシュペーパーなどで、軽くポンポンとたたくようにして汚れを吸い取る。
紙壁紙と同じく、手垢などの小さな汚れは消しゴムで軽くこすると落ちることもありますが、完全には落とすのは難しいようです。
【壁紙の掃除方法】織物壁紙の場合
糸の織り目模様が美しい織物壁紙。高級感があるだけでなく通気性の良さも魅力です。
織物壁紙は、水を吸いやすく、一度水汚れや手あかなどが付くと落としにくい素材です。
壁紙の表面を水拭きできないので汚さないよう特に注意が必要です。こちらも紙壁紙と同様に、日頃からハタキなどを使って表面のホコリをこまめ取るようにしましょう。掃除機に付属のブラシをセットし、壁紙の表面にあててホコリを取り除くのもオススメです。
織物壁紙の掃除方法
壁紙の繊維を傷ませないよう、優しく拭き取りましょう。特に、壁紙のつなぎ目部分は、特に糸がほつれやすいので注意してください。
1. きれいな水に布をひたし、固く絞る。
2. 軽くポンポンとたたくようにして汚れを拭き取る。
壁紙を綺麗に保つコツとは?
日々のちょっとしたお手入れで、壁紙をキレイに保ち、掃除する頻度を減らすことができます。壁紙の日常のお手入れ方法をご紹介します。
【壁紙を綺麗に保つコツ 1】換気をする
部屋の換気をすることは、壁紙にとって様々なメリットがあります。
【換気のメリット 1】壁紙の嫌なニオイ対策
施工時のニオイを早く弱める効果が期待できます。特に新築・リフォーム時は、入居して1週間は十分換気するようにしましょう。
【換気のメリット 2】黄ばみ対策
タバコの煙やキッチンの油煙による黄ばみは、一度付いてしまうと頑固な汚れとなってこびり付きます。換気を行うことで、こびりつきにくくなります。
【換気のメリット 3】結露対策
結露は壁紙のシミやカビ、剥がれの原因になります。窓を開けるだけではなく、換気扇や除湿機も活用するのがオススメです。特に浴室やキッチンなどの湿気がこもりやすい場所は要注意です。
【壁紙を綺麗に保つコツ 2】直射日光を避ける
壁紙は、紫外線によって色あせや劣化が進みやすくなります。カーテンやブラインドで、壁紙に直射日光が当たらないようにすると良いですよ。
【壁紙を綺麗に保つコツ 3】高温・熱風を避ける
壁紙に高温・熱風は大敵です。壁紙が変形・変色することがあります。ストーブなど暖房器具の熱風が直接当たる場所やキッチンなど、高温になる場所は熱に強い壁材を選んでください。
【壁紙を綺麗に保つコツ 4】壁と家具の間は隙間を作る
家具の塗料や材料の色味が壁紙に移り、変色する場合があります。家具を壁に密着させないようにしましょう。
汚れ防止などの機能付き壁紙を使う方法も・・・
上でご紹介したように、汚れ防止などの機能付き壁紙にすれば、子どもに落書きされても対処しやすいですよ。
粘着テープ類は壁紙の変色や汚れの原因になる上、剥がすときに壁紙を傷つける可能性があります。また、油性ペンやクレヨン、ボールペンなどの汚れは落とすことができない壁紙もあります。
おわりに
壁紙には、一度汚れると掃除しにくい素材もあります。こまめに掃除することが大切です。