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40年後に1500万円の差?!「賃貸と持ち家どちらが得? 」プロがセミナーで徹底解説

私たちの住まい、一生賃貸を続けるのと住宅を購入するのではどちらがお得なのでしょうか? 賃貸だと老後も一定の賃料がかかるし、持ち家だと初期コストが高く、金利や手数料も必要・・・。2018年11月11日、リビングデザインセンターOZONEでファイナンシャルプランナーの徳本友一郎氏の住宅セミナーが開催されました。セミナー参加者限定の内容を一部、特別にご紹介します。

最終更新日:2024.1.15

目 次

持ち家と賃貸では1,500万円の差!? コストが最後に大逆転!

リビングデザインセンターOZONE FP(ファイナンシャルプランナー)の徳本友一郎氏

OZONE

「住宅を持ち家として購入するか」、「一生賃貸し続けるか」。多くの人にとって悩ましい問題ですね。

賃貸だと老後も一定の賃料がかかるし、持ち家だと初期コストが高く、金利や手数料も必要になります。物件価格や家賃はもちろん、その他諸費用を含めたランニングコストなど、長期的な視点で考えるとどちらが良いのでしょうか?

リビングデザインセンターOZONEで行われたFP(ファイナンシャルプランナー)の徳本友一郎氏の住宅セミナーで紹介されたのは、以下の家族4人のケース。住宅を購入する場合と賃貸する場合でコストがどう違うのか、比較した結果をご紹介いただきました。なんと、約40年後に1,500万円も差が出る結果に。

驚きのシミュレーション結果を詳しくご紹介します。

家族と一軒家のイラスト

PIXTA

【モデルプラン】家族4人のケース

・家族構成:夫36才、妻34才、長男3才、長女1才
・年収:夫770万円、妻410万円
・貯金:1,500万円
・退職金予定:1,500万円

住宅の総コストは賃貸の方が72万円安いのに購入の方が得!?

セミナーの様子

OZONE

上の条件で家族が持ち家を購入した場合と賃貸した場合の2つのパターンでの35年後の住宅関連の費用を比較してみました(前提条件の詳細やコストの内訳は以下参照)。

<5,500万円の持ち家を「購入」する場合と一生家賃15万円の賃貸住宅を「賃貸」する場合>

・持ち家を購入する場合・・・総計:約7,370万円
・一生賃貸に住む場合・・・総計:約7,298万円

総額を比較すると賃貸がやや安い結果です。

◾持ち家の場合の前提条件
・物件価格:5,500万円
・頭金:1,000万円
・借入額:4,850万円
 変動金利2,850万円(35年返済、元利均等返済 当初0.75% 11年目から1.275%)
 固定金利2,000万円(35年返済、元利均等返済 当初1.95% 繰上返済5回)

◾賃貸の場合の前提条件
・家賃:15万円
・共益費:1万円
・敷金・礼金:2ヶ月分
・契約更新:15回
・引っ越し回数:2回

◾持ち家の場合の総コスト(7,370万円)の内訳
 ●初期費用:350万円
 ●自己資金:650万円
 ●ローン返済額:
 ・月14.3万円×12カ月×10年=1,716万円
 ・14.8万円×12カ月×10年=1,776万円
 ・15.1万円×12カ月×4年=725万円
 ・14.5万円×12カ月×1年=174万円
 ・8.5万円×12カ月×10年=1,020万円
 ※繰上返済をした事で固定金利が約307万円節約(約10年短縮)
 ●繰上返済額:500万円
 ●修繕費(2回):200万円
 ●固定資産税:400万円
 ●都市計画税:126万円
 ●火災保険料40万円

◾賃貸の場合の総コスト(7,298万円)の内訳
 ●敷金(家賃2ヵ月分):30万円
 ●礼金(家賃2ヵ月分):30万円
 ●仲介手数料(家賃1ヵ月分):15万円
 ●引越代金:15万円
 ●火災保険料 3万円(2年分)×16回:48万円
 ●転居費用1回100万円×2回:200万円
 ●家賃:年間180万円×35年間:6,300万円
 ●共益費年間12万円×35年間:420万円
 ●更新料 1回15万円×16回:240万円

「では賃貸の方がお得なのね! 」と思うかもしれませんが、それは早計です。
実は長期的に年収と支出のバランスを見ていくと、「購入の方がお得」という結果になるんです。

理由は「住宅をローンで購入すると、特定の条件下で税金の優遇が受けられること」。そのため、35年後の「資産額」を比較すると、購入した場合の方が余裕が出ます。

35年後の時点で、購入した場合の「資産額」は5,072万円、賃貸の場合は4,747万円となっています。つまり購入した方が325万円「資産」が多い結果になるんです。

詳しくはキャッシュフロー表を見てみましょう。

購入した場合のキャッシュフロー表

OZONE

キャッシュフロー表とは、人生における収入や支出を項目別に抽出し、一覧にしたもの。年齢に応じてどの程度の収入があり、どの種類の支出にどれだけの額が費やされるのか、ひと目で確認することができます。

賃貸の場合のキャッシュフロー表

OZONE

赤丸箇所が35年後の資産額です。購入した方が資産額が大きいのがわかりますね。

加えて、35年で住宅ローンを完済した後は、賃貸と購入の差はさらに広がります。賃貸の場合、賃料がかかり続ける影響で資産がそのまま減り続けます。でも購入した場合は資産の目減りがわずかです。

住宅ローン完済からさらに6年経った41年後には、賃貸の場合の資産額は3,624万円、購入の場合の資産額は5,095万円となり、1,500万円程度の差になります。

住宅をローンで購入した場合の優遇制度とは?

住宅を購入すると、「住宅ローン控除」を受けられる場合があります。年末時点でのローンの残高の1%などを控除してもらえる仕組みです。今回の条件の案件だと、年間で平均37万円控除されるため、10年間で約370万円控除される事になります。
※所得や物件、購入時期など一定の条件があります。

持ち家と賃貸、自分の場合はどちらがお得になるの?

キャッシュフロー表

PIXTA

上のケースでは、住宅ローンの金利が0.5%で控除が1%と、「金利が低いため、購入した方(借り入れていた方)が得」のパターンでした。

ただ、「持ち家と賃貸、どちらがお得なのか」は、金利の変動や物件の市場価格の動向、頭金の額などにより異なります。ご自身の場合にはどちらがお得なのか知りたい場合には、キャッシュフロー表を作りましょう。

キャッシュフロー表を作ることで、お金の流れを可視化することができます。毎年の収支がどうなるのかを見ると、「きちんとローンを払い終えられるのか」「どれくらい支出して良いのか」がわかりますよ。

「キャッシュフロー表」を作成!

「キャッシュフロー表」、実は『リビングデザインセンターOZONE』の家づくりサポートメニュー「OZONE家design」のお客さまは無料で作成してもらえます。『リビングデザインセンターOZONE』なら中立的な立場なので、安心ですよ。

『リビングデザインセンターOZONE』では住まいに関するお役立ちセミナーを多数開催!

徳本友一郎氏

OZONE

今回、住宅の購入や賃貸について詳しくお話してくださったのはFP(ファイナンシャルプランナー)の徳本友一郎氏。不動産業の知見と、ファイナンシャルプランナーとしての鋭い観点から、住まい選びのコツを多岐に渡りご紹介いただきました。

今回のセミナーでも「戸建てとマンション、どちらがお得なの?」「値下がりしにくい物件の選び方とは?」など、プロならではの住宅選びのコツを惜しみなくご紹介してくださいました。

こうした住まいに関するセミナーは『リビングデザインセンターOZONE』でも好評で定期的に開催されています。ぜひセミナー開催予定をチェックしてみてくださいね。

他にも、『リビングデザインセンターOZONE』では住まいに関するさまざまなセミナーを開催しています。「家のリフォームについて知りたい」「素敵なインテリアにするには?」などさまざまな疑問に応えてくれますよ。

「リビングデザインセンターOZONE」とは

リビングデザインセンターOZONE

「リビングデザインセンターOZONE」は、新宿パークタワーの3~7Fに展開する「住まいとインテリアの情報センター」。

家具や生活用品、住宅設備、建材まで、個性豊かなショールームとショップ、住宅デザインの書籍や製品カタログを集めたライブラリーなどの情報フロアで構成されています。

毎日を快適に、暮らしが楽しくなるような住まいの実現に向けて、セミナーやワークショップなどの他、コンサルティングを重視した専門家による家づくり支援やインテリアデザインのプログラムを実施しています。ぜひ、お越しください!

リビングデザインセンターOZONE
◆住所:東京都新宿区西新宿3-7-1 新宿パークタワー内
◆電話番号:03-5322-6500(代)
◆営業時間:OZONE 10:30~18:30
◆休館日:水曜日(祝日除く)・夏期・年末年始
※ザ・コンランショップ 新宿本店、OZONEパークサイドオフィスは休館日が異なります。

住まいのご相談はOZONE家designへ

OZONE家design

リビングデザインセンターOZONEでは、住まいづくりのサポートメニュー「OZONE家design」をご提供しています。住まいづくりコンサルタントが、新築・建て替え・リノベーションなど、お客さまそれぞれの家づくりのご要望に合わせてご対応します。

おわりに

住まいは一生に関わる問題です。後々予期せぬ形で苦しむより、現状をしっかり把握し未来に備える方が大切ですね。

  • この記事取材先

    リビングデザインセンターOZONE

    リビングデザインセンターOZONE

    新宿パークタワーの3~7Fに展開する「住まいとインテリアの情報センター」。家具や生活用品、住宅設備、建材まで、個性豊かなショールームとショップ、住宅デザインの書籍や製品カタログを集めたライブラリーなどの情報フロアで構成されている。毎日を快適に、暮らしが楽しくなるような住まいの実現に向けて、セミナーやワークショップなどの他、コンサルティングを重視した専門家による家づくり支援やインテリアデザインのプログラムを実施中。

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公開日:2018.11.15

最終更新日:2024.1.15

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