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【防災グッズ使いこなし術】災害用の携帯トイレってどんなもの? その使い方とは?
災害時には、ガスや電気だけでなく、水道も使えなくなることがあります。そうすると問題になってくるのが、トイレです。避難所の仮設トイレもすぐに用意されるわけではありませんし、避難生活が長引く可能性もあります。災害時のトイレ環境は非常に重要な問題です。そこで、ぜひ備えておきたいのが「災害用の携帯トイレ」。聞いたことはあるけど、どんなもの? どうやって使うの? 「災害用トイレ」についてご紹介します。
「災害時のトイレ」考えたことありますか?
uchicoto
東京ガスでは、2017年より、NPO法人 日本トイレ研究所と共に、プログラム「災害時のトイレをそなえよう!」を開発し、 主に地域の防災イベント等で実施しています。
(2020年度は新型コロナウイルス感染症予防の観点から、イベントは中止しています)
「災害に備える」と言った時に真っ先に思い浮かぶのは、食料のことではないでしょうか? なかなかトイレにまで気が回りませんよね。でも災害時のトイレ環境はとっても重要な問題なのです。
(2020年度は新型コロナウイルス感染症予防の観点から、イベントは中止しています)
「災害に備える」と言った時に真っ先に思い浮かぶのは、食料のことではないでしょうか? なかなかトイレにまで気が回りませんよね。でも災害時のトイレ環境はとっても重要な問題なのです。
東京ガスのトイレプログラムって? なぜガス会社がトイレのことを?
東京ガスグループは、阪神・淡路大震災や東日本大震災など、過去の震災でガスの復旧支援活動に取り組んできました。復旧に携わる中で、被災地の状況を目の当たりにします。特に、たくさんの被災者の方たちが困っていたのが、トイレでした。

出典:平成23年度東日本大震災における学校等の対応等に関する調査研究報告書(文部科学省)
2011年に起きた東日本大震災の際のアンケート結果。困ったことの第1位が「トイレ」でした。
2011年に起きた東日本大震災の際のアンケート結果。困ったことの第1位が「トイレ」でした。
東京ガスでは、復旧支援活動での体験を活かし、安心・安全な暮らし、いのちを守る活動の一つとして、NPO法人日本トイレ研究所の知見を得ながら、災害時のトイレに関するプログラムを実施することにしました。
災害時のトイレ問題って?

TOKYOGAS
大地震が起きて水が止まってしまうと、水洗トイレは流れなくなります。避難所には、くみ取り式の仮設トイレが設置されますが、道路などの被災状況によってはすぐに設置されるとも限りませんし、数にも限りがあります。くみ取りをするバキュームカーも不足し、あっという間に使えない仮設トイレが続出してしまうことも・・・。
また、屋外に設置されるため、防犯上も不安がありますし、雨や雪の日は傘をさしながら行かなければなりません。それに仮設トイレは和式がほとんどで段差があるので、ご高齢の方者や身体が不自由な方、またお子さんにも使いづらいかもしれません。
また、屋外に設置されるため、防犯上も不安がありますし、雨や雪の日は傘をさしながら行かなければなりません。それに仮設トイレは和式がほとんどで段差があるので、ご高齢の方者や身体が不自由な方、またお子さんにも使いづらいかもしれません。

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このように不衛生で安心して使えないトイレには、できるだけ行きたくないものですよね。そうすると、トイレに行く回数を減らそうとして、水分や食事を控えてしまう・・・。
その結果、体調を崩して、エコノミークラス症候群や脳梗塞、心筋梗塞などの病気になるリスクが高くなります。災害時のトイレ環境は、心身の健康につながる、時には命に関わる、とても重要な問題なのです。
その結果、体調を崩して、エコノミークラス症候群や脳梗塞、心筋梗塞などの病気になるリスクが高くなります。災害時のトイレ環境は、心身の健康につながる、時には命に関わる、とても重要な問題なのです。
災害時に備えておきたい「携帯トイレ」とは!?
uchicoto
もし、自宅のトイレが使えなくなったらどうしたらよいでしょうか。水洗トイレを無理に流そうとすると、詰まったり壊れた排水管からもれてしまうことがあります。
大切なのは、「災害時は、排水管が使えるかどうか確認ができるまで水を流さないほうがいい」ということ。水が流せなくてもトイレ空間そのものはそのまま使うことができます。そこで、活躍するのが「携帯トイレ」です。
携帯トイレには、凝固剤で固めるタイプと吸水剤で吸水するタイプの主に2種類があります。今回は、凝固剤で固めるタイプの使い方をご紹介します。
今回のイベントで紹介された携帯トイレのセットの中には、汚物袋(黒い大きなポリ袋)、処理袋(白い小さめのポリ袋)、凝固剤の3点が入っていました。それでは、さっそく使い方を見ていきましょう。
大切なのは、「災害時は、排水管が使えるかどうか確認ができるまで水を流さないほうがいい」ということ。水が流せなくてもトイレ空間そのものはそのまま使うことができます。そこで、活躍するのが「携帯トイレ」です。
携帯トイレには、凝固剤で固めるタイプと吸水剤で吸水するタイプの主に2種類があります。今回は、凝固剤で固めるタイプの使い方をご紹介します。
今回のイベントで紹介された携帯トイレのセットの中には、汚物袋(黒い大きなポリ袋)、処理袋(白い小さめのポリ袋)、凝固剤の3点が入っていました。それでは、さっそく使い方を見ていきましょう。
とっても簡単! 携帯トイレの使い方
まず用意するものは、携帯簡易トイレの他に大きめのポリ袋です。45リットルタイプがおすすめです。
携帯トイレの使い方1
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まず、便座を上げて便器に携帯簡易トイレとは別に用意した、大きめのポリ袋をかぶせます。
この時、便器の底に溜まっている水は捨てないでください。この水は、排水管から臭いが上がってこないようにするフタの役割をしています。このポリ袋は一回ごとに取り換える必要はありません。
この時、便器の底に溜まっている水は捨てないでください。この水は、排水管から臭いが上がってこないようにするフタの役割をしています。このポリ袋は一回ごとに取り換える必要はありません。
携帯トイレの使い方2
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便座をおろして、その上から携帯トイレの汚物袋をかぶせます。
袋が下に落ちないように、便座と便器の隙間に挟み込みましょう。
袋が下に落ちないように、便座と便器の隙間に挟み込みましょう。
携帯トイレの使い方3
uchicoto
本来なら排泄物を入れるのですが、今回は代用で水350mlを入れます。
携帯トイレの使い方4
uchicoto
凝固剤を汚物袋の中に振り入れます。
uchicoto
こんな感じにすぐに固まります。
携帯トイレの使い方5
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排泄後は、便座に取り付けていた排泄袋を外して、口をしっかりしばります。
携帯トイレの使い方6
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汚物袋を処理袋に入れて二重にします。
使用済みの携帯トイレは、たいていは可燃ごみ(燃えるごみ)として捨てることができますが、自治体によって異なる場合があるかもしれませんので、確認しておくことをおすすめします。
使用済みの携帯トイレは、たいていは可燃ごみ(燃えるごみ)として捨てることができますが、自治体によって異なる場合があるかもしれませんので、確認しておくことをおすすめします。
災害用の携帯トイレ、何日分備えればいいの?
さて、この携帯トイレ、いったい何日分備えておけばよいと思いますか?
その目安は、7日分。水洗トイレが使えるようになるまで、一カ月以上かかる場合もありますが、少なくとも7日分は備えておきましょう。
7日分とすると、必要となる携帯トイレの数は下記の式で分かります。
・一日当たりの家族のトイレ回数×7日間
3人家族で、一人当たりのトイレ回数が一日平均5回とすると、5回×3人=15個。1日15個が7日分なので、105個必要ということになります。
「そんなにたくさん!」と驚かれるかもしれませんが、いざという時のために、トイレットペーパーとセットで備えておけば安心ですね。
その目安は、7日分。水洗トイレが使えるようになるまで、一カ月以上かかる場合もありますが、少なくとも7日分は備えておきましょう。
7日分とすると、必要となる携帯トイレの数は下記の式で分かります。
・一日当たりの家族のトイレ回数×7日間
3人家族で、一人当たりのトイレ回数が一日平均5回とすると、5回×3人=15個。1日15個が7日分なので、105個必要ということになります。
「そんなにたくさん!」と驚かれるかもしれませんが、いざという時のために、トイレットペーパーとセットで備えておけば安心ですね。
みんなで「携帯トイレ」の使い方を体験!
uchicoto
親子連れから年配の方まで、これまでたくさんの方たちが防災プログラム「災害時のトイレをそなえよう!」に参加されています。子どもたちを中心に携帯トイレの使い方を体験し、「すごい、固まった!」と子どもだけでなく、大人の皆さんも驚きの顔を見せています。

TOKYOGAS
今回ご紹介した東京ガスの防災プログラム「災害時のトイレをそなえよう!」は、東京ガスの以下のサイトでも詳しくご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
わが家の「トイレそなえ計画」もダウンロードできますよ。
わが家の「トイレそなえ計画」もダウンロードできますよ。

TOKYOGAS
東京ガスWebショップでは、簡易トイレの他にも、さまざまな防災グッズをご用意しておりますので、防災対策の参考にしてみてください。
明治の暮らしが分かる! 大人も楽しい「ガスミュージアム」

TOKYOGAS
今回イベントを行った東京ガス「ガスミュージアム」では、明治から現代に至るまでのガスの歴史を楽しく学ぶことができます。明治時代以降の生活を支えたガス機器類を常設展示していますし、「明治錦絵」も約400点収蔵しています。
毎日当たり前のように使っているけれど、普段あまり意識することのない「ガスの火」にまつわる展示を【入館無料】で気軽にご覧いただけます。
毎日当たり前のように使っているけれど、普段あまり意識することのない「ガスの火」にまつわる展示を【入館無料】で気軽にご覧いただけます。
おわりに
災害が発生した場合、行政による救助や支援には限界があります。日頃から「自分の身は自分で守る」という意識を持つことはとても大切。飲み水や食料の備蓄に加えて、「トイレの備え」もしておくと安心ですね。
2020年01月16日
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