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洗濯物を干し忘れた! 何時間までがセーフ? 洗濯の専門家が解説

洗濯物を干し忘れた! 何時間までがセーフ? 洗濯の専門家が解説

洗濯機を回したのに、ついうっかり干し忘れてしまうことってありますよね。濡れたまま放置してしまった洗濯物は、キレイにした後とはいえ菌が増殖してしまいます。もう一度洗い直すのか、放置時間によってはそのまま干しても平気なのか。その目安や洗い直す際のポイントを、ライオン株式会社のお洗濯マイスター、大貫和泉さんに解説していただきます。

最終更新日:2024.2.7

目 次

洗濯物の干し忘れ、アウトの目安は?

洗濯機を回したのに、他の家事や急な外出などで干し忘れてしまった場合、その洗濯物をどうすべきか、洗濯機の前で呆然としてしまった経験があるという方は少なくないでしょう。時間も手間も惜しい毎日のなか、どのように対処すべきでしょうか。

まず、「アウト」-つまり洗い直す必要があるのはどんなときか、という判断基準となるポイント2つを、お洗濯マイスターの大貫和泉さんに教えていただきました。

ポイント1「ニオイがするか」で判断

お洗濯マイスターの大貫和泉さん

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「ずばり、その洗濯物からニオイがするかが分かれ道です」(大貫さん)

大貫さんによると、洗濯物を干し忘れたまま放置してしまうと、洗濯で落としきれなかった汚れが化学的に変化したり、菌による作用を受けたりして、ニオイ(干し忘れ臭)が発生してしまうのだそう。
菌は水分があると増殖するため、濡れたままの洗濯物はどんどんニオイの発生するリスクが高まることになります。

「“干し忘れ臭”や、洗濯で落としきれなかった汚れに潜む菌が汗などの水分を含むことで作用し、再び臭う“戻り生乾き臭”、室内で乾くまでに時間がかかったことで菌が増殖し、カビ臭いニオイが発生する“部屋干し臭”などのニオイを私たちは“ゾンビ臭”と呼んでいます。洗濯したのに、ニオイがよみがえってくるからです」(大貫さん)

例え放置時間が30分程度であったとしても、すでに洗濯物からニオイが発生しているようなら、洗い直さないとニオイはゾンビのようによみがえるリスクが高いそうです。

ポイント2「洗濯終了から完全乾燥まで5時間で完了できるか?」で判断

次のチェックポイントは、洗濯終了後から洗濯物が完全に乾燥するまでの時間です。大貫さんによると、乾燥前に洗濯物が臭わなかったからといって安心はできないのだそう。

「私たちの研究によると、洗い終わってから5時間くらい経過するとイヤなニオイが発生してくるということが分かりました。つまり、洗濯後5時間を目安に乾かし終わることが、ニオイを発生させないための大切なポイントです(全ての衣類が5時間経過するとイヤなニオイが発生するわけではありません)」(大貫さん)

例えば、乾燥作業(干す・乾燥にかける)を始める際、すでに洗濯終了から1時間が経っていたら、菌が増殖してしまっている可能性があるため、残り4時間で乾かすことができれば、部屋干し臭のリスクが低減するということです。

気温や汚れなどの状況でも菌の増殖スピードは変わる

一般的に、気温が高い夏は冬よりも雑菌が増殖するスピードが上がります。

大貫さん「洗濯終了から乾かしきるまで5時間以内を目安に行うことがベスト、というのは春夏秋冬変わりません。しかし、夏の方が雑菌にとって増殖に適した環境といえるので、増殖スピードは上がりやすいです」

また、菌の増殖スピードは気温や湿度のほか、洗濯物についた汚れの度合いや洗濯槽の環境などの要因によっても変化するそうです。

洗濯物を干し忘れるとニオイ以外にもリスクが!

アイロン

PIXTA

大貫さんによると、洗濯物の干し忘れには、ニオイがついてしまう以外のリスクもあるのだそう。詳しくご紹介します。

乾かしてもシワが取れづらくなる

洗濯機で脱水が終了した洗濯物はグルグルと絡まっていたり、ぺしゃんこになっています。
すぐに乾かし始めないとそのときの形がクセのように残りやすくなり、アイロンでもとれにくくなってしまうとのこと。

ウチコト編集部で実験したところ、脱水後すぐに干さなかった場合、かなりのシワが残ってしまいました。

洗濯物

uchicoto

左がすぐに干したシャツ、右が脱水して5時間後に干し始めたシャツです。右のシャツの方が、深くて細かいシワが多くできてしまいました。

洗濯槽が不衛生になる

洗濯後の洗濯槽の中は、蓋を閉めたままにしておくと湿度が高くなり、菌が増殖しやすい環境になります。

大貫さん「洗濯物に黒いワカメのようなものが付着していたことはありませんか? あれは普段は見えない洗濯槽の外側に蓄積された菌や黒カビなどの汚れです。これがついていたら、洗濯槽を洗浄することをおすすめします」

洗濯槽に菌やカビがあると、イヤなニオイが発生するリスクも高まるので、2~3カ月に一度のペースで洗濯槽クリーナーで洗浄するのがおすすめです。

また、糸くずフィルターや排水フィルター、乾燥フィルターなどのフィルター類はホコリがたまりがちです。洗濯機の性能が落ちてしまうだけでなく、そこで菌が増殖してしまうため、小まめに掃除しましょう。

さらに、洗濯が終了した洗濯機のふたは開けっぱなしておくことがおすすめだとか。

「縦型の洗濯機であれば、洗濯が終了したらふたを開けておき、少しでも湿気を逃がしましょう。ドラム式洗濯機は子どもが入ってしまう事故も起こりえるので開けっぱなしにしておくのはおすすめできません。代わりに定期的に乾燥機能(槽乾燥など)で槽内を乾燥させると良いと思います」(大貫さん)

洗濯物を干し忘れた時は「洗い直し」「短時間で乾燥」で対処!

洗濯

PIXTA

大貫さんによると、干し忘れてしまった洗濯物は、洗い直して、できるだけ短時間で乾燥させるのが最良の方法とのことです。
「洗い直し」「短時間で乾燥」それぞれのポイントを伺いました。

洗い直す時のポイント

洗濯物を干し忘れてニオイがする場合、時間などの状況が許すのであれば、洗い直すのが一番です。大貫さんに、洗い直す時のポイントを3つ教えていただきました。自分のできる範囲で行いましょう。

洗い直す時のポイント1. ニオイがあれば漂白剤をプラス

大貫さんによると、ニオイがあるということは、すでに落としきれなかった汚れがあったり、雑菌が増殖しているのだそう。ニオイの元をしっかりと断ち切るために、漂白剤を追加して洗濯するのがおすすめです。

この際、注意したいのは、酸素系の漂白剤を使用することです。

「塩素系漂白剤は除菌効果は高いですが、色柄物の色落ちを招いてしまいます。柄物などにも使用できる酸素系漂白剤を使用しましょう。ただし、酸素系漂白剤が使用できない衣類もありますので注意が必要です。

また、洗濯機で洗う前につけ置きで漂白剤を使用する場合は、塩素系漂白剤同様、酸素系漂白剤が溶け込んだ水は手荒れする恐れがあるので、グローブを着用して作業してください」(大貫さん)

洗い直す時のポイント2. 部屋干し用洗剤がおすすめ

「部屋干し用の洗濯洗剤やニオイ専用洗剤には、ゾンビ臭の発生を抑える効果である抗菌効果や除菌効果のある成分が入っているのでおすすめです」(大貫さん)

ゾンビ臭は「酸っぱくて汗臭い」「カビ臭い」「生臭い」という特徴的なニオイがあります。大貫さんが在籍するライオン株式会社では、これらのニオイを発している衣類のニオイ成分を測定。そして主な原因物質は中鎖脂肪酸やアミン化合物のトリエチルアミンということを突き止め、部屋干し用やニオイ専用洗剤の開発・改良に繋げたとのこと。

つまり、部屋干し用・ニオイ専用の洗濯洗剤を使用することで、菌の増殖を抑えることができるのです。

とはいえ、部屋干し用洗濯洗剤を使用したからといって、何時間放置しても菌が増えないというわけではありません。できるだけ早く乾燥させていきましょう。

洗い直す時のポイント3. 除菌・消臭スプレーを吹きかけてから干す

除菌・消臭スプレーには除菌効果が期待できます。抗菌効果がプラスされているものもあります。

「除菌・消臭スプレーは乾いた衣類などに使用することが多いですが、すでにニオイがある場合は、洗い直して干す前(濡れている状態)に吹きかけるとイヤなニオイの発生を抑える効果があるのでおすすめです」(大貫さん)

これらのポイントは、洗い直しだけでなく最初に洗う際にも活用できます。

短時間で乾燥させるコツ

ボタン

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濡れたままの時間が長いと菌が増殖しやすいため、いかに早く洗濯物の水分を飛ばすかということが重要です。大貫さんおすすめの干し方をご紹介します。

アーチ状に干す

洗濯物

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角ハンガーの場合、上の写真のように、横から見るとアーチ状になるように干すのがおすすめです。
こうすることで、洗濯物の水分が蒸発しやすい配置となり、アーチ下部に大きな空間ができて風通りが良くなるので、早く乾かせるとのこと。

乾きづらいものを外側にする

図:ハンガーの干し方

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外側は最も風が当たるので、乾きづらい厚手のものなどを干すようにするとよいそう。

「浴室乾燥機を使用する場合は、これが反対になり、短いものや薄手のもの、化学繊維などを外側に、長いものや厚手のもの、コットンなどを温風の吹き出し口に近い中央に干しましょう」(大貫さん)

また、部屋干しする際、カーテンレールを利用していませんか?

「引っかけやすくて便利ですが、カーテン側が壁となって空気の流れが止まってしまうのでおすすめできません。カーテン自体に汚れが付着していることが多いので、せっかくの洗濯物が汚れてしまうのも防ぎたいですね」(大貫さん)

部屋干しする際はドア部分の鴨居などを利用しつつ、サーキュレーターなどで空気の流れを作るように意識しましょう。

鴨居フックなどを使用すれば建具への傷なども防げるので便利です。

鴨居フック

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しかし、洗いあがりから乾燥完了までを5時間以内におさめようとすると、これらの工夫では時間が足りない場合もあるでしょう。

ガス式衣類乾燥機「乾太くん」であれば、天日干しと同レベルの除菌ができます。

乾太くん

Rinnai

衣類乾燥機にはガス式・電気式があります。ガス式は電気式より乾燥スピードが早いことが魅力です!

ガス式の「乾太くん」は、スイッチをオンにして数秒で温風が出て、そのままドラム内を約80~100℃の高温で運転し、一気に洗濯物を乾かします(一部モードで80℃以下)。 また、上の排湿筒から余分な水分を排出していきます。ガス式では短時間で、一気に湿気を排出するため、このような仕組みとなっています。

だからガス式は短時間で乾くんですね。

さらに、ガスならではの強い温風をたっぷり送り込みながら乾燥させるので、洗濯物の繊維が根元から立ち上がり、肌触りの良いふわっとした仕上がりになります。

衣類から寝具、靴まで乾燥できる乾太くんをぜひチェックしてみてください。

おわりに

洗濯物を干し忘れたら、まずは自分の嗅覚でニオイの有無を確認しましょう。その上で、完全に乾燥できるまでの時間を考えて、洗濯終了から5時間以内でおさまりそうであればひと安心です。
大貫さんに教えていただいたように、干し忘れた時のリスクや対処法も理解して、いつもキレイな衣類やタオルで過ごしていきたいですね。

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  • この記事取材先

    大貫和泉

    ライオン株式会社 お洗濯マイスター

    大貫和泉

    ライオン株式会社で洗濯用洗剤などの製品開発・調査に約20年携わり、現在は「お洗濯マイスター」として講演などもおこなっている。二児の母としての経験や研究活動を活かし、主婦・母親・女性目線で洗濯にまつわるお役立ち情報を発信。消費生活アドバイザー、繊維製品品質管理士、健康予防管理専門士などの資格を保有する。
    ライオン株式会社
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公開日:2023.12.15

最終更新日:2024.2.7

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