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落としぶたの効果を知ってお料理上手に!

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煮物のレシピを見ていると、「落としぶた」の表記がよくでてきますよね。落としぶたにはどんな効果があるのか、疑問に思う方も多いのでは?
落としぶたには、煮物作りには欠かせない効果があるんです。落としぶたの効果と、効果的な使い方をご紹介します。
落としぶたを使いこなせば、煮物の味が一味変わるかもしれません。
落としぶたの4つの効果

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落としぶたは「煮崩れしやすい素材をひたひたの煮汁で煮る時」に使用するのが基本です。
煮物を作る際の落としぶたの効果は、大きく4つあります。順に見ていきましょう。
1. 料理全体を均一に仕上げてくれる
煮物の煮汁が落としぶたに当たり、絶えず下へと循環し全体に行き渡るので、味が均一に仕上がりやすくなります。また、鍋全体の温度が均一になり、加熱ムラを防ぐ効果も。じゃがいもや里芋などを煮る際、素材に硬い部分が残ってしまったり、味がしみていないと残念ですよね。落としぶたを活用して味ムラ・加熱ムラを防ぎましょう。
2. 煮崩れ防止

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ひたひたの煮汁で煮る際、上から落としぶたで具材を軽く抑えることで、中で素材が大きく動かず、煮崩れしにくくなる効果があります。
最近はステンレス製の落としぶたが主流のようですが、柔らかい素材を煮る場合は、穴を開けたアルミホイルやキッチンペーパーなどを使用するのもオススメです。
3. 煮汁の蒸発を防ぐ
煮汁が少なくなってくると、煮汁が蒸発して焦げてしまいますよね。落としぶたには、煮汁の蒸発を防ぐ役割があります。落としぶたをすることで、急に煮詰まったり、焦がしてしまうことも防ぎやすくなります。4. 食材の臭みをとる
落としぶたは完全に密封するわけではないため臭いがこもらず、落としぶたと鍋との隙間から、魚や肉などの生臭さを逃してくれる役割も。煮魚や角煮を作る際は活用したいですね。落としぶたの大きさはどれぐらいが効果的?

お鍋の直径よりマイナス2センチくらいが、落としぶたには最適なサイズだそうです。お鍋の大きさに合わせて、落としぶたの大きさを変形できるものも市販されています。
落としぶたの素材
落としぶたの素材は、ステンレス製、シリコンゴム製、木製などがあります。アルミホイルやクッキングシートなども、落としぶたとして活用できます。これらはお鍋の大きさに応じて変更できますし、使用後はお手入れ要らずで、簡単に処分できるのがメリットです。
木製の落としぶたは、臭いや味が染み込みやすいので、扱いには注意が必要です。使う前に水にさらし、拭き取ってから使用しましょう。
また落としぶたの使用が終わったら、すぐにたっぷりの水に入れて、たわしやスポンジで洗いましょう。こうすることで、臭いが染み込むのを防げるそうです。
落としぶたを使用するタイミング

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落としぶたはどのタイミングで使うのが良いのでしょうか?落としぶたは、材料が煮立ってアクが出始めたら、最初のアクをすくい取ってから使用します。
その後もアクが出続ける場合は、落としぶたの下にキッチンペーパーを敷いておくと細かいアクをすくってくれる効果もあります。
「落としぶた」をしたら「通常の鍋のふた」はしなくても良いの?
落としぶたをした場合は、その上から通常の鍋のふたをするのかどうか、迷ったことはありませんか?
落としぶたの上から通常の鍋のフタをすることを「きせぶた」といい、煮汁の蒸発を防いで風味を封じ込める効果があります。
ただし、煮魚のように生臭さを逃したい料理は「落としぶただけの使用」がオススメです。
おわりに
落としぶたの効果には
1. 料理全体を均一に仕上げる
2. 煮崩れ防止
3. 煮汁の蒸発を防ぐ
4. 食材の臭みをとる
がありましたね。落としぶたを使用するタイミングもつかんで、料理に自信が持てるとよいですね。
また、最新のコンロには「煮物」に最適な機能がいろいろ付いているのをご存知ですか?

煮込み料理などを作る時は「調理タイマー」がおススメ。設定した時間になると音でお知らせして自動消火してくれるので、煮込み料理を焦げつかせるなどの心配もなく便利です。

煮こぼれや吹きこぼれなどで、万一炎が消えた時は「立ち消え安全装置」で自動的にガスを止めてくれます。
また、万が一鍋底が焦げはじめた場合は、センサーが検知して自動で消火。焦げつきやすい煮込み料理も安心です。

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そのほかにも、設定した温度に火力を自動調節・キープしてくれる「温度調節」機能や、お湯が沸くと自動消火してくれる「沸騰自動消火」機能もついていますので、いつもの料理がとってもラクラクに!
「落としぶた」とあわせて「ピピッとコンロ」を活用すれば、煮物上手になれそうですね。
この記事の監修
もっと見る和文化研究家
三浦康子
古を紐解きながら、季節の行事や生活の知恵など、今の暮らしを楽しむ方法をメディアにて提案。著書『子どもに伝えたい 春夏秋冬 和の行事を楽しむ絵本』(永岡書店)、『粋なおとなの花鳥風月』(中経出版)、監修書『季節を愉しむ366日』(朝日新聞出版)、『おうち歳時記』(朝日新聞出版)ほか多数
三浦康子 和文化研究家
コピーされました
公開日:2016.11.7
最終更新日:2022.12.21
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