まな板の使い分けのポイント、使い分けしやすくなる工夫とは
まな板は、野菜・肉・魚など「食材ごとに使い分ける」とよいとされています。同じまな板で肉や野菜を切ってしまうと、食中毒の原因になることも。
まな板の使い分けのポイントや、ちょっとした工夫で使い分けしやすくなる方法をご紹介します。
【使い分けのポイント1】食材ごとにまな板を用意する
食材ごとに使い分けるポイントとして「肉用」「魚用」「野菜用」と2~3枚のまな板を使い分けるのがおすすめです。
まな板の裏と表での使い分けは、菌の付着を避けきれないのでおすすめできません。
臭いの強いものを切る時は、まな板への臭い移りを避けるよう工夫しましょう。キッチンペーパーやチラシ、厚紙など「使い捨てできるもの」をまな板に敷いて切るのがおすすめです。
まな板はかさばるし、素材ごとに準備できない、なんてことも多いもの。そうした場合は以下の工夫がありますよ。
【まな板の使い分けの工夫1】別のもので代用する
牛乳パックをまな板代わりにするという方法も。洗って乾かした牛乳パックを開いて使うとよいでしょう。
【まな板の使い分けの工夫2】切る順番を工夫する
雑菌の少ないものから切って、洗いながら使うという方法があります。
基本は、「野菜」→「肉」「魚」の順で切っていきます。こうすることで、肉や魚などについていた雑菌が野菜に付着するのを防ぐことができます。使い終わったらその都度洗って、熱湯消毒して使えばさらに安心です。
参考:厚生労働省「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」
【使い分けのポイント2】自分に合ったまな板の素材を選ぶ
まな板には大きく分けて3種類の素材があります。
1. 木製
2. プラスチック製(合成樹脂)
3. ゴム製
素材によって「使いやすそうなもの」「お手入れが楽なもの」「愛用している包丁との相性がよいもの」などを基準に、使い分けを工夫してみるのも良いかもしれません。
3つの素材のまな板のメリット・デメリットを見てみましょう。
1. 木製
○メリット:適度な柔らかさがあり、どの素材の包丁とも相性がよく、食材が滑りにくいのが特徴です。
○デメリット:天然の素材なのでお手入れがやや面倒かもしれません。また使用しているうちに変形することも。カビが生えやすいのもデメリットと言えそうです。
2. プラスチック製(合成樹脂)
○メリット:変形しにくく、カビが生えにくいなど、お手入れが簡単なのが特徴です。お手頃な価格帯なのも魅力ですね。
○デメリット:食材が滑りやすいという特徴があるので、使用時に気をつけたいですね。ハガネ素材の包丁とは、あまり相性が良くないということも。
3. ゴム製
○メリット:深い傷がつきにくく、水きれもよいので、お手入れが簡単なものが多いようです。
○デメリット:プラスチック製と同じく、滑りやすいのが特徴。製品によって、ゴムの臭いが気になる場合もあるようです。
まな板のお手入れ
生の肉や魚などに使用したまな板はよく洗い、できればその後、除菌、殺菌しましょう。
木製のまな板
木のまな板を使用する際は、使う前に水で濡らしてから使います。臭いや色移りを防ぐことができます。そして、使用後はすぐ水洗いしましょう。
洗った後は風通しの良い場所に立てて、早く乾燥させます。この際、直射日光に当てると、まな板が反ってしまう場合があるので、直射日光を避けて陰干しするのがおススメです。
肉や魚を切った後など汚れが気になる場合は、熱湯をかけたり「塩」で洗うときれいになるそうです。
熱湯をかける際、いきなり熱湯をかけるのはNGです。生の肉や魚などのタンパク質を含む汚れは、熱で固まる性質があるからです。まず水でよく洗ってから、熱湯をかけるようにしましょう。
プラスチック製のまな板
使用後は、中性洗剤などを使用してしっかり汚れを落とします。汚れが気になる場合は、ふきんに市販の塩素系漂白剤を含ませ、まな板全体に被せて5分ほど放置し、水でよく洗い流します。
ゴム製のまな板
使用後は、中性洗剤などを使用してしっかり汚れを落とします。意外と熱に弱いので、耐熱温度を確認したうえで、熱湯消毒するようにしてください。
おわりに
食中毒を防ぐために、数枚のまな板を使い分けるのも良いですが、使い捨てできるアイテムをまな板と上手に組み合わせたり、切る順番を工夫したりすることで、まな板を何枚も準備することなく使い分けをすることができます。また、ご自身にあった素材を選び、お手入れをしっかり行うことも大切です。ぜひ試してみてくださいね。