【靴選びの基本】足の役割とは?
足は大小28個の骨、筋肉や神経などからできています。私たちの体は、この複雑な構造によって立ったり歩いたりすることができます。
また足は「第2の心臓」とも言われ、血液を心臓に戻すポンプの役割もあります。心臓や脳から遠い位置にある足は、血液が心臓に戻りにくいのですが、地面を踏んだり足を上げるときに筋肉が収縮したり緩むことによって、血液を心臓に押し上げてくれるのです。
足に合わない靴を履き続けるとどうなるの?
足のサイズに合わない靴は、歩きにくく疲れを感じやすくなります。また外反母趾やタコができるなど足を痛める原因になったり、足の形が変形してしまうことも。
サイズが合わない靴を履き続けると、足だけでなく全身にも影響が出ることもあります。足元のバランスがよくないと、血液の流れが滞ったり、身体のバランスが歪んでしまうこともあるそうです。
靴選びの基本とは?
【ポイント1】かかと
かかとは足の土台です。かかとがパカパカ脱げてしまう靴は、不安定になりやすいので避けましょう。かかと部分が柔らかすぎず、適度に固さがあり、かかとになるべく隙間のないものを選びましょう。
【ポイント2】つま先
足の甲まわりを靴がしっかり押さえてくれると、足と靴の一体感が増します。履き心地の良いものは、靴が軽く感じられて無駄な動きが少なくなるというメリットも。つま先部分は、なるべく隙間がなくピッタリした靴を選びましょう。甲に合わせて調整できる紐付きタイプもオススメです。
ただし、革素材は履き込むことによって素材が伸びるため、購入時は「もう少し余裕があってもいいかな?」と思うくらいが良いそうです。ただ、馴染み方は靴の形や素材によって異なるので、目安として覚えておきましょう。
【ポイント3】足幅
ほとんどの人が、自分の足幅よりも大きい靴を履いていることが多いそうです。親指と小指の付け根の部分に靴が当たらないくらいだと、逆にタコや靴ずれの原因となります。自分の足幅に合った靴を選びましょう。
【ポイント4】靴のサイズ
自分の足の長さよりも1cm~1.5cmの余裕を持った靴がよいそうです。ただし、あまりにも余裕がある靴は避けましょう。実際の靴の長さは各メーカーによって異なるので、試し履きをしてみるのがオススメです。靴の中敷を取り出して自分の足を置いて、サイズを確認してみてください。
【ポイント5】つま先の形
足のつま先の形も人によって異なります。
つま先の形は大きく3つに分けられ、それらに合った靴の形を選ぶこともポイントです。
親指が一番長いタイプを「エジプト型」
人差し指が一番長いタイプを「ギリシャ型」
足の指の長さがほとんど同じタイプを「スクウェア型」と言います。
日本人の多くは「エジプト」型だそうです。
●エジプト型
このタイプは、「オブリークトゥ」と呼ばれる靴の親指部分が一番長く、小指にいくにしたがって短くなるカーブの形が合うそうです。
●ギリシャ型
このタイプは靴のつま先部分に丸みのある「ラウンドトゥ」タイプが合うそうです。
●スクウェア型
このタイプは、靴のつま先部分が四角い形になっている「スクウェア(フレンチ)トゥ」タイプが合うそうです。
【靴選びの基本】より足に合った靴を選ぶために
自分に合ったサイズの靴を選ぶために、まずは自分自身の足のサイズを知ることも大切です。足の長さだけではなく幅や甲の高さなど、きちんと計測しておきましょう。
また、足の形は左右でそれぞれ違います。試し履きの時は、必ず左右両方履いてチェックしましょう。
靴を買うのにオススメの時間帯は?
時間帯によって、足のむくみ具合も異なります。よく夕方に足のむくみが出ると言われていますが、これには個人差があり、朝むくみが出る人と夕方むくみが出る人の割合は5分5分です。
自分がどの時間帯に靴がきつくなってくるかを知った上で買うと良いでしょう。
【靴選びの基本】フットケアトレーナーやシューフィッターなど専門家にお願いする
自分で計測しようとしても、正しく測ることができるのか不安ですよね。そんな時は、フットケアトレーナーやシューフィッターなどの専門家にお願いするのも一つの方法です。プロの目から見た靴選びのアドバイスなども聞けるので、自分に合った靴を選びやすくなりますよ!
靴を選ぶだけではなく正しく履くことも大切
自分に合った靴を選ぶだけではなく、正しい履き方を心がけることも大切です。以下の方法を参考にしてみてください。
正しい靴の履き方
1. 靴はできれば靴ベラを使って履く
靴をムリに履くと、かかとや履き口が傷み、 型崩れの原因となることも。ホールド感をキープするためにも、靴ベラの使用がオススメです。
2. かかとを床につけ、足のかかとがしっかり収まるように履く。
3. かかとを床につけたまま、土踏まずの上、甲の部分はフィットするようしっかり締めます。
4. 結び目はほどけないようにしっかり結びます。
5. 足全体に靴がフィットしているか、つま先部分に余裕があるかを直接指で触って確認する。
おわりに
足は、私たちが歩いたり動くために大切な部位です。合わないサイズの靴は、足だけでなく全身に影響を及ぼすことにもなりかねません。靴選びの基本を理解して、正しいサイズの靴を選んでくださいね。
取材協力:NPOオーソティックスソサエティー
株式会社ドクター・ディモコ