「ミストサウナ」の気になるお手入れについての疑問
最近の新築住宅の浴室に多く設置されてきている「ミストサウナ(付き浴室暖房乾燥機)」。温かいミストが心地よく身体を温めてくれると好評です。
ミストサウナ以外に、浴室暖房、衣類乾燥、浴室乾燥、涼風などの機能があり、1台でとっても便利な機器です。
ミストサウナは高温で低湿度のドライサウナと異なり、低温・高湿度で息苦しくならず、心も体もリラックス。全身がじんわりと潤いに包まれます。
- ミストサウナ運転によって機器内に水分が残ってカビが生えたりしないの? 特別なお手入れ、メンテナンスは必要ないの?
- ミストサウナを使うと、浴室にカビが発生しやすくならないのかしら?
そんな気になるミストサウナのお手入れ方法、使用後のお手入れ、掃除方法についてご紹介します。
【ミストサウナのお手入れの基本1】機器内にカビは生えたりしないの?
「ミストサウナの機能がついた浴室暖房乾燥機の場合、特別なお手入れが必要なのでは?」と思う方も多いかもしれませんね。
「ミストサウナ運転によって機器内に水分が残ってカビが生えたりしないの? メンテナンスは必要ないの?」と心配な方もいらっしゃるでしょう。
でも、ミストサウナ機能がついていても、通常の浴室暖房乾燥機とお手入れ方法は同じです。
- ミストサウナ「MiSTY」は使用後に一定時間経過すると、必ず機器本体内を乾かすために、機器本体内を温風乾燥(本体自動乾燥運転)しますので、特別なお手入れは必要ありません。
- 従来の浴室暖房乾燥機と同様、機器のエアフィルターや、脱衣室の吸気口フィルターにゴミやホコリがたまりますと風量が減り、乾燥・換気効果が低下したり、音が大きくなることがあります。また、ミストサウナ運転時にホコリを含んだ水が滴下することがあります。
そのため、エアフィルターの掃除を定期的に行いましょう。これはミストサウナの有無、使用の有無に関わらず必要なお手入れです。
【ミストサウナのお手入れの基本2】お手入れの頻度はどれくらい?
ミストサウナ使用の有無に関わらず、エアフィルターが目詰まりしないよう1ヶ月に1回程度を目安に、エアフィルターの掃除を行いましょう。
機器によっては、脱衣室側のリモコンには「フィルターサイン」がついています。浴室暖房乾燥機の運転時間が、累計で720時間(約1ヶ月相当)に達すると、フィルターサインランプが点灯します。これをお手入れ時期の目安にして下さい。
(サインが点灯するまでの時間は、1,080時間(約1.5ヶ月相当)、1,440時間(約2ヶ月相当)に変更することも可能です。)
【機器のお手入れ1】エアフィルターのお掃除方法
機器本体のエアフィルターのお掃除は、以下の手順で行いましょう。
1. 運転を停止します。
2. 機器内に収納されているエアフィルターを取り出します。(取り出し方は機種によって異なります。取扱説明書をご確認ください。)
3. 掃除機で、エアフィルターについているホコリを吸い取ります。
※汚れがひどいときは、ぬるま湯か台所用洗剤(中性) 、石けん水に浸して軽く洗い、日陰でよく乾かしてください。
※その際は、エアフィルターの形が崩れないように、水平にして乾かしましょう。
※ドライヤーなどの温風による乾燥は変形の原因になりますので避けましょう。
4. エアフィルターを戻します。
※エアフィルターを外したままで運転しないようご注意ください。
【機器のお手入れ2】フロントパネルの掃除方法
エアフィルターのお手入れのついでに、フロントパネルや風向ルーバー(風の吹き出し口)のお手入れも行いましょう。
本体の汚れは乾いた柔らかい布でふくか、台所用中性洗剤を薄めて布を浸し絞ったもので汚れをふき取ってください。
こちらも、エアフィルターと同じくらいの頻度で定期的にお手入れしましょう。
【機器のお手入れ3】脱衣室側等のグリルの掃除方法
乾燥等の効果を上げるためには、脱衣室側等のグリルのお手入れも重要です。
上図のようにグリルもお手入れしておきましょう。
【機器のお手入れ4】お手入れの際の注意点
誤った取扱いをすると、思わぬ事故や故障の原因となることがあります。お手入れの際は、以下の点にご注意下さい。
- 直接シャワーのお湯や水をかけることは避けましょう。
- お手入れの際は、不安定な踏み台や、浴槽のふち・風呂蓋の上に乗らないで下さい。
- 浴室用洗剤、防カビ剤、塩素系洗剤、殺虫剤、アルコールなどは使わないでください。電気部品にかかると発煙・発火の原因となり、また、本体樹脂部の変色やひび割れの原因になります。
【ミストサウナのお手入れの基本3】ミストサウナ使用後の浴室のお手入れ
ミストサウナを使うと浴室にカビが発生しやすくなりそう・・・。そう心配される方もいらっしゃると思います。
ミストサウナの湿気の量は通常の入浴の場合と変わりません。従って、ミストサウナだからカビが生えやすくなるということはありません。
通常入浴と同様、カビは使用中の湯気・蒸気の量ではなく、使用後に濡れたままの状態が続くことによって発生します。
ミストサウナの使用有無に関わらず、カビは「アカ」や「石けんカス」を栄養源にして、適度な「温度」と「湿度」が加わることによって発生します。この条件を満たさないようにすることが大切です。
例えば、入浴後に「水シャワー」で浴室内をさっと流すことで浴室内の温度を下げ、石けんカスやアカなどカビの栄養源となるものを洗い流す。
また、「換気」を行い浴室内の湿気を外へ出す。この2つを行うことで、カビ発生の条件である「温度」「栄養分」「湿度」を軽減できます。
でも、浴室のカビ対策は、これだけでは十分とは言えないことも・・・。
「換気」は空気を入れ替えるだけですが、「乾燥」運転は換気をしつつ温風によって水分を払うので、浴室全体をより確実に、より早く乾燥させることができるのでオススメです。カビやぬめりの発生を抑えることができるので、お風呂掃除の手間をグーンと軽減します。
入浴後は「換気」より「乾燥」運転をおススメします。
上の図は浴室のカビの生え方を比較実験したものです。
「何もしない」浴室にカビが生えるのは当然の事ですが、「換気だけ」していてもカビは生えてきます。それに比べて「浴室乾燥」をすると、すばやく湿気が取り除かれ、カビが生えにくくなることが分かります。
「浴室乾燥」は浴室をカラッと乾いた状態をキープできるので、カビの発生も抑えて浴室のお掃除の手間をグンと減らし、浴室や浴室まわりの湿気による腐食も防げるので、家を長持ちさせるのにも役立ちます。
夜、洗濯と入浴をした場合、就寝中に<洗濯物と浴室>を一緒に乾燥するのも経済的でおすすめです。
おわりに
ミストサウナ(付き浴室暖房乾燥機)のお手入れ方法をご紹介しました。
機種によって、エアフィルターの位置や取り出し方などは異なりますので、詳しくは取扱説明書もご確認くださいね。
1カ月に1回程度を目安にエアフィルター等の掃除をしましょう。また、掃除の手間を減らしたり、浴室を長持ちさせるためにも、カビの発生を抑えるため「浴室乾燥」を上手く活用してみてください。