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家庭ごみを減らす工夫11選! 環境にも節約にも良い暮らしをしよう

日々の生活で必ず出てしまうごみ。家庭から出るごみを減らしたいと思ってはいるけれど「何から手を付けていいのか分からない・・・」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな方に向けて、節約アドバイザーや3R推進マイスターとしてご活躍されている和田由貴さんに、ごみを減らすための考え方や、すぐにできるごみを減らす工夫についてお話を伺いました。

最終更新日:2024.9.20

目 次

家庭ごみを減らそう!

ごみ出しをする女性

PIXTA

日々の家事を楽にするためにも、できるだけ家庭ごみは減らしたいですよね。実は暮らしの中のちょっとした工夫で、家庭ごみを減らすことができるんです。今回は、節約アドバイザーや3R推進マイスターとして、講演やテレビ番組などで情報発信を行っている和田由貴さんに、ごみを減らすための考え方から、すぐにできるごみを減らす工夫についてお話を伺いました。

家庭ごみを減らすメリットとは?

ごみ袋にごみを入れる様子

PIXTA

近年、「SDGs」や「サステナブル」など、地球環境を良くしていくための活動が注目される中、家庭から出るごみの量について気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。和田さんによると「ごみを減らすことは、地球環境を良くするために個人が一番身近にできる取り組み」なのだとか。

和田さん「ごみを減らすことは、持続可能な社会をつくるためには必要です。できるだけごみを出さないようにすることが、地球温暖化の原因であるCO2削減や、無駄なエネルギーを使わないなど、多岐にわたって環境を守ることにつながっていきます」

また、ごみを減らすことは環境問題だけでなく、節約や家事負担を少なくすることにもつながります。

和田さん「現在、家庭ごみの収集が有料の自治体は、日本全国の中で約6割を占めています。ごみを出す量が減れば、ごみ袋を買う出費が抑えられ、節約にもつながりますよね。それに、ごみの量が減ることで、ごみ捨ての頻度が下がり、ごみ出しまでにごみを保管しておくスペースが減るなど、家事の負担が軽くなるというメリットもあります」

ごみを減らすだけで、日々の暮らしも格段に快適になります。環境のためだけでなく、自分の生活を快適にするためにも、ごみを減らす工夫をしていきたいですね。

「5R」って? 家庭ごみを減らす工夫とあわせてご紹介

3Rや5Rのイメージ

PIXTA

ごみを減らすための考え方として、「リデュース」「リユース」「リサイクル」の3Rを聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

3Rはごみを減らし循環型社会をつくるために、環境省などが日本全体で掲げているスローガンですが、近年では多くの自治体などで、基本の3Rに「リペア」と「リフューズ」を加えた5Rを推進しているところが増えているのだそう。

3Rからさらに細分化された5Rの考え方を通して、すぐに取り組むことのできる、ごみを減らす工夫をご紹介します。

【リデュース(Reduce)】ごみの発生を減らす

買い物をする女性のイメージ

PIXTA

和田さん「リデュースは無駄なごみの発生を抑制することをいいます。使い捨てですぐごみになるようなものを選ぶのではなく、長く使えるものを選ぼうという考え方ですね」

そんな「リデュース」の観点から実践できる、ごみを減らす工夫を3つ伺いました。

【ごみを減らす工夫1】長く着られる服を選ぶ

長く着られる服を選ぶ女性

PIXTA

和田さん「流行の洋服を取り入れるのもよいですが、ごみを減らすという観点では、長く着られるようなデザインのものを選びたいですね」

はやり廃りの少ないデザインや、素材の良いしっかりとした生地の洋服であれば、少し値段が高くても長く着ることができる傾向にあるので、ごみが減るだけでなく、結果的にコストダウンになることもあります。

【ごみを減らす工夫2】電球をLED電球にする

LED電球を持つ様子

PIXTA

和田さん「白熱電球よりもLED電球の方が長持ちするため、ごみの発生頻度を低くすることができます。消費電力も少なく、無駄なエネルギーを消費せずに済みますよ」

長持ちするものを選べばそのぶん取り換える手間も省け、家事も楽になりますね。

【ごみを減らす工夫3】簡易包装のものを選ぶ

さまざまなショッピング袋

PIXTA

和田さん「すぐに食べたり使用するものであれば、できるだけ簡易包装のものを選ぶようにしましょう」

家庭から出るごみでも、商品を包んでいたビニールや、個包装の包装紙が多く目につく方も多いのではないでしょうか。自分用や、すぐに使用するものは簡易包装のものを選ぶだけでも、ごみの量は大きく変わります。

【リユース(Reuse)】再利用する

着なくなった服を譲るために整理しているイメージ

PIXTA

和田さん「リユースは再利用のことをいいます。一度使用されたものをごみにせず、繰り返し使おうという考え方ですね」

そんな「リユース」の観点から実践できる、ごみを減らす工夫を2つ伺いました。

【ごみを減らす工夫4】使わなくなったものを誰かに譲る

フリーマーケットアプリを使う様子

PIXTA

和田さん「洋服や雑貨など、まだまだ使えるものであれば必要としている人の手に渡る機会をつくるようにしましょう」

いらなくなったものをすぐに捨てるのではなく、フリーマーケットアプリやリサイクルショップなどをうまく活用したいですね。

また和田さんは、いずれ使わなくなってしまうものを購入するときには、人に譲れるものかどうかを考えて選んでいるのだそう。

和田さん「いずれ使わなくなってしまう子どものおもちゃなどは、昔からある定番のものを選ぶようにしていました。人気のはやり廃りのないものは、使わなくなったときにも欲しい人がいるので、人に譲りやすいですよ」

【ごみを減らす工夫5】再利用できる商品を使う

シャンプー本体のボトルを再利用するイメージ

PIXTA

和田さん「詰め替え用の商品を積極的に使っていきましょう。例えばシャンプーの詰め替え用を買い、本体のボトルを再利用することで、買い替え時のごみの量を減らすことができます」

再利用できる商品を選び、繰り返し使っていくことはリデュースとリユースを兼ね備えた考え方なのだとか。商品を買う時にぜひ意識したいですね。

【リサイクル(Recycle)】再資源化する

分別されたごみ

PIXTA

和田さん「リサイクルは再資源化のことをいいます。使い終わったものをもう一度資源に戻して、有効活用をする考え方になります」

そんな「リサイクル」の観点から実践できる、ごみを減らす工夫を3つ伺いました。

【ごみを減らす工夫6】ごみの分別ができる環境を整える

資源ごみをまとめている様子

PIXTA

和田さん「資源ごみと燃えるごみをきちんと分別することで、家庭ごみを減らすことができます。ですが、きちんと分別するのは手間がかかりますよね。そのため、負担なくごみを分別できる環境を整えることが、継続のためにも大切です」

和田さんのご家庭でも、ごみの分別がしやすい環境をつくるために工夫していることがあるのだそう。

和田さん「ダイレクトメールやチラシが届いたときに、近くにごみ箱がなければそのまま燃えるごみに出してしまいますよね。わが家では玄関の下駄箱の中にごみ箱を設置していて、郵便受けから出した不要なチラシ類などをそこに入れるようにしています」

いらない紙だけを入れるごみ箱を作れば分別をする必要がなく、ごみ袋を取り出してそのまま資源回収に出せるため、とても便利なのだとか。
雑紙やミックスペーパーを資源回収している自治体にお住いの方は、ぜひ試してみてくださいね。

【ごみを減らす工夫7】プラスチック容器は洗ってリサイクルに出す

プラスチック容器

PIXTA

和田さん「基本的に、プラスチック容器は洗ってからリサイクルに出すようにしましょう。プラスチック容器のリサイクルをしている自治体の多くは、きれいなプラスチックでないと回収ができないようになっています」

しかし、プラスチック容器の汚れがひどい場合にたくさんの水や洗剤を使って洗うと、逆に環境負荷につながってしまうのだとか。自治体の方針にもよりますが、汚れがひどいものは潔く燃えるごみに出してしまうのも一つの方法です。

【ごみを減らす工夫8】リサイクルを行っている企業の取り組みを利用しよう

リサイクルに出す服を段ボールにまとめる様子

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和田さん「自社の商品を回収して、リサイクルをするという取り組みをしている企業があります。そのような取り組みを利用すれば、リサイクル資源をごみに出さずに済みます」

家庭ごみを減らすために、企業の取り組みもうまく活用していきたいですね。

【リペア(Repair)】壊れたものを修理して使う

裁縫

PIXTA

和田さん「リペアは壊れたものを捨てずに、修理してできるだけ長く使おうという考え方です。『再利用する』というリユースにも近い考え方になります」

そんな「リペア」の観点から実践できる、ごみを減らす工夫を2つ伺いました。

【ごみを減らす工夫9】自分で直して使う

洋服を縫って修理しているイメージ

PIXTA

和田さん「自分で直せるものであれば、修理して使うことでごみを生みません。今は壊れやすいパーツだけを売ってくれるメーカーもあるので、一度探してみるといいですよ」

服のボタンを自分でつける・革靴の傷を補修するなど、簡単に修理できるものは意外と身近にあるもの。特にお気に入りのものなら、修理をすることで長く手元に置いておくことができますね。

【ごみを減らす工夫10】修理できるパーツを保管しておく

裁縫に必要な道具のイメージ

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和田さん「例えば、服の傷みや汚れがひどく、リユースやリペアができないものもありますよね。そのようなものでも、ファスナーやボタンのようなパーツは繰り返し使うことができるので、できるだけ取っておくと便利ですよ」

仕方なく捨てるしかないものでも、修理するパーツとして使えるものがないか確認するようにしましょう。

【リフューズ(Refuse)】ごみになりそうなものを断る

断っている女性のイメージ

PIXTA

和田さん「リフューズはごみになりそうなものを断る、という考え方です。ごみの発生源を断つことのできる考え方なので、家庭ごみを減らすのにとても有効的です。また、ごみの発生を減らすというリデュースに近い考え方になります」

そんな「リフューズ」の観点から実践できる、ごみを減らす工夫を一つ伺いました。

【ごみを減らす工夫11】無料でもいらないものはもらわない

いらないものを断るイメージ

PIXTA

和田さん「いらないものを買うという人は少ないと思いますが、無料であればもらってしまう、という方は多いんです。例えば、おまけがついていないペットボトル飲料より、ついているものを選んでしまうことが多いということはありませんか? 無料でも、必要かどうかを考えて、不要なものはもらわないようにしましょう」

無料ならば・・・と、ついつい不要なものをもらってしまう方も多いのではないでしょうか。意識して不要なものはもらわない選択を心掛けたいですね。

【番外編】プラスチックごみを小さくしてごみに出すには?

卵のプラスチックの容器

PIXTA

家庭ごみの中でもよく出るプラスチックごみは、家庭ごみの半分の割合を占めると言われているのだとか。実際にごみに出すときに、「プラスチックごみがかさばるな・・・」と感じている方は少なくないのではないでしょうか。そんなときに使えるひと工夫を、和田さんに教えていただきました。

和田さん「例えば、たまごのプラスチック容器はそのまま捨てるとかさばりますが、はさみで切って重ねるととても小さくなります。またポテトチップスの空き袋も、くるくるまとめて縛ってしまえば小さくなります」

プラスチックごみが小さくなるだけでもごみ出しの数が少なくなるので、ぜひ試してみてくださいね。

また、和田さんはプラスチックごみを切って小さくして捨てる習慣をつけるための工夫もしているそうです。

和田さん「わが家では、ごみ箱の横にはさみをひもで吊るしています。わざわざはさみを出してくる必要がないので、ごみを捨てる流れではさみを使うことができますよ」

生活のルーティーンの一つになるような工夫をすることで、日常的にごみを減らしていきたいですね。

おわりに

ごみを減らすメリットや、今日から実践できるごみを減らす工夫について、節約アドバイザー和田由貴さんに教えていただきました。「ごみを減らすことは、環境に良いだけではなく、節約や家事の負担をぐっと減らすことができます」と和田さん。日々の暮らしを良くするために、そして、未来の自分や子供たちが豊かに生きていけるよう、自分の取り組みやすいところからごみを減らす工夫をしていきたいですね。

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  • この記事取材先プロフィール

    和田由貴

    節約アドバイザー・環境カウンセラー

    和田由貴

    消費生活アドバイザー、家電製品アドバイザー、食生活アドバイザーなど、幅広く暮らしや家事の専門家として、テレビ出演、講演、執筆など多方面で活動。環境カウンセラーや省エネルギー普及指導員でもあり、2007年には環境大臣より「容器包装廃棄物排出抑制推進員(3R 推進マイスター)」に委嘱されるなど、環境問題にも精通する。

    節約アドバイザー和田由貴オフィシャルサイト

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公開日:2022.5.17

最終更新日:2024.9.20

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