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マインドフルエコライフ

サステナブルな人が実践する「マインドフルエコライフ」【東京ガス都市生活研究所】

「サステナブル」がキーワードの今、一人ひとりの環境行動が求められています。「環境によい暮らし=無理や我慢を伴う」と思いがちですが、実は「環境によい行動をたくさんしている人(サステナブルな人)ほど、生活満足度が高い」ということが、【東京ガス都市生活研究所】の調査で明らかになりました。何から始めてよいか分からない、という方のために、無理なく暮らしに取り入れるヒントやおすすめ行動をご紹介します。

最終更新日:2023.11.15

目 次

サステナブルな暮らしをしている人のほうが、より生活が楽しいと感じている

Q. あなたは、環境を意識せずにした行動が、結果として環境によいと分かったときに「気分がよい」と感じますか?

Q あなたは、環境を意識せずにした行動が、結果として環境によいと分かったときに「気分がよい」と感じますか?

東京ガス都市生活研究所「マインドフルエコライフに関する調査」(2021年10月)

「地球温暖化」や「エネルギー問題」が大きな社会課題となり、環境や社会、経済を考慮する「サステナブルな暮らし」が求められるようになりました。
「サステナブル」というと、「無理や我慢を強いられる」と考える方も多いのではないでしょうか。では、「サステナブル」と意識せずに、環境によい行動をしていたとしたら、どう感じるでしょうか。東京ガス都市生活研究所の調査では、環境を意識せずにした行動が、結果として環境によいと分かったとき、7割近くの人が、「気分がよい」と感じていることが分かりました。
 
自分のためや家族のためにチョイスしていた行動が、どこかでエコにつながっている。そのことを知るだけで、ココロの満足度が上がります。小さなチョイスがいつの間にか、環境によい影響を与えていたなんて、ちょっとうれしいですね。

Q. 自分の好きなことがやれていると思える
(「あてはまる」+「ややあてはまる」と回答した人のうち、環境によい行動の実践度合いの比較)

Q 自分の好きなことがやれていると思える

東京ガス都市生活研究所「マインドフルエコライフに関する調査」(2021年10月) 

Q. 生活がすごく楽しいと感じる
(「あてはまる」+「ややあてはまる」と回答した人のうち、環境によい行動の実践度合いの比較)

Q 生活がすごく楽しいと感じる

東京ガス都市生活研究所「マインドフルエコライフに関する調査」(2021年10月)

その一方で、サステナブルな暮らしをした方がいいとは思うけれど、「なんだか大変そう」、「環境より、まず自分が幸せになりたい」と、モヤモヤしている人もいるかもしれません。実は、環境によい行動をたくさんしている人ほど、「自分の好きなことがやれていると思える」、「生活がすごく楽しいと感じる」人が多く、幸せに暮らしているという調査結果が出ています。

サステナブルで心も満たされる「マインドフルエコライフ」とは?

Q. 環境によい行動を続けるために、重要なことは何ですか?

Q 環境によい行動を続けるために、重要なことは何ですか?

東京ガス都市生活研究所「マインドフルエコライフに関する調査」(2021年10月)

東京ガス都市生活研究所では、こうした調査結果を踏まえて、単に「サステナブルな暮らし」というだけではなく、「自分のココロが満たされることを大切にしながら、社会・環境によいことを選択する」ライフスタイルを「マインドフルエコライフ」と名付けました。まずは、自分のココロを大切にしながら、自分や大切な人が笑顔になる暮らしができればうれしいですね。
 
環境によい暮らしをしていくには、何が鍵となるのでしょうか? 調査では、8割以上の人が環境によい行動を続けるためには、「手軽なこと」、「無理や我慢をしなくていいこと」、「お金がかからないこと」、「自分のライフスタイルを変える必要がないこと」が重要だと回答しています。
 
環境によいとは分かっていても、実際に暮らしに取り入れていくことは、なかなか難しいものです。できる範囲で、自分のココロの満足を基準にすると、「サステナブルな暮らし」も「マインドフルエコライフ」に変わっていきます。

サステナブルな人が実践! 「マインドフルエコライフ」

ここからは、手軽で無理をしない「マインドフルエコライフ」を既に実践している人が、どのような暮らし方をしているのか、また、どのようなきっかけがあったのか、具体的に紹介していきます。

楽しくムダなくお手軽にエコ・クッキング

エコ・クッキング講師の相原さん

写真:東京ガス都市生活研究所

環境を思いやりながら、「買い物」、「調理」、「食事」、「片づけ」をする、エコ・クッキング。旬の食材を選んだり、調理法を工夫したり、身近な食生活から始めるエコ活動です。そんなエコ・クッキングの講師をしている相原さん。祖父母と両親、3人兄弟のにぎやかな7人家族で、子どもの頃から食卓には旬の野菜がズラリと並んでいたそう。「ご近所の農家さんが野菜をたくさん届けてくださるんです。おいしくいただいているうちに、食べることも料理も大好きになりました」と笑います。
 
「料理をしているだけで楽しいし、エコ・クッキングなら食材を最大限に生かせます。そしてそれをたくさんの人にお伝えできる仕事なんです。とっても幸せです。エコ・クッキングでは、食材は必要な量だけを買って、皮や芯まで使います。ごみが減って食材をできる限り生かせるので、野菜もうれしいんじゃないかな。調理の時は鍋底に合わせた火加減で、ふたを使ってガスを節約。時間も短縮します」
※エコ・クッキングは東京ガス株式会社の登録商標です。

世界にひとつのオリジナル お気に入りだからリペア

リペアした靴

写真:東京ガス都市生活研究所

自然豊かな東京郊外で生まれ育った社会人3年目の甫足(ほあし)さん。「真新しいものよりも、使い込んでキズがついたものや変色したもの、それを修理して使い続けることで、唯一無二の自分だけのものになっていく感じがいいんですよね」と、金継ぎした陶器を眺めながらうれしそうに教えてくれました。
 
「社会人になって自分で買った靴、大切に履いていたのですが、いつの間にか、かかとがすり減ってしまったんです。『まだまだ履けそうだ』と修理に出したら、世界にたったひとつの靴になったような気がして、新品の時より愛着が湧いて手放せなくなりました。『いい靴はかかとの部分が取り換えられるんだよ』と修理屋さんが教えてくれて、それ以来、かかとの部分を見て買うようになりました」

子どものため、家族のために少しずつ生活を変える

コンポスト

写真:東京ガス都市生活研究所

5歳、3歳、4カ月、3人の子どもたちとの5人家族の小谷野さん。長女の出産前は夫婦ともに保育士で、忙しい毎日を過ごしていました。「エコな暮らしなんてほど遠かった。食事だって、『作るの大変だからもうファミレスでいいよね』って二人で外食して帰っていました」と妻の綾子さんは苦笑い。初めての妊娠を機に、郊外に古い一軒家を購入したことが大きな転機に。「手軽なコンポストから始めて、自分たちで簡単なリフォームにも挑戦するようになりました。やってみたら意外とできちゃった」と夫の晃さん。「楽しみながらエコライフ」は、そこから少しずつ始まりました。
 
「まず、簡単なコンポストにトライ。家の裏に小さな入れものを置き、生ごみを放り込んで軽く混ぜるだけ。いつの間にか栄養たっぷりの土になり、家庭菜園にも役立ちます。今はミミズを使ったコンポストも使っていて、『ミミズちゃん、頑張ってるね』と、子どもたちも一緒に中の様子を見ています。ごみゼロにはできないけど、完璧を目指すと疲れるから『できる範囲でほどほどに』が合言葉」

「マインドフルエコライフ」へシフトするおすすめ行動6選

ここまで、「マインドフルエコライフ」を実践している人たちの例を見てきました。今の暮らしをもっと楽しく豊かにするために、どのような行動ができるでしょうか。楽しみながら「マインドフルエコライフ」へシフトするおすすめ行動をご紹介します。

1. 旬の食材を使った料理で省エネ!

旬の野菜

写真:東京ガス都市生活研究所

四季を楽しめる日本では、野菜や果物、魚など、それぞれの季節によっておいしい食材が次々にお店に登場します。中でも、屋外の畑で栽培される露地野菜は、太陽の光をたくさん浴びて育ち、栄養も豊富です。旬の食材は、太陽の光や自然環境そのままの温度や湿度によってすくすくと育つため、収穫までに必要なエネルギーもより少なくなります。

トマト1kgを栽培するために必要な全てのエネルギーを比べると、旬のトマトは1,200キロカロリー、温室栽培のトマトは12,000キロカロリーとなんと10倍。つまり、旬の野菜を選ぶことは、消費エネルギーを節約していることになるのです。地産地消のものを選べば収穫からの日数も少なく新鮮で、運搬に必要なエネルギーもさらに節約できます。
※社団法人資源協会「家庭生活のライフサイクルエネルギー」より

2. フードロスを減らす「いつもの買い物」の見直し

スーパーで買い物している女性

写真:東京ガス都市生活研究所

数年前から、まだ食べられるにもかかわらず、捨てられてしまうフードロス問題が注目されてきました。世界では、約13億トンもの食品がまだ食べられるのに廃棄されています。日本の1年間の食品ロスは約520万トン。一人当たりに換算すると、毎日おにぎり1個分の食料を捨てていることになります。
 
いつもの買い物はどこでしていますか? インターネット上では今、食品ロスや商品ロスを減らすためのさまざまなサイトが立ち上がっています。「まだ食べられる」、「まだ使える」にもかかわらず、訳あって処分対象になってしまう商品を、メーカーから買い取り、廃棄の削減へ貢献するサイトもあります。そのようなサイトで買い物をしてみてはいかがでしょうか。
※消費者庁「食品ロス削減関係参考資料」(2022年)

3. リサイクルや再利用も可能! 手軽なキットでDIY

DIYする人

写真:東京ガス都市生活研究所

テレワークやオンラインでの仕事の割合が増え、おうち時間が長くなると、いつも過ごしている空間が気になり始めます。いつもの暮らしを少し便利で快適にするために、DIYをしてみませんか。DIY=Do It Yourself(ドゥ イット ユアセルフ)、つまり、「自分でやってみよう!」という意味。自分のアイデアで手を動かして、より便利に暮らしやすくする工夫です。
 
木材やネジやくぎを一からそろえて椅子や棚を作るのはちょっとハードルが高い、という人は、百均などで手に入るものをアレンジして接着剤で組み立てたり、使っていた椅子などの座面を好みの布で張り替えたりするだけでも楽しめます。子どもの成長などに合わせて棚などを組み替えていきたい場合は、便利なジョイントキットも販売されていて、簡単に手に入ります。最初はあまり無理をせず、できそうなところからトライしてみましょう。

4. 体験型エコツーリズムで意識が変わる

砂浜でのごみ拾い

写真:東京ガス都市生活研究所

「エコツーリズム」は自然の中でのアクティビティや環境のリサーチなどを実際に体験し、自然の雄大さを楽しみながら理解を深められるツアーです。体験を通しての環境に対する気づきは、その後の保全行動に確実につながります。他では味わえない体験をしながら、地球環境について実感できるはずです。

最近は砂浜でごみを拾うビーチクリーンや、ごみ拾いハイキングも人気です。子どもたちも一生懸命にごみを探し始めます。自分の手で拾うことで、ごみの影響をダイレクトに感じることができ、普段の生活でも意識が大きく変わっていきます。
 
環境省「エコツーリズムのススメTOP」のホームページはこちら 

5. たまったポイントで気軽に環境貢献

さまざまなポイントカードやアプリ、クレジットカードや月々の光熱費のお支払い。いつの間にかたまったポイント、どんなふうに使っていますか? 最近は、期限切れ間近のポイントや、欲しいものと交換した後の端数を、提携している社会活動団体などに寄付する人が増えているようです。ポイントのホームページにはいくつかの寄付先が紹介されていて、比較して選ぶことができます。ポチッとワンクリックで誰かの役に立てるのも人気の理由です。
 
東京ガスのガスや電気に契約している方は、オンライン会員サービスのmyTOKYOGAS に登録すると、毎月のお支払いでパッチョポイントがたまります。たまったポイントは提携先のポイントとも交換可能。お買い物にも寄付にも利用できます。

森里海つなぐPROJECT

https://www.tokyo-gas.co.jp/env/tsunagu/index.html

中でもおすすめは「森里海つなぐプロジェクト」への寄付。このプロジェクトでは、「持続可能なまちやくらし」を目指して地球温暖化防止や生物多様性保全に向けて活動しているNPO 団体などに寄付をしています。ポイント寄付で気軽に環境貢献ができますね。

6. 実質再生可能エネルギーへの切り替え

「CO2排出量をゼロに!」と言っても、実際に何をすればよいのか分からない。自分だけ行動を変えても何も変わらない。そんな無力感を抱えている人には、実質再生可能エネルギーへの切り替えがおすすめです。必要行動は、契約の手続きだけ。それ以外は何もしなくてもよいので手軽です。
 
例えば、東京ガスの「さすてな電気」に切り替えると、戸建て3人世帯で年間4,700kWh(40A)を利用した場合、年間約149本の樹木が光合成によって吸収する量のCO2排出が実質ゼロに※1。さらに、新規1契約ごとに1本の植林も実施されます。
 
「環境に良いと割高になりそう」と心配する声もありますが、実は料金は切り替え前と変わりません※2。何より、契約手続きさえ済ませれば、あとは普通に暮らすだけで将来の地球環境を守ることができることが魅力です。

※1 さすてな電気の主な電源はLNG火力です。再エネ指定の非化石証書の使用により、CO2排出量実質ゼロを実現しています。(CO2排出・非化石証書使用状況はこちら)非化石証書市場の状況によっては「実質再生可能エネルギー」「CO2 排出量実質ゼロ」にならない場合があります。 
※2 東京電力エナジーパートナー株式会社の電気料金プラン「スタンダードS/L」と比較して、kWhあたりの単価において1円以上の差がないことを指します。なお、燃料費調整額に上限価格を設けておりません。これにより、燃料費の高騰によって上限を設けている他社の料金プランと比べ、高くなる場合があります。

おわりに

小さなきっかけからでも「マインドフルエコライフ」は始まります。日常の暮らしの中にも、入り口がありそうです。自分のためが誰かのために、誰かのためが地球のために、つながっていきます。今の暮らしから一歩踏み出し、我慢も無理もしない、持続可能な「マインドフルエコライフ」を始めてみませんか?

  • この記事監修者

    東京ガス都市生活研究所

    東京ガス都市生活研究所

    社会の変化や都市に暮らす生活者についての多面的な調査・分析を実施。将来のライフスタイルやニーズを予測し、生活者が豊かな暮らしを創造するための情報を提供するとともに、さまざまな提言を行っています。

    東京ガス都市生活研究所

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公開日:2023.10.20

最終更新日:2023.11.15

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