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お宮参りはいつ行くべき? 基本的なマナーも紹介

お宮参りはいつ行くべき? 基本的なマナーも紹介

赤ちゃんの誕生を祝い、健やかな成長を祈って行う行事のひとつに「お宮参り」があります。お宮参りは初めてで、しきたりなどもよく分からないというご家族のために、お宮参りはいつ行けばよいのか、当日は何をするのかなどを詳しくご紹介します。あわせてお宮参りに関する基本的なマナーも解説します。

最終更新日:2024.1.22

目 次

そもそもお宮参りとは

神社

uchicoto

お宮参りは、赤ちゃんが生まれて初めて神社に参拝し、健康で無事に育つように祈願する行事です。

本来は、氏神様に子どもの誕生を報告し、氏子として認めていただく儀式で、人生の通過儀礼のひとつです。氏神様とは各地域の守り神で、産土神、鎮守様とほぼ同じとみなされており、その土地に居る人たちを守ってくれます。

お宮参りの歴史は古く、鎌倉・室町時代にはすでに行われていたといわれています。当時は赤ちゃんが誕生しても無事に育つのが難しかったため、人々は、住んでいる土地を守る氏神さまや、生まれた土地を守る産土神さまに赤ちゃんの健やかな成長をお祈りしたことが始まりだといわれています。

現在でもお宮参りは七五三などと同様、よく行われている行事のため、「正装した両親や祖父母が特別な衣装を着せた赤ちゃんと一緒に神社にいってご祈祷してもらって、記念写真を撮って・・・なんだかとても大変そう」というイメージをもっている方も多いかもしれません。しかし、ご祈祷や衣装などは必ず必要というわけではなく、大切なのは赤ちゃんの健やかな成長を願うということなのです。

お宮参りにでかけるのは神社? お寺もあり?

お宮参りは、神社とお寺のどちらを選んでも問題ないとされています。
例えば、近所で親しみのある神社(氏神神社)や毎年初詣に訪れる神社のほか、安産祈願で訪れた、結婚式を挙げたなど、思い入れがある神社があるならそこにお宮参りに行くのもよいでしょう。

また、神社よりもお寺のほうが縁が深いという方の場合は、お寺でもかまいません。例えば、全国的に有名な浅草寺や川崎大師などでは、お宮参りと同じ意味の「初参り」の祈祷を行っています。

ただし、お宮参りの時期にママの体力が十分に回復していない可能性もあります。そのため、なるべく近場の社寺を選ぶなど、家族で相談して行きやすい場所を選ぶことをおすすめします。

お宮参りはいついくのが正解?

お宮参り

PIXTA

お宮参りは、一般的には生後1カ月頃に行くとされています。といっても厳密な決まりがあるわけではなく、赤ちゃんもママも健康であれば、家族にとって行きやすい日程を選べばよいでしょう。もしママの体調の回復が遅れているようであれば、生後1カ月にこだわらず、体力が回復してから行っても差し支えありません。

「六曜」を考慮して日を選んだ方がよい?

お宮参りのお日柄を気にする方も多いかもしれません。特に祖父母が参加する場合は六曜(先勝、友引、先負、仏滅、大安、赤口)を気にする場合もあるかもしれません。

お宮参りと六曜に因果関係はありませんが、ご家族が気にされる場合は、結婚式などの吉事と同様にお宮参りも「大安」「先勝」「友引」を選ぶとよいでしょう。

お宮参りに行く時の服装は?

お宮参り

PIXTA

お宮参りは人生の通過儀礼のひとつなので、赤ちゃんと両親は正装として和服で出向くことが一般的でした。赤ちゃんには、白羽二重(しろはぶたえ)の内着を着せて、背縫いがない一つ身と呼ばれる華やかな絹織物の祝い着を掛けるのがお宮参りの正装です。

今では昔ほどお宮参りの服装にこだわることはなくなり、白羽二重のかわりにベビードレスを着せて祝い着を掛けたり、ベビードレスのみでお参りに行ったりすることも多いようです。

なお、昔は赤ちゃんの祝い着は母方の実家が贈る習わしでした。ご実家から贈っていただく場合には、和装・洋装などの相談をしておくとよいでしょう。

家族の服装は、ハレの日であり、ご祈祷を受けたりもすることから、カジュアルすぎる服装や、ノースリーブやミニスカートなどの肌の露出が多い服装は避けたほうがよいでしょう。和服でなくとも、女性ならセレモニースーツやワンピース、男性はスーツなどの着用をおすすめします。
ママの体調が良ければ、記念撮影をすることも考えて、赤ちゃんとともに和服の正装を検討するのもよいでしょう。

お宮参りに参加する家族の注意点

注意

PIXTA

昔のお宮参りでは、母親は参加せず、父親と父方の祖父母が付き添うという慣習もありましたが、現代では、祖父母が参加せず、両親と赤ちゃんでお宮参りをするということも多いようです。

しかし、父方・母方の祖父母はお宮参りに付き添いたいと考えているかもしれません。祖父母の気持ちを考え、お宮参りへ行くことを決めたら、できるだけ双方の祖父母に声をかけたほうが無難です。そのうえで参加する人が決まったら、当日の役割分担などを事前に打ち合わせしておきましょう。くれぐれも「お宮参りへ行ったなんて知らなかった」とならないように配慮しましょう。

さらに、上のお子さんを一緒に連れていくケースもあるでしょう。そのときの注意点としては、好きなお菓子や絵本などのおもちゃを用意して退屈させないように準備をしたり、昼寝の習慣があれば正午頃までにはご祈祷を済ませておくなど、段取りをつけておきましょう。
また、上のお子さんもなるべく普段着は避けて、できれば女の子はワンピースやセットアップ、男の子はスーツやセットアップなどを着せるとよいでしょう。赤ちゃんの晴れ着と一緒にレンタルを検討してもいいですね。

お宮参りにかかる費用について

家計簿

PIXTA

お宮参りにはどれくらいの費用がかかるのか、気になりますね。

両親と赤ちゃんで近所の神社にお参りするだけというなら特段費用はかかりませんが、一般的には、ご祈祷をしてもらう場合の「初穂料」、内祝いや食事代、衣装代、写真撮影代などが必要になることが多いようです。
これらの費用はどれくらいかかるものなのか、その相場を紹介します。

初穂料の相場

初穂料(はつほりょう)とは、神社で祈祷やお祓いなどをお願いするときに、その謝礼として支払うお金のことです。お宮参りの初穂料の相場は、5000円~1万円程度でしょう。神社によってはお宮参りの初穂料が決まっている場合もあるので、行く予定の神社に事前に問い合わせておきましょう。

昔は、この初穂料は父方の祖父母が支払うことが多かったようですが、現代では誰が負担しても問題ありません。

内祝いや食事代

お宮参りのお祝いを双方の祖父母からもらうケースが多いのではないでしょうか。お宮参りは身内のお祝いなので、原則としてお返しは不要です。祝い膳を用意することがお返しとなるので、食事会をするとよいでしょう。自分たちで用意すれば安く済みますが、そのぶん手間や時間がかかります。仕出しを利用する場合には1人3000円~5000円程度、料亭やレストランを利用する場合には1人5000円~2万円程度が相場です。

内祝いの品物を贈りたいときは、食事の後に渡します。内祝いの相場は地域によって異なりますが、一般的にはいただいた金額の3割から5割と考えればよいでしょう。のし紙には「内祝」と表書きし、赤ちゃんの下の名前で名入れをします。

衣装レンタル代

お宮参りを和装で行いたい場合、レンタルを考える方が多いのではないでしょうか。レンタル費用の相場をご紹介します。

赤ちゃんのお宮参り衣装のレンタル料金は、実店舗で借りる場合、ネットレンタルする場合、記念撮影とのセット価格などで、5000円から数万円程度と幅広いので、予算に応じて選ぶようにしましょう。

両親の着物レンタル費用の相場は、1万円前後~10万円以上と、こちらも着物のグレードによってかなり幅があります。

上のお子さんの着物レンタル費用も、3000円前後~5万円前後が相場とはいえ、かなり高額なものもあります。

プロカメラマンによる撮影代

お宮参りの記念撮影をプロのカメラマンに頼む場合、相場は1万円~5万円前後といわれていますが、撮影カット数や撮影場所などによって異なります。

撮影は、スタジオで撮るケース、カメラマンが神社などに出張して撮影するケースなどがあります。神社によっては指定の写真館などがあることも考えられるので、出張撮影を考えている場合は、境内でのプロによる撮影が可能かどうかあらかじめ確認をとっておく必要があります。

また神社では、撮影してよい場所が決まっていることが少なくありません。写真を撮る際には注意しましょう。

【保存版】お宮参り持ち物チェックリスト

チェックリスト

uchicoto

赤ちゃんのお宮参りに行くときに必要な持ち物、あると便利なものをチェックリストにまとめました。お宮参りでは、赤ちゃんの外出に必要なものに加えて、祝い着や初穂料、カメラなど、お宮参りならではのものも忘れずに準備しておきましょう。夏は日傘や保冷剤、冬は防寒着など、季節に応じて赤ちゃんの外出時に役立つものを準備しておくとよいですね。

初穂料はどのように持参するとよい?

神社に渡す初穂料は、紅白蝶結びの水引がついたのし袋に入れて渡します。蝶結びを選ぶのは何度でも結び直せるため、「何度あってもよい」という願いが込められているからです。
中に入れるお札は、必ずしも新札である必要はありませんが、お祝いごとであるため綺麗なお札を用意するのがマナーです。

水引の上段の表書きは、「御初穂料」・「御祈祷料」・「御玉串料」、下段には赤ちゃんの氏名を書くのが一般的です。

お宮参り当日の流れ

神社

uchicoto

お宮参りで神社を訪れる場合、参拝だけなら原則として予約は不要です。赤ちゃんと一緒に訪れて参拝しましょう。

ご祈祷を希望する場合は、予約が必要なところもあります。ご祈祷の受付時間や所要時間もそれぞれ異なるので、神社のHPなどで事前に調べ、場合によっては問い合わせをしましょう。

以下は、ご祈祷をしてもらい、写真撮影や食事に行く予定も組み込んだ当日のスケジュール例です。

  1. 神社へ行く
  2. 受付をする
  3. 参拝をする
  4. ご祈祷の順番を待つ
  5. 時間になったら拝殿の中に入りご祈祷を受ける(30分~1時間程度)
  6. ご祈祷終了後、写真館などで記念撮影を予約している場合はその場所へ移動する
  7. 食事会を予定しているなら会場へ行く

お宮参りでもらったお神札やお守りなどの扱いはどうすればよい?

納札所

PIXTA

お宮参りでご祈祷してもらうと、お神札(おふだ)やお守りなどが授けられます。神棚がない家庭では、お神札をどうすればよいのか迷うこともありそうです。神棚がない場合は、タンスや本棚などをきれいにして場所を作り、お神札をお祀りすればよいでしょう。

お宮参りで受けたお神札やお守りは、1歳の誕生日や七五三の際に、感謝の報告を兼ねて神社へ納めしましょう。神社の古札入れなどに納めれば、お焚き上げをしてくれます。

お宮参りに行けないときは?

家族

PIXTA

お宮参りに行きたいけれど、「ママの体調の回復が遅れている」「上の子に手がかかって出かけにくい」「祖父母が遠方で来られない」「パパが忙しく日程が合わない」などの理由で実際に行くのが難しい場合もあるでしょう。

お宮参りは絶対に行かなくてはならない、というものではありませんが、行きたいのに行けないときは、神社によってはインターネットや郵送でご祈祷を申し込むこともできます。直接訪れることが難しい場合はこうした方法を選択肢に加えてもよいでしょう。

おわりに

お宮参りにはいつ行くのか、服装、マナー、費用、当日の流れなど、お宮参りについて紹介しました。
何より大切なことは、赤ちゃんが健やかに成長することです。お宮参りも含め、赤ちゃんの成長にかかわる行事を家族で楽しんでいきたいですね。

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公開日:2024.1.22

最終更新日:2024.1.22

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