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ラン活はいつから始めるのが正解? ランドセル選びのポイントも解説

子どもにぴったりのランドセルを選ぶための「ラン活」はいつから始めればいいのでしょうか。また、選ぶ際に気を付けるべきポイントはあるのでしょうか。数多くの家庭のランドセル選びをみてきた工房系ランドセルメーカーの老舗「土屋鞄製造所」ランドセルPR担当の高橋夏生さんに「ラン活」やランドセル選びのポイントを伺いました。

最終更新日:2023.4.26

目 次

ママたちに話題の「ラン活」とは

ランドセルを買ってもらって喜ぶ小学一年生になる女の子

PIXTA

小学校入学前のお子さんを持つママたちの間で話題になる「ラン活」。わが子に最適なランドセルを選ぶために行う活動のことです。具体的には、ランドセルの情報を集めたり、展示会に出掛けて実際の製品を確認したりといったことを行います。

「ラン活」という言葉自体は最近のものですが、こうした活動はいつから始まったのかを調べてみたところ、ランドセル工業会の「ランドセル年表」にその答えと思われるデータを発見しました。平成26年に「ランドセルの販売早期化が進む」という記載があるため、どうやらこの頃に「ラン活」を行う人が増え、現在に至っていると考えられます。

出典:ランドセル工業会「ランドセル年表(平成〜現在)」

ラン活はいつから始めればいいの?

ランドセルを試着する子どもの様子

提供:土屋鞄製造所

子どもに最適なランドセルを選んであげるためにはできるだけ早く「ラン活」を始めなければと考えている方や、ラン活はいつから始めればいいの? と迷っている方も多いのではないでしょうか。
ランドセルの事情に詳しい「土屋鞄製造所」PR担当の高橋さんに、ラン活の背景やスタートに適した時期を伺いました。

ランドセルメーカーが考える「ラン活」

Natsuki Takahashi

Natsuki Takahashi

高橋さんによるとランドセル業界では、近年、ラン活の早期化が進んでいる傾向があるそうです。

「ラン活の早期化が進んでいる背景には、数多い選択肢の中から納得のいくランドセルを選びたいという、親子の意識の高まりがあると考えられています」(高橋さん)

そういったことがラン活の過熱にもつながっているようですが、高橋さんはこの風潮については、複雑な思いを抱いているとのこと。

「お気に入りのランドセルをご家族でゆっくりと時間をかけて選んでいただくことは、メーカーとしてとてもうれしく思います。反面、ラン活という言葉が先行し過ぎてしまい、これは個人的な思いですが、ラン活も含めて○○活とついてしまうと、『急がなきゃ』というマイナスイメージをあおってしまうような印象があります。

ランドセルは、ご家族との思い出の品としても存在するものですし、決して安い買い物ではありません。ですので、ご家族で気に入ったランドセルを選んでいただきたいという思いがあります」(高橋さん)

高橋さんがいうように、ラン活はあくまでも子どもに合うランドセルでかつ子ども自身も気に入るランドセルを手に入れることが目的です。両親や祖父母が「良いものは早く買わなきゃ」などと焦ってしまい、子どもの意見も聞かずに購入してしまうといったケースは、ラン活のデメリットともいえるので注意が必要ですね。

ラン活は1年前からスタートするケースが半数

焦る必要はないとはいえ、多くのご家族が、お気に入りのランドセルを早めに手に入れたいと考えているでしょう。そのためには、いつ頃からラン活を始めるのがよいのでしょうか。
高橋さんによると「お子さんが小学校に入学する1年前から始められる方が多いです」とのこと。

ランドセル工業会「ランドセル購入に関する調査2022年」でも、ランドセルの検討開始時期について、約5割の人が1年前から考えたというデータが出ています。

ランドセル業界的にもランドセル商戦は1年前にスタートするところが多いようです。
土屋鞄製造所さんの場合は、2024年度の小学校入学対象者に向けたランドセルのラインアップは1月31日から自社ECサイトで公開、2月1日から全商品の店頭展示がスタート、実際の発売は2023年の3月1日からになるのだそう。

最新モデルを手に入れたいと考える方も、ラン活は入学前年の「4月から」が目安になりそうですね。

出典:ランドセル工業会「ランドセル購入に関する調査2022年」

ランドセル購入時期のピークは5月~8月

高橋さんによると、ラン活をスタートするのは小学校入学の1年前からだとしても、実際にランドセルを購入する時期のピークは5月~8月なのだそう。

「購入時期は、ゴールデンウィークと夏休みに集中します。その理由は店舗にお越しいただくご家族の予定が合いやすいからです。お子さまとご両親、おじいちゃんおばあちゃんなど3世代で来られる方も多いですし、そうなると全員の休みが合うゴールデンウィークや夏休みになるのでしょうね」(高橋さん)

ラン活を成功させるためのポイント

リビングで動画を見る若い家族

PIXTA

ラン活は成功させたい、でも何をどうすればいいのかと迷っていませんか。特に初めてランドセルを買う方にとっては、そのハードルはより高いかもしれません。ラン活を成功させるための方法を、高橋さんに教えてもらいました。

「今はランドセルメーカー各社がSNSに力を入れているので、SNSを活用するのがおすすめです。各メーカーの公式サイトを見て、インスタグラムなどもチェックするといいですね。サイトには、先輩ママさんたちの実際に使ってみた感想などの投稿も数多く出ています。「#(ハッシュタグ)ラン活 ランドセル」などで調べるといっぱい出てきます。そういったツールを活用して情報収集してみてください。それに加えて、ランドセル選びのまとめサイトなどもあります。

情報収集をした結果、気になったメーカーのカタログを取り寄せることが、ランドセル選びの第1歩となります。可能であれば、お子さまの通う小学校の先輩ママさんたちに話を聞いてみるのもいいですね」(高橋さん)

ランドセルメーカーは、ラン活のサポート体制に力を入れています。コロナ禍によって、実店舗に足を運びづらい時期もあり、その時に活用されたSNSが今ではラン活の情報収集の定番になっているようです。

例えば土屋鞄製造所さんでは、インスタグラムでのライブ配信、ラインのビデオ通話やチャット機能を使って直接スタッフに相談できるサービスを実施しているとのこと。便利なサービスはどんどん活用していきたいですね。

【ランドセルメーカーが教える】ランドセルの選び方

ランドセル

提供:土屋鞄製造所

素材、形、色、細部のデザイン、そしてもちろん価格、ランドセル選びにはさまざまな要素が関わってきます。その中でも特に大切なポイントを高橋さんに聞きました。

「子どもの好きな色・デザイン」を選ぶ傾向が。トレンドにも注目!

高橋さんによると、ランドセルにもジェンダーレスの波が来ているといいます。その背景には色の多様化があり、ランドセルの定番カラーである男の子は黒、女の子は赤を選ぶ傾向が年々、減少しているそうです。

ランドセル工業会のランドセル購入に関する調査でも、男の子の人気は黒一択傾向だったのが現在は紺、青、緑、こげ茶などの色に分散する傾向が見られます。また、女の子の定番カラーだった赤は2022年度では第3位という結果で、1位は紫/薄紫(スミレ、ラベンダー等)、2位は桃(ピンク、ローズ)というデータが出ています。

「当社で昨年実施した『ランドセル購入で決め手になったこと』のお客さまアンケートで、『子どもが好きな色・デザイン』の回答が7割近くにのぼりました。このことからも、お子さまの好きな色やデザインのものを選んであげればいいのではないでしょうか」(高橋さん)

高橋さんが売り場で見てきた経験から、男の子はぱっと選ぶ傾向があり、女の子はカタログなどにいくつも〇をつけて、じっくりと選ぶ傾向があるそうですよ。

出典:ランドセル工業会「ランドセル購入に関する調査 2022年」

子どもと親の意見が分かれた時にはどうする?

さまざまな色のランドセル背負う子供たち

提供:土屋鞄製造所

子どもが好きな色やデザインなどで、すんなりと決まれば話が早いラン活。でも現実は、親と子どもの意見が分かれることも多いでしょう。

例えば男の子が「赤いランドセルがほしい」と言い、親は反対したい場合なども多いそう。親としては、子どもの好みを尊重したいけれど、実際使っていくうちに周りから何か言われて嫌になってしまわないかと心配になることもあるのでしょう。
こういった例ではどのように対処すればよいのか、高橋さんに伺いました。

「経験上、5歳くらいの男の子って赤が好きなお子さんが多いです。テレビなどの戦隊ヒーローの影響かもしれません。というのは、戦隊ヒーローで一番強いキャラは赤が多いからです。車好きな男の子も多いですが、消防車も赤です。先ほどランドセルにもジェンダーレスの波が来ていると言いましたが、お子さんの好みの多様化はますます進んでいて、そういった背景もあり、各社がジェンダーレスを意識した製品を発売しています」(高橋さん)

「男の子だから黒や紺」「女の子だから赤やピンク」という価値観はすでに過去のものとなり、最近では性別にとらわれない色選びができるようになってきているのです。

「例えば当社でもRECOシリーズは、性別にとらわれないデザインを目指したランドセルで、『自由な色選び』がコンセプトです。RECOは認めるという意味で、英単語の「recognize」に由来しています。誰でも自由に好きな色を選び、その自分の好きな色を認めてもらえることで自信が生まれ、これからの成長にも役立ってほしいという願いが込められています」(高橋さん)

このRECOシリーズは、各色がとても落ち着いたカラーが特徴で、例えば赤いランドセルの赤も落ち着いた色ですし、女の子で黒や紺のランドセルが欲しいという子にも選びやすいカラーがそろっている印象です。「キャラメルやカフェオレの色だ」と、茶色を選んで喜ぶ女の子もいるそうです。

さまざまなバリエーションがある中でも、どうしても色の好みが親と子で分かれてしまう場合、親が納得できない場合は、赤のサブバッグと黒のランドセルといった形で同時に購入するのも一つの方法。また、男の子が赤いランドセルがいいと譲らず、親も迷ってしまった場合などは、実際に赤を購入して使っている男の子の先輩ママさんたちの体験談を参考にするのもいいそうです。

ランドセルの素材は、重量や使い方を考えて選ぶ

ランドセル試着の様子

提供:土屋鞄製造所

最近の小学校では、タブレット端末を使うケースも増えています。さらにコロナ禍の影響で水筒を持参する場合もあり、ランドセルは常にパンパンの状態です。

それに伴って、ランドセル業界ではランドセルの軽量化や大容量化への対応が進められているのだそう。

小学校の6年間を少しでも快適に過ごすために、ランドセル自体の軽さも重要視される傾向にあります。とはいえ、最上級の革を使用したランドセルは重量があります。素材にこだわったランドセルを選びたい、でも重量があるタイプは子どもの負担になりそう、と悩む方のために高橋さんに意見を聞いてみました。

「当社のランドセルの素材は、牛革、牛革ハイブリッドの軽量化したもの、クラリーノ(人工皮革)、コードバンやヌメ革のランドセルをご用意しています。それぞれ、どの素材を選んでいただいても6年間しっかり使える、丈夫な製品です。良質な素材のランドセルを選ぶ場合、お子さまの体型や、通学時間の長さなどを考慮して提案をしています。

例えば小柄なお子さまや通学時間が20分以上かかる、通学途中で歩道橋を超えるなどのケースなら、軽めのモデルをおすすめすることもあります。またコードバンという馬のお尻の革を使ったモデルは、他の素材よりは少し重めのデザインにはなるので、学校がお家から近い環境にあるお子さまに、ご提案することもあります」(高橋さん)

ちなみに、土屋鞄製造所さんでは、2024年入学モデルは全9シリーズ52種類で約40色というラインアップ。豊富な種類を展開しているので、色や素材などさまざまな観点から検討することができますね。

できれば実際に背負ってみて選ぶと安心

ランドセルと教科書など

提供:土屋鞄製造所

ランドセルを選ぶ時に、もう一つ重要なポイントがあります。それは、できれば実際に店舗へ足を運んで、購入を検討しているランドセルを子どもが背負ってみること。そうすることで体格とのバランスや背負った感じなど、カタログでは分かりにくいことも明確になります。

また、「レンタルランドセル」というサービスを実施しているメーカーもあるので、こちらを利用してみるのもよいでしょう。

例えば、土屋鞄製造所では、ランドセルを2泊3日でレンタルできる有料サービスがあります。元々は、「実物を見たいけれど店舗に行きにくい」というご家族向けに始めたサービスだったそうですが、背負い心地や使い勝手が自宅で試せる、自然光の下でランドセルの色を確かめられるといったことが人気で、今では定番のサービスになったそうです。

背負ってみて選ぶ時のポイント

ランドセルは、背負い方や荷物の入れ方にポイントがあると高橋さん。

「荷物を入れる時は、重いものは背中側に入れ、外側には着替えなど軽いものを入れましょう。また、ランドセルと背中の間に大きな隙間があると体に負担がかかります。お子さんが『気をつけ』をした姿勢でランドセルと背中の隙間に大人の手のひらがスッと入るくらいがちょうどいいですよ」(高橋さん)

ぜひ背負ってみる時に確認したいポイントですね。

ラン活でしっかり選んだランドセルは、子どもにとっても愛着の品に

使用したランドセルを使った小物

提供:土屋鞄製造所

ラン活を経て、親子で納得して購入したランドセルであれば、子どもにとっても愛着のある品となり、大切に使うことでしょう。

6年間の小学校生活で、ランドセルを通じて、物を大切にする心が養われればうれしいと高橋さんは言います。実際に土屋鞄製造所のランドセルユーザーからは、卒業式が終わった後「6年間きれいに使えました」とお礼の手紙が届くことが多いそうです。

ちなみに、使い終わったランドセルはどうすればいいのでしょうか。土屋鞄製造所ではランドセルのリメイクを実施しているそうです(土屋鞄製造所で購入したランドセルのみ対象・有料)。毎年リメイク製品のラインアップは変わるそうですが、今年度は、ミニランドセル、パスケースなど5種類の中から選べるそうです。また、高橋さんによると、使い終わったランドセルは海外に寄付するケースもあるそうですよ。

おわりに

ラン活はいつから始めればいいのか、ランドセルの選び方のポイントなど、小学校入学前のお子さんがいるご家庭で気になることをランドセルメーカー「土屋鞄製造所」の高橋さんに伺いました。
ラン活を通して、親子で納得するランドセル選びが成功すれば、子どもの自己肯定感や自信にもつながるため、子どもの成長にも大いに役立ちそうです。さらに「楽しくラン活ができた」という親子の記憶は、大人になってからもかけがえのない思い出になってくれるでしょう。

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  • この記事取材先

    土屋鞄製造所

    土屋鞄製造所

    1965年創業、東京でランドセル職人が立ち上げた工房を発祥とする革製品の老舗。「時を超えて愛されるもの」をコンセプトにしたランドセルや鞄、革小物、インテリアを展開。日本の感性と職人の手仕事による長く愛せるシンプルさと品のある佇まいを目指した丁寧なものづくりを大切にし、デザインから製造、販売、修理まで一貫して行う。東京と長野に構える3拠点の工房には約200人の職人が在籍している。土屋鞄製造所のランドセルは、150以上のパーツから300を超える工程の手作業で造られており、カラーバリエーションの豊富さと、シンプルながら品のあるたたずまいで人気が高い。

    公式HP:土屋鞄製造所

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    ランドセルPR担当 
    高橋夏生さん

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公開日:2023.4.3

最終更新日:2023.4.26

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