ガスコンロのグリルはどんどん進化中! 便利な使い方も紹介

ガスコンロのグリルは、お魚だけでなく、お肉やお野菜などもおいしく焼くことができるんです。庫内の温度が高いので、食材のうま味を逃がすことなくおいしく仕上げることができます。

例えばトーストは、表面は直火の「放射熱」で焼くのでカリッと香ばしく、高温の「対流熱」で短時間で焼くから中まで火が通り、ふっくら食感に焼き上がります。

「トーストはぜひお試しいただきたいグリルの活用法」とのこと。簡単にできるので、試してみるのもよいですね。

グリル料理について、詳しくはこちらもご参照ください。

魚を焼くことが多いガスコンロのグリルで他の料理を作ると、魚のニオイがつきそうで心配･･･という方もいると思います。実際はどうなのでしょうか。

「過熱中は食材が熱せられており、水蒸気が外側に向けて発生するので、ニオイを吸収することはありませんが、食材が冷えていく過程でニオイを吸収してしまうといわれています。そのため、グリル終了時には、音や音声でお知らせしてくれますので、すぐに取り出すといいですよ」(菊田さん)

多くのガスコンロについているグリルですが、技術の進歩に伴い、構造やサイズ、搭載されている機能が大きく進化しています。現在多くなっている水なしタイプと以前の水ありタイプの相違点などを説明します。

最近は水なしタイプが多いです。
使う前にお水を入れる手間がいりませんし、後片付けも楽ちんです。

「現在はグリルの構造上、受け皿が熱くなりづらく、油が落ちても燃えにくくなっているため、お水を入れる必要がなくなりました」(菊田さん)

使う前に水を張り、使用後は水を捨てて掃除するという手間がなくなったのはとても便利ですね。

最近では、両面焼き水なしタイプの機種が大半なのだそう。
両面焼きのメリットはいろいろありますが、焼いている途中で食材を裏返す必要がないことです。

「食材を裏返す手間がないことに加えて、裏返すときにうっかり形を崩してしまう心配もありません。さらに、片面焼きよりも短時間で焼き上がりますので、食材のうま味を逃がすことなくおいしく仕上げることができます」(菊田さん)

最近の一部グリルには、専用のプレートやダッチオーブンなどが付属している機種もあり、グリルで炊飯やパン、クッキーまで作ることができます。

また、最近はグリルのサイズが大型化しているそうです。

「横幅25㎝程度のワイドグリルが多くなっています。従前のものよりも幅が3～4㎝広くなっているので、Mサイズのピザを丸ごと焼くことができますし、大きな干物なども切らずに焼くことができます」(菊田さん)

調理の幅が広がる機能から、安全のための機能まで、ガスコンロのグリルの進化には目を見張るばかり。特に専用の調理器具を使うと、プロ並みのおいしさを家庭で手軽に再現できるそうです。
そのほか、各社とも上位機種では、煮込みやパン作り、炊飯などの機能を備えたものも増えています。

ここからは、リンナイ、ノーリツ、パロマの各社最上位機種のグリル機能の特長を紹介していきます。

グリルでは唯一、オーブン感覚で温度設定をすることができ(一部機種はアプリで対応)、上火だけ点火、下火だけ点火を選ぶことも可能です。

深型の専用の調理器具「ザ・ココット」を使うと、無水料理、オーブン料理、蒸し料理などができ、お料理の幅が広がります。

また、専用アプリと連動し、オート機能が可能。アプリで選んだメニューをコンロへ送信し、レシピ通りに食材を用意して点火すれば、火加減も自動調整してくれて、おまかせで料理が完成します。

センサー付きバーナーがグリルに搭載されている唯一のコンロです。センサーが容器の温度を細かく検知して自動調理してくれます。

専用の調理器具「キャセロール」は「鮮やかなオレンジ色ですので食欲をかき立ててくれますし、そのままテーブルへ運んで、みんなで賑やかに取り分けるのもいいですね」(菊田さん)

さらに菊田さんは、プログレの珍しい機能として「発酵焼き上げ」モードについて教えてくれました。

通常、パン作りは、生地をこねて一次発酵してガスを抜き、成形後に二次発酵して焼き上げるという工程が必要ですが、「発酵焼き上げ」モードを使うと、こねて成形した生地を、キャセロールに入れた後は、時間を設定して点火ボタンを押すだけ。発酵から焼き上げまで50分程度で焼き上げることができます。
オーブンがなくても、焼きたてパンが自宅で楽しめると人気だそうです。

クレアの特長の一つは、「ヒートカットグリル扉」となっており、グリル扉のガラスを3層にすることで扉が熱くなりにくく、うっかり触れてしまってやけどするといった心配が軽減されます

また、クレアには高さのある専用の調理器具「ラ・クックグランポット」が同梱されています。

「塊のお肉や、じゃがいも、玉ねぎなど、食材の大きさを活かしたお料理にも対応できますよ」(菊田さん)

新しいタイプのグリルに同梱されている専用の調理器具は、それぞれのメーカーが紹介しているレシピ以外にも活用できます。

例えば、菊田さんは、揚げ物などの温め直しにも活用してほしいとのこと。
「市販のお惣菜を購入して温めるときや、作ったけれど食べきれなかった唐揚げや天ぷら、コロッケなど、各機種に対応している専用の調理器具やプレートを使って温めてみてください。揚げ物は余分な油を落とすことができるので、その分カロリーカットになりますし、カラッとしてサクッとした揚げたてのおいしさがよみがえって本当においしくなりますよ」(菊田さん)

多彩な機能を知ると、新しいガスコンロに取り替えたいと思う方も多いのではないでしょうか。

買い替えの頻度が高くない設備だからこそ、しっかり選びたいもの。そのためには、価格だけにとらわれることなく、設置からアフターフォローまでしてくれるところで購入するのがおすすめです。

ガスコンロのグリルは魚を焼くだけではなく、便利な使い方や進化した機能が豊富にあり、食生活を豊かにしてくれます。機種によっては各メーカーの専用の調理器具が同梱されているので、より調理の幅が広がります。購入や買い替えを検討されている方はぜひ参考にしてみてください。