ウスターソースの由来
ウスターソースの起源は、19世紀の初めのイギリスのウスターシャ地方。ある主婦がリンゴや野菜くずを腐らせないように香辛料や酢と一緒に保存しておいたら、それらが発酵しておいしいソースになっていたことが始まりだと言われています。その後、野菜や果物のピューレに酢や香辛料を加えて醸造したソースが調味料として広まっていきました。
中濃ソースやとんかつソースと比べて薄いからではなく、ウスターシャ地方発祥なので、ウスターソースなんですね。
オイスターソースの由来
オイスターソースの発祥は中国。諸説ありますが、牡蠣を調理する際に出た煮汁を煮詰めていて偶然発見されたと言われています。そして、牡蠣の煮汁を煮詰めたものに砂糖や小麦粉を加えた調味料として広まっていきました。
「オイスターソース」と「ウスターソース」のそれぞれの違い
ウスターソースもオイスターソースも旨みが強くコクのある調味料ですが、以下のような違いがあります。
・原料の違い
ウスターソースの原料:野菜、果実、酢、香辛料など
オイスターソースの原料:牡蠣、砂糖、小麦粉など
・味の違い
ウスターソース:旨みに加え酸味と香辛料の辛みがある
オイスターソース:旨みに加え甘味と粘度が強い
「オイスターソース」と「ウスターソース」は代用できる!?
代用案として、オイスターソースに酢を足してウスターソースにしたり、ウスターソースに砂糖やはちみつを足してオイスターソースにするというレシピもあるようです。原料が元々全く違うので、同じ味にはなりませんが、違うレシピとして楽しめそうですね。
調味料同士を混ぜる以外にも代用する方法はあります。例えば、焼きそばにウスターソースを使うとソース焼きそばですが、オイスターソースなら広東風焼きそばになります。
ウスターソースはフライやお好み焼きなど調理した後にかけて使うことが多いのですが、オイスターソースは少しクセがあるため、他の調味料と一緒に加熱時に加えるレシピが多いようです。
おわりに
ウスターソースとオイスターソースは、見た目も名前も似ているけれど、全く違うもの。簡単に代用できるわけではありませんが、両方を使いこなすと料理の幅がぐっと広がりそうですね。
参考:東京都ソース工業協同組合