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カーペットのシミはどう落とす? 汚れの種類別にシミ取り方法をご紹介

カーペットに付いた汚れがシミになって落としにくい・・・と困ったことはありませんか? 特に、時間が経ってしまったシミはゴシゴシこすってもなかなか落ちません。カーペットの汚れは水溶性や油溶性とさまざまで、汚れの種類に応じた適切な方法で落とす必要があります。カーペットやカーテンなどのインテリアメーカー、シンコールインテリア株式会社さんにご協力いただき、シミ取りの方法をご紹介します。

最終更新日:2023.12.27

目 次

カーペットのシミ取りの方法とは?

霧吹きとタオル

PIXTA

カーペットや絨毯に付いてしまった頑固なシミ。繊維の奥に入り込んだ汚れは、ゴシゴシこすってもなかなか落ちないもの。プロはどうやって落とすのでしょうか。

カーペットやカーテンなどのインテリアメーカー、シンコールインテリア株式会社さんにご協力いただき、カーペットに汚れが付いてしまった際の応急処置の方法と、汚れの種類別のシミ取り方法をご紹介します。

まず、頑固なシミにしないためには、汚れがカーペットに付いた時にすぐ応急処置を行うことが大切なのだそう。

汚れには、水に溶けやすいもの、油に溶けやすいもの、水にも油にも溶けにくいものがあります。こうした汚れの性質に合わせた落とし方をする必要があるといいます。

汚れの分類表

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ただし、カーペットのシミや汚れには、これらの複数の性質が複合したものもあり、カーペットの繊維によって落ちにくい場合があるそう。心配な場合には、購入したメーカーに問い合わせてみるとよいでしょう。

また、カーペットの素材によっては、水を使うことができない場合もあります。事前に洗濯表示を確認しておきましょう。

主な汚れの性質を押さえたところで、ここからは応急措置の方法をご紹介します。

シミの定着を防ぐ! カーペットの汚れの応急処置とは?

カーペットについた汚れ

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カーペットに汚れが付いたら、素早く対処するのが大切なポイント。時間がたつほど汚れが繊維の奥に染み込んで固まり、落ちにくくなります。一度シミになってしまうとなかなか落ちないので、なるべく早く応急処置をしましょう。

準備するもの

・ティッシュペーパー
・霧吹き
・ぬるま湯
・白いタオルや雑巾を数枚
・(汚れが落ちない場合)中性洗剤 ※カーペット専用の中性洗剤がおすすめ

カーペット汚れの応急処置の方法

シミ汚れ

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汚れをティッシュペーパーでそっと吸い取り、固形の汚れはつまみ取りましょう。

タオルに霧吹きでぬるま湯をかける様子

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霧吹きでぬるま湯を吹き付け、タオルでポンポンと叩き取ります。タオルが汚れたら都度キレイな面に替えていく必要があるため、タオルは数枚用意しましょう。シミの原因になるので、カーペットをこすらないように気をつけてください。

汚れがひどいときは、ぬるま湯に中性洗剤を数滴加えたものを霧吹きに入れて使用します。使用する洗剤はカーペット専用の中性洗剤がよいそうです。塩素系洗剤は変色する恐れがあるので控えた方がよいでしょう。

洗剤を使用した場合、最後は霧吹きにぬるま湯を入れて、洗剤が残らないように拭き取ります。
汚れが取れてキレイになったら乾燥させて完了です。

【カーペットのシミ取りテクニック1】水溶性の汚れ

コーヒーの汚れ

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水溶性の汚れは比較的落ちやすいのですが、時間がたつほど色素が繊維の奥に染み込み、落としにくくなってしまいます。気づいたらすぐ落とすのが大切です。

コーヒー、紅茶、ココア、醤油、ソースの場合

ぬるま湯を霧吹きに入れて、直接シミにかけ、乾いたタオルを押し当てます。シミがタオルに染み込んできたら、タオルのキレイな部分を使って同様に繰り返します。シミがなくなるまで何度も繰り返しましょう。

薄めた中性洗剤を染みこませたタオルで汚れを落とす様子

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時間が経ってしまった場合は、薄めた中性洗剤を染みこませたタオルを使ったり、歯ブラシでこするのも効果的です。

シミを拭き取る様子

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上の写真は、コーヒーのシミを上の方法で拭き取った様子。何度も拭き取ることでかなり落ちていることが分かります。
仕上げにぬるま湯を染み込ませたタオルで洗剤を拭き上げます。

シミを落とす前と落とした後

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気になっていたシミがかなり目立たなくなりました。

牛乳・クリームなど乳製品の場合

カーペットに牛乳をこぼした様子

PIXTA

乳製品のシミは目立たなくてもうっすらと残り、薄汚れた印象を与えがちです。独特なニオイも気になりますね。カビの原因になることもあります。

準備するものは、上でご紹介した汚れの落とし方と同様です。

乳製品のシミの落とし方は、ぬるま湯を染み込ませたタオルでシミの部分を吸い取ります。時間がたってしまった場合には、中性洗剤も使用しましょう。シミが取れない場合はアルコールを含ませたタオルで叩いて拭き取ります。

【カーペットのシミ取りテクニック2】油溶性の汚れ

クレヨン

PIXTA

油溶性の汚れには、クレヨンや口紅、食用油などが挙げられます。
今回はクレヨンの汚れが付いてしまった場合の落とし方をご紹介します。

クレヨンの汚れの落とし方

クレヨン汚れを歯ブラシで落とす様子

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小さなお子さんがいらっしゃるご家庭では、お子さんがクレヨンでお絵描きをしている時、いつの間にか画用紙をはみ出してカーペットにも絵を描いてしまっていた! なんて経験はありませんか?

クレヨンは油溶性の汚れで落ちにくく、頑固なシミになってしまいがちです。アルコールを付けた歯ブラシでカーペットを叩き、ぬるま湯で拭き上げましょう。

中性洗剤をぬるま湯で薄め、タオルで落とす様子

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落ちなければ中性洗剤をぬるま湯で薄め、タオルに浸して拭き取る方法もあります。

タオルでクレヨンの汚れを落とした様子

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10分ほど根気強く中性洗剤のタオルに含ませていくと、上の写真のようにかなり目立たなくなりました。

チョコレートの汚れの落とし方

チョコレート

PIXTA

チョコレートはカカオバターを含む油溶性の食品で、シミになると落ちにくいのが特徴です。
油を溶解する働きがあるベンジンやアルコールを布に付けて、汚れている部分を叩き、湿らせた布で拭き取りましょう。
ベンジンで染み抜きする際は、必ず火気のないところで換気をし、マスクをして行いましょう。

【カーペットのシミ取りテクニック3】不溶性の汚れ

泥汚れ

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水にも油にも溶けない性質を不溶性と言い、墨汁や泥が不溶性の汚れに当たります。
落とし方を見ていきましょう。

墨汁汚れの場合

墨汁

PIXTA

カーペットにこぼした墨汁は、繊維に入り込んでしまうとなかなか落ちません。繊維に入り込む前に早く拭き取ることが鍵になります。

まずティッシュペーパーなどで墨汁を吸い取り、中性洗剤と歯ブラシでこすり洗いをします。
その後、ぬるま湯でしぼった布で拭き上げます。

泥汚れの場合

お子さんが外遊びから帰宅して、カーペットに泥汚れが付いてしまったことはありませんか。泥汚れも実は不溶性で落ちにくい汚れです。放っておくとシミになるので注意しましょう。

まず、泥汚れの部分を乾かし、柔らかいブラシで丁寧にブラッシングします。その後、洗剤を含んだぬるま湯で湿らせたタオルを使い、汚れを拭き取っていきます。最後に洗剤が残らないようにぬるま湯のタオルで仕上げます。

【その他のカーペットの汚れの対処法】ガムが付いたら?

ガム

PIXTA

ガムは、一度付着するとなかなか取れませんよね。こんな時は、冷やすと固まるガムの性質を利用します。

付着したガムの上に氷を入れたポリ袋を乗せて固めていきます。固まったらゆっくりと剥がします。
ガムが取れても汚れが残っていることもあるので、その場合はアルコールを吹き掛けてキレイに拭き取りましょう。

シミが落ちない・・・そんな場合の対処法とは?

シミを掃除するイメージ

PIXTA

これまでご紹介したシミ取り方法を試しても、素材によって落ちにくかったり、時間が経ち過ぎてしまって汚れが落ちないということもあります。そうした場合を防ぐための対処方法をご紹介します。

対処法1:タイル型のカーペットを使う

タイルカーペット

画像提供:シンコールインテリア株式会社

並べて敷くだけで完成するタイル型のカーペットも市販されています。これなら汚れた部分だけ外してサッと手洗いすることもできますし、シミが落ちない場合にはそのタイルだけ買い換えることもできますね。カーペットのシミに悩みたくない人は、あらかじめタイルカーペットを使うようにすると良いかもしれません。

対処法2:プロのクリーニングに依頼する

いろいろな方法を試したけどどうしても落ちない・・・という場合は、プロのクリーニング業者に依頼しましょう。
カーペットや絨毯は高価なものが多いので、安易に自分で試すことが不安に感じる場合も、プロの力を借りるのも手です。

カーペットはダニ対策も大切!

掃除機

PIXTA

カーペットに一度ダニが繁殖してしまうと、駆除するのはとても大変です。快適に安心して使うためには、日頃からお手入れしておくことが大切です。

部屋の換気で湿度を外へ

湿度の高い部屋ではダニが繁殖しやすいため、こまめに換気をしましょう。冬場は、夕方以降は湿気を呼び込みやすいので、換気は日中に行うのがポイントです。

3日に一度は丁寧に掃除機を!

ダニの餌となるフケや垢などを取り除くため、できるだけこまめに掃除機をかけましょう。
寝室は毎日、その他の部屋は3日に一度は掃除機をかけるのがお勧めです。掃除機をかける際は、ゆっくりと時間をかけて丁寧に行うことを心掛けましょう。

梅雨明けには大掃除を

ダニの繁殖は梅雨明けにピークを迎える傾向にあるため、この時期に大掃除をすると効果が高いそうです。

おわりに

お気に入りのカーペットはいつまでもキレイに保ちたいもの。シミを残さないためには、汚した時に素早く対処するのがポイントです。とはいえ、カーペットや絨毯は高価なものが多く、色落ちしないか不安に感じる面も。素早さも大切ですが、まずは目立たないところで色落ちしないか試してから、染み抜きができると良いでしょう。どうしても自分での対処が難しい場合のものは、カーペットや絨毯の染み抜きに適したプロに依頼してみてくださいね。

参考:シンコールインテリア株式会社「カーペットについたシミの除去方法について教えて下さい。」
参考:シンコールインテリア株式会社「カーペットのお手入れ方法!」
参考:根津 祐史「商業クリーニングにおけるシミ抜き剤(その1)」繊維製品消費科学/45 巻 (2004) 3 号/書誌

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公開日:2022.7.29

最終更新日:2023.12.27

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