不必要な物を捨てる4つのメリット
Fujinaoさんによると、不必要なものを捨てることには「メンタル」「時間」「金銭」「健康」の4つのメリットがあるそうです。
「お家が片付いていないとイライラしたり、時には落ち込んだりするので、不要な物を捨てて片付ければ精神的にもすっきりします。また、掃除の手間が減るので時間に余裕ができます。そして、物が減り、物の位置が明確になることで不要な物の購入がセーブできるので、節約にもつながります。
また、掃除がしやすくなることで、ハウスダストやアレルギーのリスクも軽減されますし、物が減ってキッチンが使いやすくなると自炊がしやすくなります。衛生面・健康面でもプラスになるといえますね」(Fujinaoさん)
このように、物を捨てることには思った以上に大きな効果が期待できます。
物を捨てるならここからスタート!
不要な物を捨てることの大切さは分かっていても、まずどこから手をつけるべきか悩みますね。不要な物をスムーズに捨てるポイントをFujinaoさんに伺いました。
大きな収納スペースから整理を始める
「物を捨てる時、まずは押し入れや納戸など大きな収納エリアから始めるのがおすすめです。なぜならそうした場所には、今は使っていないものや最近あまり使わなくなったものが入っていることが多く、キャンプグッズや赤ちゃん用品など大きめの不要品があることが多いからです。それらをまず捨てれば大きな空きスペースを確保できます。また、長い間使われていない物は捨てる判断がしやすいので、物を捨てる練習にも適しています」(Fujinaoさん)
物を捨てて片付けをしようと思うと、つい手近なリビングの収納などから手をつけがちです。しかし、そうした収納は片付けても大きなスペースが確保できず、すぐにまた物があふれ、リバウンドしやすいのだそう。そのため、まずは押し入れなどにある大きな不用品を捨てて、物を収納する広いスペースを確保しておくとよいとFujinaoさんは言います。
まずは収納スペースから一度全て取り出してみる!
「何がどれくらいあるか把握するために、クローゼットなら、その中にある全てのものを一度外に出します。その上で捨てるものを決めてください。そうすることで、不要な物の捨て忘れもなくなります」(Fujinaoさん)
捨てるかどうか迷った物は一時的に保管する
買い直すことができない品や思い出の物は、不用意に捨てると後悔することもあります。
「捨てるべきか迷う物に関しては、無理せずに、収納場所を用意して保管しておきましょう。家全体の片付けができたら、捨てることに慣れて、自分の中の捨てるべき物の判断基準も更新されるので、その時に再度捨てるかどうか判断してください」(Fujinaoさん)
捨てにくいものを捨てるコツ
「また着るかも」とつい残しておきたくなる服や、「いつか役に立つかも」と捨てられない家電やキッチン用品、捨てる捨てないの線引きが難しい子どもの物など、上手に捨てるコツをFujinaoさんに伺いました。
しばらく着ていない服は実際に着てみて判断する
「服を捨てるかどうかは、『今、実際に着られる服と着たい服は違う』という点を理解することがポイントになります。しばらく着ていない服は、服自体はまだ着られるものであっても、今の自分やライフスタイルに合っていないということです。それでも捨てるべきか悩んだ時は、実際にその服を着てみて判断するとよいでしょう。着た時にしっくりこない服は、自分にとっては賞味期限の切れた服なのです」(Fujinaoさん)
「捨てるのはもったいない」という思いから、着ない服が増えてしまうことはよくあること。しかし、今の自分に必要のない服を思い切って処分することで収納に余裕ができ、衣替えの手間も軽減できます。
新しい服を購入したら、古い服を処分する
「服を増やしすぎないためには、まず服を収納するスペースを決めて、そこに入らない場合は古い服を処分します。または、使用するハンガーの数を決めて、ハンガーにかからない服は持たないと決めるのもよいですね。
また、成長期の子どもの服は、兄弟姉妹がいてもおさがりは使わず、枚数を減らしてワンシーズンだけで使いきるのがおすすめです。子どもによって体形が違うこともよくあるので、その方がかえって無駄なく、その時期にその子にあった服を着せることができます」(Fujinaoさん)
キッチン用品はジャンルに分けて整理
家庭内で物の数が圧倒的に多いのがキッチン用品です。不要な物を捨てるためには、まず下記のように用途に従ってジャンル分けしましょう。
- 料理を作るための道具(調理器具、調理家電など)
- 食べるための道具(食器、カトラリーなど)
- 掃除するための道具(洗剤、スポンジ、ふきんなど)
- 食材
「ジャンル分けができたら、長く使っていない物についてその理由を考えます。例えば、取り出すのが大変で使わなくなっている物の場合は、一度できるだけ出しやすい場所に収納してみて、それで使うかどうか試してみるとよいでしょう。また、使わない理由が『使いにくい』ことである場合は捨てることを考えましょう」(Fujinaoさん)
用途がダブるものは増やさない
「例えば、ホットプレートとカセットコンロなど、キッチン家電やキッチン周りのグッズの中には用途がかぶっているものが少なくありません。トースターも魚焼きグリルで代用可能です。新しい物を購入する前に、今あるもので代用できないかを考えてみましょう。食器も、来客用を別にせず普段づかいすればスペースに余裕ができます」(Fujinaoさん)
子ども用品は、子どもに選別させる
「子ども用品については、あらかじめ決めた収納エリアに入るだけにします。それを前提にして、収まらない物については子ども自身に選別をさせます。使っている・使っていないで決めるか、好きか・嫌いかで決めるか、子どもによって選別方法は違ってくると思います」(Fujinaoさん)
成長過程にある子どもにとっては物を捨てる判断も難しく、どうしても物が多くなってしまうのは当たり前といえます。しかし、大人が勝手な判断で捨てて整理するのではなく、子どもに「物が多すぎて困る」という実感をもたせることも大切な経験といえるので、長い目で見守りましょう。子どもと一緒に物をならべて、「これは残す? 捨てる?」と1つずつ聞いてみるのもよいですね。
大きな物の購入は、収納場所をあらかじめ考えてから
「誕生日やクリスマスに大きなおもちゃなどを買う予定があるなら、子どもと話し合って、あらかじめ収納場所を確保します。スペースに余裕がない場合は、使っていないおもちゃを捨てることも考えましょう」(Fujinaoさん)
1年間使用していない家電は処分する方向で考える
「1年間使用していない家電はなぜ使っていないのか、『メンテナンスが大変』『使いにくい』などの理由があるのかを考えて、不要と判断したら処分するようにしましょう」(Fujinaoさん)
しかし、高額な家電は捨てるかどうか迷いがち。Fujinaoさんは、「そんなときは、3カ月程度をめどに保管しておき、その間一度も使用しなければ、今の生活には必要ないと納得して捨てましょう」とアドバイスします。
また、時にはリサイクルショップやフリマアプリの利用もおすすめするそうです。
「リサイクルショップに売っても、安い金額にしかならないと考える人も多いですが、世の中の物のほとんどは中古になれば値が下がるのが現実です。そして、裏を返せばその程度の値段にしかならない物に、家の中の貴重な空間を占拠されているともいえます。手放すか悩み少し辛い思いをするときは、物事を多角的に見てみるチャンスなのです。
フリマアプリについては、リサイクルよりも少し高くなる分、手間がかかります。また人に譲るのは、お返しなどでお互いに気を使いますし、相手の家でも結局持て余してしまうケースがあるなども考えられます。 こうしたプラスマイナスを理解した上で、選択するのがおすすめです」(Fujinaoさん)
他の家電で代用できるものは購入しない
「例えば、布団用クリーナーはノズルを交換すれば普通の掃除機で代用できる場合があります。このように、新しい家電の購入は、今あるもので代用できないか、本当に必要かを考えて購入するようにしましょう」(Fujinaoさん)
本は書棚から出して確認・処分、書類は最小限にして保管
「本は書棚から一度全部出してから選別しましょう。書類は、できる限り捨てるのが基本です。契約書類は保管する必要がありますが、契約書類が入っていた封筒や不必要なチラシなどは捨て、契約書類だけをクリアファイルに分けて入れ、ラベリングしておくと便利です」(Fujinaoさん)
「また、保護者会のお知らせや予定表など、期間限定で保管したいものはクリップに挟んで、必要なくなったら捨て、新しいものがきたら入れ替えるのがよいでしょう」(Fujinaoさん)
上の写真のクリップは、リビングにある収納の扉裏につけています。ファイルよりも入れ替えが簡単にできるのがクリップのメリットです。人別や習い事別にジャンルごとに1クリップにしておけば、必要なプリントを簡単に探せます。
ただし見た目がうるさいので、このように扉裏やキッチンの奥など目に付きにくい場所につけるのがおすすめです。
書籍や書類については、できる限りシェイプアップするのがポイント。
東京ガスでは、取扱説明書などを一元管理できるアプリ「トリセツ」を連携しています。
『トリセツ』はさまざまな家電製品等の取扱説明書やメーカー公式サイトへのリンクなど、まとめて管理できる無料のアプリです。
使い方は簡単! 「型番を入力するだけ」
持っている家電製品等を登録しておけば、いざという時に焦って取扱説明書を探す必要もなく、わざわざメーカーサイトにアクセスする手間もありません。
製品登録は型番入力またはバーコードスキャンでとても簡単! 取扱説明書などの管理・閲覧が無料でできます。
東京ガス「myTOKYOGAS」との連携で更に便利!
ガス機器情報が自動登録される
さらに、東京ガスの「myTOKYOGAS」とのID連携で、お客さまの保有する主要なガス機器情報※が自動で『トリセツ』に登録されます。
型番の入力の手間もなく、アプリで簡単にガス機器の取扱説明書を見ることができます。ガス機器の使い方がわからない時、お手入れ方法を知りたい時も便利ですね。
※すべてのガス機器が登録されるわけではありません。 また、一部古い情報が含まれている可能性があります。
万が一の故障時も安心!
また、ガス機器の調子が悪いときも役に立ちます。故障時の連絡先も簡単に確認できるので、万が一の時も安心です。
『トリセツ』アプリをダウンロードして、myTOKYOGASのログインIDを入力するだけで簡単に連携できますので、ぜひご活用ください。詳しくは下記をご覧ください。
アプリに保存するなど、電子化してペーパーレスにすることで、物が増えることも抑えられますね。
最近では、電気代やガス代の検針票もペーパーレスで管理することができるんです。
東京ガスの検針票(ご使用量のお知らせ)が電子化しペーパーレスになります!
東京ガスでは、毎月の検針時にお届けしている紙の検針票(ご使用量のお知らせ)を2024年10月末をもって廃止し、ペーパーレス化いたします。
これに伴い、2023年11月6日よりWebの検針票は東京ガスのWeb会員サービス「myTOKYOGAS」でご確認いただくことができるようになりました。毎月の料金・使用量はmyTOKYOGASでご確認ください。
東京ガスのガス・電気をご利用いただいているお客さまで「myTOKYOGAS」にまだ会員登録をされていない方は、ぜひお早めにご登録ください!
※2024年11月以降、引き続き紙の検針票をご希望の場合、お申し込みが必要となり、発行手数料として165円/月(税込)をお支払いいただきます。
電子書籍やレンタルなども活用する
「書籍はかさばるので、例えば巻数の多い漫画などはまずはレンタルしてみて、手元におきたかったら電子書籍を購入するのもおすすめです」(Fujinaoさん)
お試しで数ページ読めるサービスもあるので、購入前にまず読んでみるのもよいでしょう。
捨てるときに注意したいポイント
物を捨てて、より快適に暮らすために注意すべきことをFujinaoさんに伺いました。
家族の合意や協力を得て捨てる
「子どもの物であっても、勝手に捨てない。また家族が共有している物は家族の許可を得て捨てるようにしましょう。物を捨てることに家族の協力を得られるよう心がけることが大切です」(Fujinaoさん)
そのためには、日頃から、物の取捨選択などの判断を家族とともに行っていくこともポイントになりそうです。
捨てやすいものから進めてコツをつかむ
「物を捨てるのが苦手な方の場合、思い切って捨てられずに悩み、断念してしまうことも考えられます。そこで、捨てるべきか悩む物は後回しにして、長年使っていない物がたくさんあるエリアや明らかに不要なものが多いジャンルから手をつけましょう。こうして物を捨てることを繰り返すうちにコツがつかめ、本当に捨てるべきかどうかの判断もしやすくなっていくでしょう」(Fujinaoさん)
不要な物を増やさないコツ
せっかく物を捨てたのに、また物が増えて散らかってしまった・・・なんてことは避けたいですよね。
リバウンドを防ぐポイントをFujinaoさんが教えてくれました。
片付けは家中を一気に行う
「ちょこちょこ片付けるのではなく、やると決めたら、家の中、すべてを一気に片づけてしまうのがおすすめです。隅から隅まできれいにすることで、意識も大きく変わり、その後の片付けもしやすくなります」(Fujinaoさん)
モチベーションがある時に、できる限りまとめて片付けきることがポイント。その際は、押し入れや納戸など、大きな収納スペースから片づけましょう。
床に物を置かない
「床に物を置くようになったら、余計な物が増えているサインです。不用品を捨てたり、片付けたりしましょう」(Fujinaoさん)
収納家具は増やさない
「物を購入する時は、先に収納・保管する場所を考えて、場所が確保できるなら購入するようにします。むやみに収納家具を増やすのはNGです」(Fujinaoさん)
「部屋のリセットタイム」を習慣にする
「寝る前や出掛ける前に部屋のリセットタイムを設けて、テーブルに置きっぱなしのものや出しっぱなしの衣類、散らかったおもちゃなどを定位置に戻します。そうすることで、朝や帰宅後はリセットされた状態になります」(Fujinaoさん)
定期的に人を招く
「家を整理しておくと友だちなどを呼びやすくなるのも大きなメリットです。時々、自宅に友だちに来てもらうようにすれば部屋を片付けるきっかけになりますよ」(Fujinaoさん)
おわりに
整理収納アドバイザーでミニマリストのFujinaoさんに、物を上手に捨てるコツや物を増やさないコツについて伺いました。家中の不用品を捨てるとなるとハードルが高いようにも感じられますが、それによって得られるリターンは大きなものです。長期休みや年末年始など、時間に余裕がある時に家族の協力も得ながらチャレンジしてみて、すっきりと片付いた快適な空間を維持したいですね。