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更新日: 2017年07月24日
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意外と知らない「本みりん」と「みりん風調味料」の違い・使い分け

料理に上品な甘みを出してくれる「みりん」。スーパーに行くと「本みりん」や「みりん風調味料」など、似ている名前の調味料が並んでいますよね。「みりん」と書かれた調味料ですが、それぞれに違いがあることを知っていますか? 今回は「本みりん」と「みりん風調味料」の違いについてご紹介します。

そもそも「本みりん」とは?

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「本みりん」の原料は、蒸したもち米、米麹、焼酎もしくはアルコールです。

原料を合わせて熟成させると、米麹の酵素の働きによって、もち米のデンプンやタンパク質が分解されます。これにより糖類やアミノ酸、有機酸などがつくられ、「本みりん」特有の風味が出来上がります。

本みりんの調理効果とは?

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まろやかで上品な甘みに仕上がる

本みりんはブドウ糖やオリゴ糖などの多種類の糖で構成されています。そのため、ショ糖でできている砂糖に比べてまろやかな甘みが出ます。

料理に「テリ」と「ツヤ」がでる

本みりんは、食材の表面に「テリ」と「ツヤ」をつけるのに有効な複数の糖類を含んでいます。この糖類が素材の表面に皮膜をつくり、料理にテリとツヤを与え、おいしさを保ってくれます。

煮崩れを防止する

本みりんの「糖類」と「アルコール」が煮崩れを防いでくれます。糖類とアルコールの効果で、肉や魚などは筋繊維がくずれるのを防ぎ、野菜はでんぷん粒の流出を防ぐと同時に、食材の旨み成分を外に逃がさない効果もあるそうです。

料理に深いコクと旨みが出る

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もち米から生まれる「アミノ酸」や「ペプチド」などの旨み成分や糖類などの成分によって、料理に深いコクと旨みを与えてくれます。

味が早く染み込む

本みりんに含まれるアルコールの効果によって、旨み成分が素早く浸透し、料理の味付けが速く均一に仕上がります。アルコールは分子が小さいため、アミノ酸や糖類などが浸透しやすくなるようです。

食材の臭みを消す

本みりんは、食材の臭みを消す働きもあります。熱が加わると、食材にしみ込んだ本みりんのアルコールが蒸発します。その時に、肉や魚の臭みも一緒に蒸発していくことで、食材の臭みを消してくれるんです。

「本みりん」と「みりん風調味料」の主な違いとは?

「本みりん」や「みりん風調味料」、販売時には近くに並んでいますが、どう違うのでしょうか?

原材料と製造方法の違い

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「本みりん」はもち米・米麹・アルコールを長期間じっくり熟成して作られるのに対し、「みりん風調味料」はブドウ糖や水あめなどの糖類・米・米麹・うまみ調味料・香料などを短時間で調合し作られます。

アルコール度数の違い

「本みりん」は14%前後のアルコールが含まれています。それに対して「みりん風調味料」はアルコールをほとんど含まず、アルコール度数は1%未満です。

「本みりん」は酒税がかかっており、酒類販売免許のある店でしか購入できません。「みりん風調味料」は酒類として扱われないため、価格が「本みりん」より安くなっています。

「本みりん」と「みりん風調味料」はどう使い分ける?

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アルコールの効果による味の浸透や素材の臭い消し、煮崩れを防ぎたい料理には「本みりん」を使うのがオススメです。
アルコールを含んでいるため、加熱しない料理に「本みりん」を使う時は、煮切ってアルコールを飛ばしてから使いましょう。

一方で、加熱を必要としないドレッシングや和え物には、アルコールがほとんど含まれていない「みりん風調味料」を使うのがオススメです。また、「みりん風調味料」は糖度が高いのも特徴。本みりんと同様に照りやつやを付けたいお料理に使えます。ただし、塩分が含まれているため、調理の際は塩分の調整に気を付けてください。

「本みりん」と「みりん風調味料」の保存方法とは?

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「本みりん」には糖類が多く含まれているので、低温で保存すると糖分が結晶化してしまう恐れがあるそうです。アルコールを多く含む本みりんは、直射日光の当たらない冷暗所で常温保存しましょう。

「みりん風調味料」はアルコールが少なく保存性が良くない為、開封後は冷蔵庫での保存が向いています。開封後は早めに使い切るようにしましょう。

製品によって保存方法が異なりますので、製品のラベルを確認して正しく保存してくださいね。

「みりん」の由来と歴史

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みりんの由来は諸説あり、日本に古くからある「練酒」や「白酒」などの甘い酒が腐敗するのを防止するために焼酎が加えられ、後にみりんになったという説や、中国から伝わった「密淋(ミイリン)」という甘い酒が九州や琉球地方に伝来し、それがみりんになったという説などがあるそうです。

「みりん」は戦国時代に誕生し、江戸時代になるとお酒が苦手な人や女性も飲める「甘いお酒」として飲用されていたと言われています。
みりんの甘さは、米のデンプン質を糖に変える「麹」によってつくられますが、当時は麹をつくる技術が発達していなかったため、甘みが少なかったそうです。

お酒として浸透していたみりんは、後に料理の旨みを引き出す調味料として使われるようになり、大正末期から昭和初期にかけて、現在のような甘いみりんが作られるようになったそうです。

おわりに

「本みりん」と「みりん風調味料」は原材料や作り方に違いがあります。それぞれに特徴があるので、料理に合わせて上手に使い分けることで、いつもの料理がひと味違ったものになるかもしれません。ぜひお試しくださいね。


参考:全国味醂協会
参考:宝酒造「本みりん百科」

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