鉛筆の正しい持ち方で「学力」も上がる!?
正しい持ち方をしなくても、読める字が書けていればいいのでは? そう思う方もいるかもしれません。
でも、たかが鉛筆、されど鉛筆。鉛筆を正しく持つことは、「学力」にも大きな関係があるようです。
鉛筆の持ち方が正しいと、以下のメリットがあります。
●疲れにくくなる
正しい持ち方をすると、無駄な力を使わないので、手が疲れにくくなることはもちろん、手の平を下に向けることで脇が締まり、正しい姿勢を取りやすくなります。そのことで、手・目・首・肩など全身も疲れにくくなり、集中力も高まります。
●字がきれいになる
思うように鉛筆を動かしやすくなり、「とめ」「はね」「はらい」など、文字の形をお手本通りに書きやすくなります。字がきれいになり、字を書くことに自信が持てるようになります。
この逆を考えてみると、字を書いているだけで何となく疲れてしまったり、なぜか思うように字が書けないということになります。
これでは、ひらがな・漢字の書き取りはもちろん、ノートを取ることすら面倒臭くなってしまうかもしれません。
早いうちから正しく鉛筆を持てるようになっておくことは、きちんと勉強に集中して、学力をアップする第一歩なのです。
鉛筆の持ち方は、学校では教えてくれない!?
鉛筆の持ち方くらい、学校で教わったり、自分から覚えてくるんじゃないの? そう期待したい気持ちもありますよね。
もちろん、最初はある程度指導をしてくれるかもしれませんが、大人数の子ども達の全員の鉛筆の持ち方まで、先生の目が届くとは限りません。
一度癖がついてしまったら、言ってもなかなか治らず、根気の要ることでもあります。細かいことだからこそ、親が気にかけてあげて、手伝ってあげることが理想です。
鉛筆の正しい持ち方・教え方の手順
1. 親指と人さし指で、削り際より少し上の辺りを摘まみます。
2. 鉛筆を人差し指にぴったり沿わせるようにして持ちます。
3. 中指の爪の付け根で、鉛筆の下側を支えます。
4. 残り2本の指を添えます。
【ポイント】
・親指を人さし指よりも前に出さない。
・指に力を入れ過ぎない。
・手のひらは卵をやさしく握ったような空間を作る。
・紙に対して直角にせず、紙に対して50〜60度の角度になるようにする。さらに、右利きなら右、左利きなら左に20度ほど傾ける。
鉛筆の持ち方のおすすめ練習方法
すでに間違った癖が付いてしまっていると、口で言ってやらせてみても、なかなか正しい持ち方が続かなかったりします。
そんなとき、何度も叱ったりすると、子どものやる気には逆効果。勉強することまで嫌になってしまうかもしれません。
そんなときは、正しい持ち方をサポートしてくれる、「補助・矯正器具」を使うのもおすすめです。
輪ゴム・クリップ・洗濯バサミ等で補助する方法もありますが、今は、鉛筆に取り付けるだけで簡単に使える、便利な補助・矯正器具がたくさん市販されています。通販サイトで検索すれば簡単に見つかりますので、子どもに合ったものを探してみましょう。
大人用の補助・矯正器具もありますので、自分の鉛筆の持ち方も直したい! という方は、この機会に試してみてはいかがでしょうか。
ちなみに、箸を正しく持った時に下の箸を抜くと、鉛筆の持ち方と同じになります。
もしお箸が正しく持てていれば、鉛筆を正しく持つことも簡単ですし、その逆も言えますね。
なお、子どもの手先の発達には個人差があります。まだ年齢が低かったり、手先の発達が不十分だと、なかなか上手く持てるようにならないかもしれません。
でも、補助具などを使っても書き続けることで、だんだん手先が発達していきます。そのうち補助なしでも正しく持てるようになるはずです。焦らずに長い目で見て取り組んでみましょう。
鉛筆の持ち方は、学校では教えてくれない!?
ある程度の年齢になると、シャープペンシルなどを使うことが多くなりますね。
なぜ小学校では鉛筆が使われるのでしょうか?
子どもは筆圧のコントロールするのが難しく、強い力で書くとシャープペンシルの芯が折れやすいため、初等教育である小学校では鉛筆が使われているようです。
また、「はね」「とめ」「はらい」といった書き方の基本を身に着けやすくするためでもあるそうです。
子どもでなくとも、緊張したり焦ったりすると、筆圧の加減がしづらくなってしまいます。そのため、受験や大切な試験のときなどには「鉛筆」を使うことも多いようです。
おわりに
学力にも関係する、鉛筆の正しい持ち方・教え方についてご紹介しました。
最近では、スマホやキーボードを使って文字を打つことも増えていますね。でもやっぱり、「手書きの文字を書く」ことは一生必要なスキルです。できるだけ早いうちから、正しい持ち方が身につけられるといいですね。
参考:株式会社トンボ鉛筆「鉛筆の正しい持ち方」