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共働きの家事ストレスも激減!? 科学の力で生産性がアップし家事が元気の源に

「共働きで日々の家事に疲れた・・・」という方に朗報です。「家事をすることが逆に気分転換につながり、元気になる効果をもたらす」ことが科学的に実証されたそうです。教えてくれるのは、『このことわざ、科学的に立証されているんです』(主婦と生活社)などの著者であり、法言語学・心理言語学を専門とする明治大学教授の堀田秀吾先生。「家事をすることがリフレッシュになる」という方法をご紹介いただきました。

共働きの家事ストレス減!? 科学の力で家事が楽しくなる?

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明治大学法学部教授・堀田秀吾先生
「家事をすることは面倒かもしれません。でも考え方次第では、逆に気分転換につながり、元気になる効果をもたらします」そう教えてくれるのは、『科学的に元気になる方法集めました』(文響社)などの著者であり、法言語学・心理言語学を専門とする明治大学教授の堀田秀吾先生。

それにしても、「家事をすることで元気になる」とは、どういうことなのでしょうか?

「科学的にエビデンスのある行為を、家事のアクションと紐づけることで、“一石二鳥”とも言える家事の時間を作り出すことができます」とは、堀田先生の弁。

一体、どのような方法なのか、順を追って伺っていきます。

家事をしながら「元気」になる3つの方法

堀田先生によると「家事が気分転換や元気に繋がる」ようにするには以下の3つの方法があります。

1 : 暖色系の家事道具を使うとポジティブになる
2 : フェイク・スマイルで家事をするとストレスが軽減できる
3 : 仕事の合間に“ぼ~っとできる”簡単な家事を取り入れると生産性が向上する

【家事で元気になる方法1】暖色系の家事道具を使う

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PIXTA
まず堀田先生が教えてくれたのは、家事の道具をオレンジ色などの暖色系にしてみるというアイデア。

(堀田先生)「チェスター大学のグリーンリーズらの研究で、オレンジ色のアイテムを身に着けたり、身のまわりに置いたりすると、やる気がわいてくる、ということが科学的に証明されています。オレンジ色の道具を置くことで、気持ちが高揚し家事に前向きに取り組めるんですね」

なんでも色彩心理学では、赤色やオレンジ色は元気が出る色として認知されているのだとか。

ただし、堀田先生によると「赤色は攻撃的や威圧的に見える色としても知られているので、オレンジ色などの方が望ましい」とのこと。
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PIXTA
例えば、皿洗いを億劫と感じる人は、マスタード色のスポンジを。お風呂洗いが面倒だと感じる人は、オレンジ色のブラシなどを用意すると、いつもよりもポジティブな気持ちで掃除を始められるというわけです。

掃除グッズを買い換えなくても、柄の部分をオレンジのテープで巻いてみるだけでもOK。これなら、あらゆるものに応用できるため、誰でも簡単にトライできますね。

【家事で元気になる方法2】フェイク・スマイルで家事をする

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PIXTA
家事をしているとき、自分がどのような表情で行っているか、意識したことはあるでしょうか? おそらくですが、多くの方が無表情で黙々と行っているのではないでしょうか。

(堀田先生)「心理学者のクラフトとプレスマンの研究で、笑顔を作るだけでストレスが軽減されることが明らかになっています。笑顔には、ストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールを軽減する効果があると立証されているんですね」

掃除機をかけているときや、洗濯物を干しているときなど、あらゆる家事のシーンで笑顔を取り入れてみる。面倒な掃除の時間を利用して、ストレスを軽減できるなんてありがたい限りです。

とは言え、「面白くもないのに笑顔なんて・・・」と消極的な人もいることでしょう。

しかし、堀田先生は「この実験の面白いところは、ウソの笑顔・・・フェイク・スマイルでも効果を生むということ。面白くなくてもスマイルをするだけで、ストレスが低下するのです」と微笑みます。
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PIXTA
クラフトとプレスマンは、口にさまざまな形で箸をくわえさせるという実験を行ったそうです。

被験者に、「笑顔のようになるくわえ方」「口角だけが上がるくわえ方」「笑顔にならないくわえ方」をしてもらい、一分間氷水に手を浸してもらうなどのアクションをしてもらった上で、心拍数やストレスの度合いを計測しました。

すると、笑顔のようになるくわえ方をしていた被験者たちの心拍数やストレスが、もっとも低いことが明らかになったというのです。

「悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しくなるのだ」という心理学者ウィリアム・ジェームズの言葉がありますが、笑うことも然りというわけです。
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PIXTA
ニコニコしているから楽しくなる・・・フェイク・スマイルでも構わないので、家事をしているときは笑ってみる。知らない間に、ストレスが軽減していたら、嬉しいですね。

【家事で元気になる方法3】仕事の合間に簡単な家事をする

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PIXTA
「家事をしなければいけない」と考えるから余計に面倒臭く感じてしまうもの。「逆転の発想ではないですが、『気分転換のために家事をする』という発想を持つと、意外な効果が表れます」と堀田先生は言います。

(堀田先生)「トイレに行くとふっとアイデアがわきでたり、忘れていたことを思い出したりしませんか? 実は、『何も考えずにぼ~っとすると、脳は平常時の15倍働くようになり、アイデアもわきやすくなる』、というロンドン大学の研究結果があります」

アイデアに行き詰まったりしたときなどに、床掃除や花瓶の水の入れ替え、トイレ掃除など、何も考えずにできる家事をすることで、脳に再びエンジンをかけるどころか、通常時以上の効果をもたらすというから驚きです。

(堀田先生)「何かをしていると、その行動をするための脳の部位に血流が多く流れます。その一方で、その他の部位は鈍くなる。つまり、ぼ~っとすることは、使われていなかった部位にエネルギーを行き届かせることにつながるのです。現在、こういった脳の働きは“デフォールト・モード・ネットワーク”と呼ばれ、とても大きな関心を集めているんです」
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ロンドン大学の研究によれば、何か行動をしているときと、ぼ~っとしているときの脳の動きを比較したところ、後者の方が記憶に関する部位や価値判断に関する部位が活発に働いていたことが明らかになったそうです。

これまでぼ~っとしているときは、脳が運転停止をして休んでいる状態だと思われていたのですが、実はアイドリング状態のように、このネットワークが常に稼働していたということ。しかも、平常時の15倍(!!)の働きを持っていることが明らかになったというからビックリです。

(堀田先生)「ただし、アイデアが降ってくる・・・棚からぼた餅が落ちてくるには、ぼた餅がなければいけません。ぼ~っとすることでデフォールト・モード・ネットワーク状態になり、脳の各所にエネルギーが行き渡っても、ぼた餅(アイデア)がなければ降ってはこない。日ごろから新しいことに関心を持つなど、好奇心は大切です」

自宅で作業をする人などは、あえてぼ~っとなれる5~10分程度の家事を織り交ぜることで、その後の稼働率を向上させる可能性が高くなります。何も考えずにできる家事を上手に取り入れれば、生産性向上に加え、掃除や洗濯まで終わらせることができてしまうのだから一石二鳥です。

(堀田先生)「オンのときは、自分のやり方や型が決まりがちですよね。集中力も上がり、目的に向かってまっすぐに向かっていく。言うなれば、脳は高速道路を走って目的を達成しようとフル回転しているようなものです。一方で、脳がデフォールト・モード・ネットワーク状態になることは、普段使わない下道を通るようなもの。サービスエリアにはない隠れた名店を発見することができる。ときに、ぼ~っとすることも大切なんですね」

考え方次第で、家事の時間は、単なる家事では終わらないというわけです。「ネガティブな気持ちで家事に取り組むのと、前向きに取り組むのとでは、まったく異なります。自分にとってプラスになることが分かった上で家事に取り組めば、重い腰も上がりやすくなるのではないでしょうか」と堀田先生が教えてくれるように、見方を変えて家事をしてみる。そういった考え方を持って、家事をしてみると、きっと今より楽しみながら家事ができるのではないでしょうか。

今回、お話を教えてくれたのは・・・

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明治大学法学部教授・堀田秀吾先生
明治大学法学部教授・堀田秀吾先生

シカゴ大学博士課程、ヨーク大学ロースクール修士課程修了、同博士課程単位取得満期退学。言語学博士。立命館大学准教授、明治大学准教授などを経て、2010年より現職。専門は司法におけるコミュニケーション分析。社会心理学、脳科学の分野にも明るく多角的な研究を展開。

「学び」×「エンタメ」をライフワークとし、画期的な授業スタイルで“明治大学一受けたい授業”に選出される。「ワイド! スクランブル」(テレビ朝日系)の月曜コメンテーターを務めるなど多岐にわたって活躍中。『このことわざ、科学的に立証されているんです』(主婦と生活社)『科学的に元気が出る方法集めました』(文響社)など著書多数。

おわりに

いかがだったでしょうか? 面倒な家事の時間も、視点やアプローチを変えれば、思わぬ効果を生み出すことがお分かりになったかと思います。しかも、堀田先生が教えてくれた実践術は、どれも簡単なものばかり。家事の時間を、自分にとって有効的な時間として応用してみる。ぜひ、生活に取り入れてみてくださいね。

2019年03月12日

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