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桃の節句・ひな祭りの「白酒(しろざけ)」とは? 甘酒や中国の白酒とどう違う?

3月3日の桃の節句・ひな祭りに欠かせない「白酒(しろざけ)」。子どもが飲む甘酒とは別物だとご存知でしたか? また中国のお酒にも同名の「白酒」があり、これも全く違うもの。白酒や甘酒の由来、オススメのひな祭りの過ごし方について、和文化研究家の三浦康子さんに詳しく伺いました。また行事にピッタリのレシピも合わせてご紹介します。

桃の節句・ひな祭りに飲む白酒とは? 3種類もある?!

白酒などひな祭りの行事食
PIXTA
毎年、3月3日は桃の節句。女の子の幸せを願いひな祭りを行います。

ひな祭りのお祝いでは、ちらし寿司などのご馳走を食べ、「白酒(しろざけ)」を飲みますね。

白酒の材料はもち米や米麹。蒸したもち米や米麹をみりんや焼酎などのお酒に混ぜて約1ヶ月間熟成、できた「もろみ」をすりつぶして作ります。色は白くにごり、とろみがあります。

アルコール分は缶チューハイと同じくらいの9%前後で、酒税法ではリキュール類に分類されています。

白酒はアルコール飲料なので、子どもは飲めません。子どもの頃にひな祭りで白酒を飲んだ記憶がある方は、白酒ではなく、甘酒を飲んだのかもしれません。

「白酒」は読み方によって意味が異なる?! その3つとは?

白酒
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「白酒」は、読み方によって異なるお酒を指します。3つの読み方と、それぞれが意味するお酒をご紹介します。

・しろざけ・・・ひな祭りに飲む甘みの強い酒
・しろき・・・収穫されたばかりの新米を使って醸造したお酒、新嘗祭など神事に用いられる
・はくしゅ・・・どぶろくなど白く濁ったお酒のこと

また、中国には「白酒」と書いて「ばいちゅう」と読むお酒があります。

中国の白酒(バイチュウ)とひな祭りの白酒は全く別物?!

中国の白酒売り場
shutterstock
中国の「白酒(バイチュウ)」は、日本の白酒とは全く違うお酒です。

バイチュウは無色透明の蒸留酒です。中国では「白」は透明という意味があるのだそう。蒸留酒なのでアルコール度数は高く、ひな祭りで飲む「白酒(しろざけ)」の4倍以上。用途が異なるため、間違えて購入しないようにしたいですね。

白酒をひな祭りに飲むようになった由来とは?

白酒を飲む人
PIXTA
白酒をひな祭りに飲むようになった理由をご存知でしょうか。

奈良時代、中国・唐から季節の節目となる日に行われる節句の文化が伝来しました。
3月3日は、「上巳(じょうし、じょうみ)」の節句」の日。水辺で男女の別なく邪気を払う日として、「桃花酒(とうかしゅ)」を飲む風習などが伝わりました。

日本では、上巳の節句に植物や紙で作った「人形(ひとがた)」を水に流して邪気を払うようになり、それが平安時代に幼女が遊んでいた小さなお人形「ひいな」と合わさり、江戸時代に雛人形を飾るようになりました。やがて、江戸幕府が五節句を制定すると、上巳の節句は女の子のお祝いの日へと変化し、桃の節句、ひな祭りと呼ばれるようになりました。

桃花酒(とうかしゅ)とは?

桃花酒
PIXTA
上巳の節句とともに中国から伝わった桃花酒は、桃の花を浮かべたお酒です。中国古来の神仙思想を反映したもので、中国には、桃の花が流れる川の水を飲み300歳の長命を得られたという故事があります。

平安時代の貴族は、3月3日に「曲水の宴(きょくすいのうたげ)」を催し、水の流れる庭園で詩歌を詠み、桃花酒を飲んで楽しんだそうです。

白酒(しろざけ)をひな祭りに飲むようになったのはいつから?

江戸時代のイメージ
PIXTA
桃の花を酒に浮かべた桃花酒から、もち米・米麹ベースの白酒(しろざけ)に変わったのは、江戸時代と言われています。

一説によると、ある酒屋の亭主が、夢でお雛様に白酒の美味しい作り方を教えてもらい、それを販売したことが始まりだそう。白酒はその美味しさから江戸中の評判となり、徳川将軍も愛飲されるようになったのだとか。

江戸の名所を紹介した江戸時代のガイドブック『江戸名所図会』にも「鎌倉町豊島屋酒店 白酒を商う図」として紹介されています。ひな祭り前には多くの人が押しかけ大混乱になるほど、その白酒は人気があったそうです。

子どもも楽しめるよう、ひな祭りに甘酒が飲まれるように

甘酒
PIXTA
甘酒は、江戸時代頃から飲まれるようになりました。当時は夏の栄養補給として人気で、甘酒は夏の季語として知られています。

ひな祭りに甘酒が飲まれるようになったのも、江戸時代頃からと言われています。白酒はアルコール飲料で子どもには適さないことから、代わりに同じ米を使った飲み物、甘酒を用いるようになったようです。見た目も白く濁っていて白酒と似ていますね。

なお、甘酒はアルコール飲料ではなく、清涼飲料水に分類されますが、作り方によってアルコール入りとノンアルコールのものがあります。

ノンアルコールの甘酒は、蒸したお米と麹菌を発酵させて作ります。また、日本酒由来の酒粕を薄めて作る方法もあり、この場合はアルコール入りです。アルコール入りと言ってもごくわずかなので、お酒には該当しないんです。

アルコールが苦手な方は、ラベルに書かれた原材料を確認してから購入してくださいね。

酒粕で作る甘酒

酒粕で作る甘酒
PIXTA
日本酒を絞った後の酒粕に砂糖や水を加えて作ります。酒粕には微量のアルコールが入っていますが、アルコール度数1%未満なのでお酒には該当しません。

日本酒は米麹に酵母と乳酸菌を加えて発酵させて作るため、日本酒を絞った後の酒粕には発酵過程で生まれた様々な栄養が詰まっていると言われています。

米麹で作る甘酒

米麹で作る甘酒
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米麹はみりんや味噌など日本の伝統食作りに欠かせないものです。米麹を発酵させると米由来の甘みが強くなるため、米麹で作った甘酒は砂糖不使用でも濃厚な甘みがあります。

甘酒は一晩で作れることから「一夜酒(ひとよざけ)」とも呼ばれています。生姜や蜂蜜を入れて自家製甘酒を楽しんでも良いですね。

ひな祭りはお家で祝うもの? ちらし寿司を手作りしている家庭は約半数!

行事食「ちらし寿司」をどのように用意することが多いか(成人後)

行事食「ちらし寿司」をどのように用意することが多いか(成人後)のグラフ
(n=1,137)
出典:東京ガス都市生活研究所「年代によって異なる和食に関する実態と意識」
ひな祭りの行事食と言えば、ちらし寿司やはまぐりのお吸い物。毎年、用意していますか?

ちらし寿司は過半数、はまぐりのお吸い物も半数弱が手作りしています。行事食として高く認知されているんですね。

行事食には興味はあるけど、作るのは難しい?

季節の行事にちなんだ料理に興味はあるが、作れないことが多い

季節の行事にちなんだ料理に興味はあるが、作れないことが多いのグラフ
(n=1,137)
出典:東京ガス都市生活研究所「年代によって異なる和食に関する実態と意識」
上のアンケートでは、「季節の行事食に興味はあるけど、作るのは難しい」と感じている人も一定数いることが分かりました。

「子どもに食を通じて季節行事を伝えたいけど、和食を作るのは難しい・下準備が大変」という声も聞かれました。家事や仕事に忙しい親世代、食事は手間をかけずに済ませたいと思っている人も多いようです。

ウチコトでは、管理栄養士など食の専門家による、簡単に作れる家庭料理のレシピを多数ご紹介しています。ぜひ気軽に楽しんでみてくださいね。

簡単レシピでひな祭りの行事食を手作りしませんか?

手作り料理でひな祭りをお祝いしませんか? ちらし寿司など定番の料理から、創作ひな祭りスイーツ、余った甘酒を使ったレシピもご紹介します。

彩り豊かな料理でお祝い!「ひな祭り」レシピまとめ

ちらし寿司
東京ガス 食情報センター

お家でかわいい和菓子「ひな祭りスイーツ」レシピまとめ

ひな祭りスイーツ
東京ガス 食情報センター

【プロのレシピ】吉田勝彦さん「ギンナンと小エビの甘酒炒め」

「ギンナンと小エビの甘酒炒め」
東京ガス 食情報センター

おわりに

「白酒」は読み方によって4種類のお酒を指すんですね。ひな祭りには白酒(しろざけ)や甘酒を飲んで、お祝いしてくださいね。

記事監修

2020年01月30日

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