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大寒とは? 立冬、小寒、冬至とどう違う? 2024年はいつ? 卵を食べる日ってホント?

1年で最も寒い季節、大寒(だいかん)。厳しい冬を乗り越えるために、寒中水泳や大寒卵など様々な風習が生まれました。2024年の大寒はいつ? この時期ならではの食文化や過ごし方とは? 和文化研究家の三浦康子さんに詳しく伺いました。立冬や小寒、冬至など他の冬の節気についてもご紹介します。

最終更新日:2023.11.24

目 次

2024年の大寒はいつ? 1年で最も寒いと言われる理由は?

冬の景色

PIXTA

2024年の大寒(だいかん)は、1月20日(土曜日)から2月3日(土曜日)です。

大寒は二十四節気(にじゅうしせっき)の1つで、1年の中で最も寒い季節だと言われています。その年の最低気温を記録することも。

気象庁によると、観測史上最も気温が低かったのは、1902年1月25日の北海道・旭川。大寒の時期です。その日の最低気温はマイナス41.0度を記録したそうです。

二十四節気とは?

二十四節気

uchicoto

二十四節気は古来より使われてきた季節の指標です。

旧暦(太陰太陽暦)は、月の満ち欠けと太陽の動きを組み合わせてできているため、年ごとに季節と月日にズレが生じます。旧暦を頼りに生活をしていると、種まきや田植えなどのタイミングを逃してしまうことがあるため、太陽の動きに基づく季節の指標が作られました。それが二十四節気です。

二十四節気は、1年間を太陽の軌道をもとに約15日ずつ24に区分し、季節を表す名称がつけられています。大寒はその最終節。1年で最も寒さが厳しい季節とされています。

大寒の最終日がいわゆる「節分」で、その翌日に「立春」を迎えます。冬と春の分かれ目である節分は、年の変わり目に等しいため、節分に豆まきなどをして邪気を払い、新しい年を迎えるのです。

二十四節気それぞれの日付は、国立天文台が決めています。おおよその日付は推測できますが、前年2月最初の官報に掲載される「暦要項(れきようこう)」で公告されるまで確定しません。

冬の二十四節気(立冬、小雪、大雪、冬至、小寒、大寒)とは?

鶴

PIXTA

二十四節気では、徐々に冷え込みが厳しくなる秋の寒露(かんろ)、霜降(そうこう)を経て、11月の立冬が冬の始まりとされています。小雪、大雪を経て寒さが厳しくなっていき、冬至には日照時間が最も短くなります。

ただし、冬至が一年で最も寒い訳ではありません。日照時間が短くなっても、海水や地面が冷えるまでには1カ月程度かかるためです。冬至以降、寒さは増していき、小寒は「寒の入り」と呼ばれ、寒気が強まります。そして、大寒が最も寒くなる頃とされています。

小寒と大寒の約1カ月間は「寒中」や「寒の内」と呼ばれます。以下に冬の節気と2023年~2024年の日付を詳しくご紹介します。

立冬(りっとう) : 2023年11月8日

暦のうえでは冬。空気が冷え込み、冬の気配を感じる時期。

小雪(しょうせつ) :2023年11月22日

寒くなり、山のほうで雪が降り始める頃。

大雪(たいせつ) :2023年12月7日

雪がさかんに降り出す頃。

冬至(とうじ) :2023年12月22日

1年で最も太陽の位置が低くなり、日照時間が短くなる。暦をつくる暦法の基点。

小寒(しょうかん) :2024年1月6日

寒の入りで、寒さが厳しくなる頃。

大寒(だいかん) :2024年1月20日

冷気が極まり、1年で最も寒さが厳しい頃。

大寒をさらに3つに分けると・・・?

ふきのとう

PIXTA

二十四節気のそれぞれの節気をさらに3つに分け、72に区分した七十二侯もあります。大寒の3つの候をご紹介します。

初侯・款冬華(ふきのはなさく)

「款冬(かんとう)」とは早春を代表する山菜の「ふき」のこと。ふきのとうが顔をだし始める頃という意味。

次侯・水沢腹堅(さわみずこおりつめる)

沢に氷が厚く張りつめる頃という意味。「腹」には「厚い」という意味もあり、沢に流れる水さえも厚く凍るほど冷え込む様子を表しています。

末侯・鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく)

七十二侯の最後の候。「乳」は「産む」という意味もあり、鶏が卵を産み始める頃を表します。今の鶏は年中産卵しますが、本来ならば冬には産卵せず、春が近づくと卵を産み始めました。

大寒には、どんな行事がある?

寒稽古

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小寒の始めから大寒の終わりまでの約1ヶ月間は「寒の内」や「寒中」「寒」と呼ばれます。1年の中で最も寒いこの時期を乗り越えるために、様々な行事が生まれました。

【大寒の行事 1】 「寒稽古」「寒中水泳」

寒の時期に鍛錬すると、心身ともに向上すると考えられていました。そのため、厳しい寒さの中で稽古をするようになりました。

【大寒の行事 2】 寒中見舞い

寒中見舞いは、小寒と大寒の期間に出す季節の手紙です。健康を気遣う季節の便りとして出されることが多いのですが、松の内を過ぎた年賀状の返信などにも使われます。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。

【2024年版】「寒中見舞い」を出す時期っていつ? 書き方やマナー、例文をご紹介

冬ならではの食べ物!? 大寒の行事食とは?

仕込み風景

PIXTA

大寒の頃には、厳しい寒さならではの食文化がみられます。寒中に汲む「寒の水」は飲むと身体に良いとされてきました。寒の水でついた餅である「寒餅」、真冬にとれる「寒蜆(かんしじみ)」、「寒海苔(かんのり)」など、数多くあります。代表的な3つをご紹介します。

【大寒の食べ物 1】寒の水

「寒の水」は真冬の水ならではの手が切れるほどの冷たさ。雑菌が繁殖しにくく長期間腐らないとされ、汲み置きをして、薬や料理に使う家もありました。水が清らかなので、霊力もあると考えられていたそうです。

【大寒の食べ物 2】「寒仕込み」の酒、醤油、味噌など

寒の水を使うと発酵がゆっくりと進み、味に深みが出ると言われていました。そのため、この時期に作られた「寒仕込み」の発酵食品は珍重されるようになりました。

【大寒の食べ物 3】大寒卵

大寒の時期に産まれた卵を「大寒卵」と呼びます。本来、鶏は冬には産卵せず、春が近づくとようやく卵を産み始めます。ですから、大寒の時期の卵は貴重でした。また、この時期の卵は上質で栄養価が高いといわれています。

大寒の時期にオススメのレシピはコレ!

「大寒卵」を食べて元気に!「たまご料理レシピ」まとめ

厚焼き玉子

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「寒仕込み」の味噌を味わうレシピといえば?

こだわりの居酒屋風モツ煮込み

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「寒仕込み」の日本酒のお供に、手作りおつまみはいかが?

豆腐の旨味だれ

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身体を温める「温活」レシピはこちら

腸活&温活メニュー

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免疫力アップには発酵食を!

豚ひき肉のねばねば炒め

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大寒はお風呂でゆっくり身体を温めよう

寒い季節には、湯船につかってゆっくり身体を温めましょう。入浴は身体を温めるだけではなく、ココロにも効くポイントがたくさん! ぜひこちらの記事も読んでみてくださいね。

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おわりに

厳しい寒さを乗り越えるための、さまざまな行事や食事があるんですね。簡単に取り入れやすいものから、伝統的な日本の過ごし方を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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公開日:2020.11.10

最終更新日:2023.11.24

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